松尾匡のページ11年5月27日 日本経済学会で聞いた発表を日常用語で解説してみる 5月21日、22日の日本経済学会春期大会に出席するために、熊本学園大学へ行ってまいりました。 今回もプチ受難とドジのタネは尽きず、会場に着くやいなや、ちゃんと荷物を持っているにもかかわらずリムジンバスに置き忘れたと思い込み、すんでのところで、会場運営に忙殺されている熊学の坂上智哉さんに迷惑をかけるところでした。すみませ~ん! m(_ _)m しかし一番プチ受難につきあわせてしまったのは、大学院時代の後輩の、神戸国際大学の樋口篤志だったな。昼食に入ったパスタ屋で、ボクがコレステロールが高いので卵禁止になっていて、「スティッキーなカルボは大好きだけど食べられない」などと、経済学者にしか通じないくだらない冗談を言ってたら、早速カルボナーラを注文して目の前で食べてたのはこの樋口だ。 学会がハネてから、樋口君と、熊本名
松尾匡のページ11年4月29日 日銀のバランスシートが毀損してデフレになる思考実験 5月1日追記 4月24日に市議会議員選挙が終わり、翌日トップページに書きましたとおり、応援していた市議会議員は無事当選しました。同じ町の出身者が新人で立候補したりいろいろあって、一時はどうなることかと思いましたけど、終わりよければすべてよし! 2月7日のエッセーで触れた、民主党公認とって初出馬した知人も首尾よく当選してよかった。こっちの事務所でみんなで名簿分担して「出発式」の案内電話かけをしたとき、全く気づかずにボクこの人のところにフツーに電話してしまって、あとで気づいて恥ずかしい。ま、これからウチの議員と仲良くしてやって下さい。 記録のために25日のトップページの文章を載せときます。 春休みも返上で準備に巻き込まれた、近所の市民派無所属候補の市議会議員選挙運動でしたが、選挙中は投票日が永遠にこないような気
2011年5月30日月曜日 7-3. 生産に負の外部性がある場合 まずは公害などのように,生産に負の外部性がある場合を考えてみましょう。ここでは公害にはどのような問題があるのかを説明した上で,政府はどのような介入をすれば良いのかを検討します。 ある財を製造する工場は,どの工場も環境に悪影響を与える煙を出しながら操業するとします。ここではすべての工場が同じ生産技術を利用していて,生産量に単純に比例する形で公害が発生するとしておきましょう。つまり財を一つ作るとx円相当の悪影響を近隣住民に与えてしまうとするなら,1000個生産した場合には1000xだけの悪影響が発生するということを考えます。またこの財の市場は,外部性があること以外は,完全競争の状態と同じであるとします。 このとき政府による介入がなければ,市場均衡点は下の図のように需要と供給により決まることになります。ただし需要曲線はこれまで
2011年5月30日月曜日 7-1. 外部性とは 続いて外部性について考えてみましょう。まず,ここで考える外部性とは,正確には技術的外部性とよばれるものです。以下では特に明記しない限り,外部性とは技術的外部性のことだと思ってください。技術的外部性ではない外部性(これを金銭的外部性といいます)に関しては,後で別に説明します。 さて(技術的)外部性とは,人々の行動が市場取引を通じない形で他者に与える影響のことを指しています。これには良い影響と悪い影響があり,それぞれ正の外部性と負の外部性とよばれています。 例えば,人々が教育を受けると,本人の利益になるだけでなく,他の人や社会全体に対しても良い影響を与えるでしょう。これは正の外部性ですね。具体例としては,日本に住む外国人労働者が,日本語を勉強して話せるようになることの意味を考えてみてください。それにより本人の生活が便利になるだけでなく,これ
科学技術の進歩のおかげで、我々、現代人は100年前には想像もできなかったような便利な社会に生きている。水道の蛇口をひねれば水が出てくるし、冷蔵庫をあければ食糧が出てくる。家に居ながらにして世界中のニュースが集まってきて、以前なら王侯貴族しか味わえなかった歌舞音曲をテレビ受像器で見聞きすることもできる。 いわば、怠けようと思えばいつでも怠けることを可能にした社会だ。 しかし、現代人はちっとものんびりした生活を送れていない。便利な道具のおかげで楽ができるはずなのに、かえって忙しさが増している。〈これはヘンだ。人間は怠けるためにさまざまな発明発見をし、進歩してきたはずなのに、怠けるどころか、クタビレテイルと感じている〉。 機械じゃないんだから、たまにはセッカチにならずにちょっと怠けてみてはどうだろう、と提案しているのが本書である。 「あくび指南」の必要性 ちょっと休むくらいのことは誰でもできそう
従来からこの私のブログで主張している通り、極めて大雑把に言って、震災の影響は第1に供給サイドでは資本ストックの棄損などに伴う供給制約、第2に需要サイドでは消費者マインドの低下、に大きく表れると私は考えています。この震災が需給に及ぼす影響について、かなり旧聞に属する話題ですが、いくつか簡単なリポートが発表されていますので、やや遅きに失しましたが、軽く取り上げておきたいと思います。 まず、上のグラフはみずほ総研のリポート「震災後の需給ギャップは約22兆円 - 供給制約を織り込んだ需給ギャップの推計 -」の図表1を引用しています。リポートは5月20日に発表されています。試算推計の詳細はリポートに譲りますが、潜在GDP水準は生産関数で推計されています。震災がなかったと仮定した場合の需給ギャップが明らかではないので、震災が需給ギャップに及ぼした限界的な影響は不明ですが、直観的に、潜在供給のマイナスよ
今日から全国で発売されている、私も監修に加わってる「経済学の偉大な思想家たち」シリーズの第一弾『グンナー・ミュルダール ある知識人の生涯』(ウィリアム・W・バーバー著)の訳者である藤田菜々子さんが、最近の『経済セミナー』の人気連載に登場。同じ分野の研究者に対してこんなこと言うとまずい気がするけど 笑 本当に美しい方です。しかもインタビューを読めばわかるように、ハードな社会問題を考えてる硬派であり、また1000本余の論文と幅広い活動で国際的にもなかなか全貌を把握できなかったミュルダールの研究者として世界でも屈指の貢献をなしています。 インタビューの中ミュルダールの面白さについて以下のように書いています。 「ミュルダールは、率直で、強烈な個性の持ち主です。行動範囲が旺盛で、多彩な業績があります。しかも経済学だけに限らず、差別問題などの社会調査や政治活動にも取り組んでいて、視野と行動力は国境を越
いい本である。冒頭の三人の先輩たちのそれぞれのアドバイスが本書をひとつの人生の物語としても機能させている。本書のもとは半期の学部学生向けの講義であり、非常にねりこまれた分かりやすい構成になっている。特に第一講のポイントの3つは、いまの学生にとっては、すべての局面で有効ではないだろうか。「1 賢く節約して、運用できる資金を早くつくろう」「2 自分という「人的資本」への投資も有効な運用だと知っておこう」「3 お金の問題は自分の頭で考えよう。他人、特に金融業者を頼ってはいけない」。 特に僕はすべての講義でこの2と3については講義の冒頭で語っている。最も3は金融業者ではなく、「自分の頭で考えよう。他人の意見や答案をみてもろくな結果にならない」という形だけれども。 また「はっきり言おう。男女ともに、カードで買い物をしてリボ払いを使うような経済観念のない相手とは結婚しない方がいい。これは、本気のアドバ
5月27日の日経新聞によれば、消費者物価はプラスに転じたとのことです。 - 消費者物価2年4カ月ぶりプラス 4月0.6%上昇 2011/5/27 10:56 総務省が27日発表した4月の消費者物価指数(CPI、2005年=100)は変動の大きい生鮮食品を除くベースで99.8となり、前年同月比で0.6%上昇した。前年比でプラスとなるのは08年12月以来2年4カ月ぶり。原油高騰などでエネルギー価格が上昇したほか、高校授業料の実質無償化の影響が4月で一巡したことも物価指数を押し上げた。 4月の上昇率は、民間エコノミストの予測中央値と同じだった。生鮮食品を含む総合は0.3%上昇の99.9。食料とエネルギー価格を除いた総合指数(欧米型コア)は0.1%低下の97.2だった。 (以下略) - 日本のマスコミは一口に消費者物価指数と呼んでいますが、正確に言えば消費者物価指数(CPI)とは生鮮食品もエネ
経済的理由の中退は最少に 無償化が効果、私立高調査 経済的理由で2010年度に私立高校を中退した生徒は1校当たり0・44人だったことが27日、全国私立学校教職員組合連合(全国私教連)の調査で分かった。09年度の0・71人を下回り、1998年度の調査開始以来、最も少なかった。 昨年4月に高校無償化が始まり、私立高生は世帯所得に応じて年約12万〜24万円の就学支援金が国から支給されている。都道府県も低所得世帯に授業料との差額の負担を軽減する措置をとっており、全国私教連は「高校無償化で自治体の学費減免制度が拡充されたことが大きい」としている。 経済的理由の中退は最少に 無償化が効果、私立高調査 - 47NEWS(よんななニュース) このような記事が話題になっていた。 経済的理由での私立高校中退については全国私教連のwebサイトに過去の調査結果が公開されている 2010年9月末 学費滞納・中退調査
異次元の力を持ったメッシに導かれ、欧州王座へ。バルセロナはあまりにも強すぎた【写真:Maurizio Borsari/アフロ】 試合前日練習でも、ファンの“バルセロナ推し”の空気がびんびん伝わってきた。 最初にウエンブリーのピッチに立ったのは、マンチェスター・ユナイテッド(マンU)だった。ボム、ボム、ボムッ! ミドルパスやシュートが乾いた音を立て飛んでいく。ゴール裏に飛び込んで行くミスシュートですら、ググッとホップしていく迫力だ。 マンUと入れ替わりにバルセロナがピッチに入ってきた。すると、マンUの練習の時にはなかった嬌声がファンの間から上がった。デジカメや携帯電話で写真を撮る彼ら、彼女らの目はハート型だ。 ファンだけではない。最近のメディアも、サッカーのエキスパートたちも皆、“バルセロナ推し”一色である。例えば、ユーロ(欧州選手権)予選で調子がいいオランダ代表も、「まるでバルセロナ
自民党の「増税によらない復興財源を求める会」が27日発足し、安倍晋三元首相を会長に選出した。西岡武夫参院議長の呼びかけで発足している超党派の「増税によらない復興財源を求める会」と連携し、政府が検討する消費税増税に反対する活動を行う。賛同者には森喜朗元首相、古賀誠元幹事長、中川秀直元幹事長ら自民党の衆参国会議員53人が名を連ねた。 【関連記事】 「東電次期社長にはきちんとした報酬で頑張ってもらえ」の声 消費税増税にじませる 民主社会保障改革案 復興増税で広がる副作用 「消費税」ダメージ大 分岐点は540万円?子ども手当見直しで政権交代前より支援減少も 学者ら50人の復興提言集 政投銀、財源や電力対策 震災で見えた日本の危機とは… 復興に生かせるか?
This webpage was generated by the domain owner using Sedo Domain Parking. Disclaimer: Sedo maintains no relationship with third party advertisers. Reference to any specific service or trade mark is not controlled by Sedo nor does it constitute or imply its association, endorsement or recommendation.
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く