日本SF大賞の発表が行われた今年の2月23日、青山ブックセンターで開催されたトークイベントの模様を採録します。これからの未来を考えていきたい今だからこそ、これまでのSFを振り返るお話をお楽しみください。 (本記事は5月発売予定のSFマガジン6月号にも収録予定です) 第40回日本SF大賞結果 ●大賞 『天冥の標』全10巻 小川一水(早川書房) 『宿借りの星』酉島伝法(東京創元社) ●特別賞 『年刊日本SF傑作選』全12巻 大森望・日下三蔵=編(東京創元社) ●功績賞 吾妻ひでお(漫画家) 眉村卓(作家) ●会長賞 小川隆(翻訳家) 星敬(評論家・編集者) ■祝・SF大賞 塩澤 イベントに先駆けて、日本SF大賞の発表がありました。小川一水さんから順番に、受賞の言葉をお願いします。 小川 2009年から『天冥の標』を書いてきて、ちょうど10年で完結して賞をいただくことになりました。私の気持ちとし