新型コロナウイルスの影響で病院はおろか日本全体が混乱し、全く先の見えないなかで森田理恵さんの鳥取大学医学部附属病院 副病院長・看護部長としての日々はスタートした。ひとつのクラスターが終わると、また次のクラスターが発生する。たえず非常事態に対応しなければならない状況にあって、そんな時だからこそ大切にしたのは“コミュニケーション”と“透明性”だった。その人が今、何を求めているのか、何に困っているのか。手術看護師時代の経験が原点だと言う森田さんは、常に先回りして一歩先を考え行動する――。 【写真】鳥取大学医学部附属病院 副病院長・看護部長 森田理恵氏。 ※本稿は、鳥取大学医学部附属病院広報誌『カニジル 17杯目』の一部を再編集したものです。 ■自分たちがいいと思っていたことが、本当に正しかったのか 自分が鳥取大学医学部附属病院の看護部長に推薦されると聞かされたのは、2021年12月のことだった。