黒紋付でやらかして、破門に。 落語家 三代目 柳亭小痴楽さん (後編) 2020.12.04 インタビュー 若手真打の中でも名の知れた着物好きである三代目柳亭小痴楽さん。初めて誂えた着物をやかんの熱で溶かしてしまったり、大切にしていた小千谷紬の反物を雑に仕立てられ、呉服屋へ殴り込みにいくなど、前座時代の貴重なエピソードをお話しいただいた前編に続き、噺家ならではの興味深い着物話が展開する、必見の後編です。 落語家といえば、羽織。高座には羽織を着て上がるもの。マクラから噺(はなし)に入るときに、するりと脱ぐことが多い。羽織の数が増えるはそのせいだろうか。 「いや、ただもったいないから(笑)。着物は飽きたら羽織に直せるのがいいところですよね、柄や生地にもよるけど。 羽織でいうと、噺に入るときに脱ぐものでしょってよく聞かれるけど、僕は気にしてないんですよね。噺に入ってても外を歩いてるシーンでは脱が