NHK教育テレビ(現・Eテレ)で1969年から7年間にわたり放送された教育番組である.週1回毎週日曜(再放送あり),半期26回を基本に延べ679回(再放送含む)放送が行われた.プログラミングの基礎,コンピュータの原理,フローチャートの書き方などが紹介され,さらには補間関数,微分方程式解法,信号処理,シミュレーション,パズル,自動作曲など,今日の大学院科目に相当するテーマまでが意欲的に扱われた. 機材も電電公社(現・NTT)の時分割処理(TSS)によるオンライン計算サービスDEMOSを使用したり,ミニコンピュータをスタジオに持ち込んだり,当時最先端の機器を活用している.2進法の紹介では落語家をスタジオに呼んで「蝦蟇の油」を口演させ,刀で懐紙を切る場面で「1枚が2枚,2枚が4枚,……」として説明するなど,ウィットに富んだ企画もあった.講師陣は主任を森口繁一,島内剛一などが務め,石田晴久,筧 捷