大学を卒業したころ、生意気ざかりだった僕は、世の中のことや人間ってやつのことはだいたいわかっていると思っていた。 だから、自己啓発書を読むのも嫌いだったし、教師や親の言うこともきちんと聞こうとはしなかった。 会社でも上司や先輩たちの酒の誘いが嫌で仕方がなかった。 どうせ、つまらない説教をされるか、自慢話を聞かされるか、愚痴を延々と聞かされることになるとわかっていたからだ。 しかし、案の定、僕はその後、何度も何度も壁にぶちあたった。 そして、文字通り、泣きながら様々なことを思い知った。 僕と同じように、若いひとたちは、今日も上司に酒を誘われて、どうやって断ろうかと困っているだろう。あるいは、仕方なく付き合って、何時までつきあったら「帰ります」と言い出しても人事考課に響かないだろうかと迷っているに違いない。 で、幾万の上司があなたのことを思って、まあ、いくぶん自慢や後悔や愚痴や、そして自分が会