今、日本は「かわいい」ものに支配されています。映画「ポニョ」がヒットしているのは、ジブリのブランド力もさるものながら、あの主題歌、ポニョという名前、そしてポニョの造形と、こちらのカワイイ心を刺激するものがそろっているから。 奈良のマスコットキャラ「せんとくん」があれほど非難されたのも、わたしたちが考える「かわいい」の基準に合わなかったからです。 「エロ」という何やらどろどろしてたはずのものも、すでに美少女系というかわいいものが席巻しています。一般のマンガにおいても、かわいくなければマンガじゃないと言わんばかり。 ですから、かわいくない系のマンガ、劇画やオルタナティブやアメコミは、今はずいぶん苦戦してますね。 さて、どういうものが「かわいい」のか、体系化、標準化することは可能でしょうか。「ひこにゃん」のどこがかわいくて、「せんとくん」のどこがかわいくないのか、これを言葉で説明するのはなかなか