[†]2011年にHPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンが筋短縮症事件から約40年の歳月を経てようやく「筋注のみ」で承認されました. 筋注が望ましいが皮下注でしか認可されていない製剤はどうすればいいのか? 添付文書外の投与経路を用いることには諸般の事情から躊躇を伴います. そこで厚生労働省が監修している「予防接種ガイドライン」(毎年改訂,医療機関に配布;2005年版はオンライン公開[4])を詳しく参照してみましょう. 本ガイドラインには下記の記載があります. ワクチン全般の副反応対策として: 「前回の接種で局所反応が出現した場合,次回からの接種はなるべく皮下深く接種する」[5] DPTワクチンに関して: 「なるべく皮下深く接種することが局所の硬結を予防する上でも大切である」[6] すると,皮下注でしか認可されていない不活化ワクチンは,厚生労働省監修のガイドラインに準拠して「なるべく皮下深