『家畜人ヤプー』(かちくじんヤプー)は、1956年から『奇譚クラブ』に連載され、その後断続的に多誌に発表された沼正三の長編SF・SM小説。 なお、本作品はマゾヒズムや汚物愛好、人体改造を含むグロテスクな描写を含む。 連載から出版[編集] 『奇譚クラブ』連載時から当時の文学者・知識人の間で話題となっていた。そのきっかけは三島由紀夫がこの作品に興味を示し、多くの人々に紹介したことによる[注釈 1]。三島のみならず澁澤龍彦、寺山修司らの評価もあり、文学界では知名度の高い作品となった[注釈 2]。 『奇譚クラブ』誌上での連載を終えて、誌上の都合で掲載できなかった部分などの作者による加筆の後、都市出版社により単行本が出版され[注釈 3]、この際、右翼団体が出版妨害を行い、1名逮捕・2名指名手配という事件にまで発展した。 『奇譚クラブ』1956年12月号-1958年4月号までの連載では打ち切りという事