菅義偉政権は中小企業の再編を進める方針だと伝えられている。 菅首相の所信表明では、特に明示されていないが、9月の新政権発足直後、首相は梶山弘志経済産業相に対し「中小企業の再編促進」を検討するよう指示した。 また、経済財政諮問会議の下に設けられた成長戦略会議において、中小企業再編についてデービッド・アトキンソン委員と日本商工会議所会頭の三村明夫委員との間で意見が異なったとも報じられている。 菅政権で中小企業再編が浮上してきたのは、極論として「淘汰(とうた)」を唱えるアトキンソン氏の影響があるだろう。もっとも菅首相は、一方だけではなく、他方の意見を必ず聞いており、その上で判断するというスタイルだ。今回新たに作られた成長戦略会議はまさにその舞台になっている。 中小企業再編といっても、淘汰を政策目的にすることは考えにくい。というのは、政府目標の中ではやはり雇用確保が最上位になるからだ。ただ、雇用確
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