2009年度の日本国内IPOは20社にまで減少した。ピークである2000年に比べると実に10分の1であり、ここ20年でも最低水準だ。ベンチャー投資はこのまま衰退してしまうのだろうか? 公開しないベンチャー さて、元来5社に1社といわれているベンチャー投資の成功率だが、ファンド運営の立場から見ると、実は重要なのは成功した会社以外の、ほどほどな会社の売却である。 手間暇をかける育成型ベンチャー投資の場合、1人あたり担当できる案件の数が限られる。そこで、5社を担当し、5年程度で成功した1社の価値が5倍以上になり、1社が破たんしたとしよう。そうすると、その他の案件が投資価値と同程度で売却できて初めて、ファンド全体の年間利回りは10%を超える。出資者である機関投資家からみてリスクのあるベンチャー投資は、この利回りを安定的に出せることが資金を集める最低ラインである。ところが、日本市場においては、IPO
この8月中には、官製ベンチャーキャピタル「株式会社産業革新機構」が設立され本格稼動するという。これは、2006年の4月に国会で承認された改正産業再生法の中に盛り込まれた施策のひとつで、政府出資により設立され、経済産業省がロードマップおよびスキームを構築し、最長15年間の時限性がある総額1兆円近い官製ベンチャーキャピタルの誕生だ。 そもそも、経営危機の企業支援目的だった改正産業再生法の線上で新規事業を立ち上げようとするベンチャーキャピタルを作ってしまったことも驚きだが、本来資本主義原理に晒して起業支援しなくてはならないベンチャー支援に官製のファンドが機能するのか大いに疑問が残る。また、ここにもオープンイノベーションという言葉が安易に出てくることにも警戒感を感じざるを得ない。 産業革新機構の設立と狙い 株式会社産業革新機構では3つの目標達成が託されているという。即ち、 (経産省・担当者の説明
新陳代謝を促せ! 新陳代謝を促せ。1月11日の日経新聞1面のコラム「ニッポン復活の10年」の伊藤元重東大教授の論評だ。日本国内は1992年頃からほぼ一貫して供給過剰で需要が足らない状況が続いている。これだけ長期間にわたって続いているデフレを解消するには産業全体の新陳代謝を進める必要があると。 例えば建設業や流通業、中小製造業などは需要に比べて企業数が多く、消耗戦に陥っているためM&Aや企業整理などを大胆に進める必要がある。一方で、雇用の受け皿となるような新産業をしっかり育て、供給過剰を解消するためアジアの需要をもっと取り込む必要があり、民間活力を活性化する必要があると。そして、規制緩和と法人課税の実効税率の引き下げが必要だと。 伊藤教授の指摘は御尤もだと思う。規制緩和と法人税率引き下げは早急に実施されるべき施策だが、経済学者のいつものお決まりの答えだ。 リーマンショック後景気低迷が長引くと
『ゲーミフィケーションの向こう側』をテーマに11月17日(木)18:00~21:00、D2C@汐留住友ビル18階で開催! ゲーミフィケーションという言葉が大注目されています。その向こう側には世界を変えるポテンシャルがあると感じています。 BRIDGEの今年のテーマ「私たちの明日」を、ゲームの切り口から、パイオニアで ある起業家たちといっしょに考えてみます。 セッション後は、パーティ縁の集いでこのテーマに関わる・関わりたい方々とつながってみてください。 詳しくは、イベント内容をご覧下さい。参加登録は、こちらをご覧下さい。 BRIDGE初回と同様、Global Entrepreneurship Weekの一イベントとしての開催です。 動画、記事、ブログはこちら。
It’s always fun to make a top 21 book list, even if the list names the first edition of Venture Deals (now in it’s fourth edition). Embroker has a list of 21 Best Startup Books to Help You Scale. In addition to Venture Deals, there are a bunch of great books on the list if […] We are running the Venture Deals Online Course from June 28, 2020 – August 21, 2020. We usually only run it twice a year (
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新規公開社数の減少で、ベンチャーキャピタル(以下VC)の収益が急激に悪化しています。その影響はVCだけに止まらず、ベンチャー企業への投資抑制という深刻な事態を引き起こしています。今回は、今後の市況状況やVCの投資スタンスの変化などを想定してみます。 ベンチャーキャピタルが大ピンチ 国内最大手VCのジャフコが発表した2009年3月期決算は株価低迷と新規公開(IPO)社数の減少により大幅な赤字に陥った模様です。2008年3月期には投資先企業のIPO等によって得られたキャピタルゲインは166億円でしたが、2009年3月期にはそれが 5500万円に激減してしまいました。 VC は、運用報酬と、成功報酬の2つをおもな収益源としております。好調な時には(1)ファンド組成、(2)投資、(3)回収、(4)分配、(5)あらたなファンド組成、(6)投資・・・という好循環を繰り返すことで、VCもその規模を拡大
ちょうど良いエントリーを見つけたので、世界で僕の言っていることを理解できる人が存在しないということを、説明してみようと思います。 ここ1年間で、色々な人に僕の事業計画書を読んでもらって、ようやく経験から学んだことなんで、他の創業者のためになれば。 一応先に言っておきますが、僕のアイディアがすごいとか、このアイディアで成功するというエントリーでもありませんし、理解できない人が悪いとか、頭が悪いとかいう意味でもありません。現実問題として、理解できないのが当たり前という話です。 大抵のエッジにいる創業者や社長は、同じことを考える、思っているはずなので、僕だけの意見じゃないと僕は思います。 # 社長は相談できる人もおらず、孤独と言われるのは、このためです。 それを理解するように説明するのが、創業者・社長だ。とかいうのは、やめて下さいね。僕は、その言葉が意味するところはわかりますが、それは間違っ
ついひと月ほど前、転職活動をする中でさまざまなところを訪問し、さまざまな人たちとお話をさせて頂く機会があった。その中で特に印象に残ったのは、とあるベンチャーキャピタル(VC)にお勤めの方のお話しだった。名前を仮にAさんとしておく。Aさんは、職業柄さまざまなベンチャー企業の人たちとお会いする。特に社長と会う。その上で、彼らの会社が今後成長していくかどうかを見極めていくのだけれど、その際の評価基準となるのは、一も二もなく「社長そのもの」なのだということだった。こう言ってしまっては何だが、事業内容や設立趣意などはあんまり見ないのだそうである。感覚でいうと八割から九割が社長で判断するらしい。Aさんが言うには、社長は会社の顔であると同時に、会社の性格でもあるという。社長の性格が、会社の性格にもそのまま反映されるからなのだそうだ。大企業ではそういうことはないのだが、中小企業、特に新興のベンチャーにおい
VC の活動内容を決めると思う。ワンノブゼブだけど。 まあ通常、VC はベンチャーの株式シェアの 20% 〜 30% くらいの取得を要求してくる。日米問わず。ベンチャー会社は資金が欲しいのとファイナンス知識に弱いので、VC の言われるがままになる。とにかく VC は少なくともアラウンド 20% くらいは取得する。 VC は投資家に対して概ね 20% くらいのクーポンで運用する。まぁ、仮に 5 年なら、ざっくり 2 倍にしましょうって事。そのファンドが 100 億円なら 5 年の内に、マーケットキャップ 1000 億円の会社ひとつあれば運用成功。20 億円のファンドなら、マーケットキャップが 200 億円の会社ひとつあればいい。僕の感覚で、起業し成功するにくらべてると、こんな簡単でボロい話は無い。 それよりも、僕が言いたいのは、その程度の規模のファンドなら、リスクある(不確実性の高い)グロー
東京証券取引所とロンドン証券取引所は、2009年4月にもあたらしい新興企業向けの株式市場「TOKYO AIM」(トウキョウエイム)を開設する予定です。日本ではなじみの薄いAIM市場ですが、その本質を理解したうえで、今後のベンチャー企業における新しい資金調達の手法を考えて見ましょう。 AIMとは AIM(Alternative Investment Market)市場は、1995年6月にロンドンで開設された欧州初の新興企業向けの株式市場です。 最大の特徴は、『過去の実績よりも、新興企業に期待される将来性に基準を置くマーケット』です。当時はその大胆な緩和策に対し、「露天のサンドイッチ屋も公開できる。」と揶揄されたものですが、現在までに3000社近くが上場し、上場社数では米国ナスダックを凌駕して世界最大規模の市場となっています。 もうひとつの特徴は、『国際性』です。2006年度のデータですが
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