第3回 大腸がんの生存率の高さの裏に、治療技術の急速な進歩 2023/6/14 荒川直樹=科学ライター 大腸がんは現在でも増え続けているがんだが、5年生存率は少しずつ高くなっている。その背景にあるのが治療技術の進歩だ。早期であれば大腸内視鏡検査中にその場で切除することもある。手術治療では、患者にとって負担の小さい腹腔鏡手術が今や8割を超え、腹腔鏡手術の進化形であるロボット支援下手術も、2018年の保険適用を機に急速に普及している。大腸がんは「身近ながん」であるだけに、今は健康な人でも「大腸がん治療の基礎知識」は身につけておきたい。