中間データをDTPに依存しないXMLとすることで,出版社のワークフローを効率化し,電子出版にも対応したシステムを構築した例を,壮光舎印刷の堀静氏に伺った。 ■出版社の要望と印刷会社の現状 出版市場は縮小傾向で,1点当たりの発行部数も減少している。出版社としては,コストを削減しながら,なおかつ品質を維持するという方策を印刷会社に求めている。さらに,電子出版などへのデータ2次利用も低コストで実現したいと考えている。出版社によっては,編集部内で内製化する方向のところもあるが,優秀なスタッフ確保や設備投資が必要になり,品質維持も容易ではなく,現実的とは言えない。 印刷会社がこれらの要求にこたえるには,完全データ入稿による制作工程の効率化と,電子出版などデータの2次利用に適したデータ保管が必要となる。また,印刷会社内でも,DTP依存形式での保管では2次利用を行う際に余計なコストが掛かってしまうこと,