京都市内で廃車の中に閉じ込められていた黒猫が、通りかかったドイツ人男性により発見され、人々のネットワークによって救出された。猫は、窓ガラス内側の水滴だけをなめて、12月初めから1カ月間、寒さの中を生き延びていた。 【写真特集】ドイツ人らの連携で、車内から救出された黒猫マリちゃん 1月26日の昼下がり。京都市上京区にある「ぜろの会」診療所を2人の男女が訪れた。 ひとりは、京都大学でiPS細胞の研究を続けているドイツ人男性のファビアンさん。もうひとりは、市内で、「命の授業」や犬猫譲渡会などの活動を続けている「Pawer.」代表の大西結衣さんである。 ファビアンさんは、待合室の長椅子の上でくつろいでいた黒猫を見るや相好を崩し、愛おしそうに手を差し伸べた。猫は、素直にその腕に抱かれた。 猫の名は、マリちゃん。漆黒のしなやかな体を持つメス猫である。推定年齢が3~9歳であるのは、彼女の過去を誰も知らな
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