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  • 日本の古本屋 / 古本屋四十年(Ⅱ)

    古書組合に入ろうと決めたもう一つの大きな理由は情報が欲しいということだった。古本屋を含む古物商は、仕入値も売値も自分で自由に判断できるという特殊な商売だが、それなりの相場、顧客が納得する売買の目安というものは考えなければならない。私の場合、店の営業は割に順調に伸びていたから、組合に入っていなくとも自店の売買価格が間違ったものではないだろうとは思っていた。私たちのグループとほぼ同時期に、北海道や東海、中国地方でも、新刊に近い本を新刊価格の一〜二割で買い、五割で売るという、後のブックオフの先行形態のような非組合員の古本屋グループの営業が始まっていたが、みんな同じような売値、買値の設定だったようだ。好きなジャンル、得意なジャンルなどに多少のメリハリをつけた値付をするところがブックオフ的な完全マニュアル型とは違うところで、本という商品に対する愛好度やある程度の知識を前提として商売をしているという自

    • 千里眼事件の最中に「京大光線」を発見した京都帝国大学の学生三浦恒助のその後 - 神保町系オタオタ日記

      10月20日の京都新聞第1面に驚いた人も多いだろう。「『人文書院』前身は霊術団体」とか「『日本心霊学会』の資料発見」というおどろおどろしい見出しが躍る。お馴染みの樺山聡記者の記事である。日本心霊学会の資料が人文書院から見つかったこと自体は既報であるが、調査が一定進んだことから、3回に渡る連載で特報したのだろう。最終回は地元京都の新聞ということもあり、千里眼事件の最中に「京大光線」を「発見」する京都帝国大学の学生三浦恒助に注目している。 そして、京都帝国大学文科大学長*1の命を受け、この研究課題の実行役に当たったとみられるのが、哲学科3年の三浦恒助という学生だった。三浦は今村*2とは別行動で香川を訪れ、郁子*3の透視実験を行った。 三浦は、そこで郁子の頭脳から光が放射されていることを発見し、「京大光線」と名付けたと報じられた。「大役を得た若い学生が先走ってしまったのか新聞が前のめりになったの

        千里眼事件の最中に「京大光線」を発見した京都帝国大学の学生三浦恒助のその後 - 神保町系オタオタ日記
      • 神奈川県川崎市、「『今後の市民館・図書館のあり方』に関する中間とりまとめ」を公表

        2020年11月12日、神奈川県川崎市は、「『今後の市民館・図書館のあり方』に関する中間とりまとめ」を公表しました。 川崎市では、市の市民館・図書館が、地域の中の生涯学習施設としての機能を最大限に発揮しながら、全ての市民が生涯を通じて学び続けることができるよう、概ね10年後の将来を見据えた「今後の市民館・図書館のあり方」の策定に向けた検討を進めています。 今回公表された「中間とりまとめ」は、現時点における検討内容をまとめたものです。「中間とりまとめ」中の記載によれば、2021年1月を目途に「今後の市民館・図書館のあり方」(案)を策定し、1月下旬から2月にかけてパブリックコメントを実施した上で3月の策定を目指すとしています。 「『今後の市民館・図書館のあり方』に関する中間とりまとめ」を公表しました(川崎市, 2020/11/12) https://www.city.kawasaki.jp/t

          神奈川県川崎市、「『今後の市民館・図書館のあり方』に関する中間とりまとめ」を公表
        • 京都府立図書館で、展示「集書院150年記念展 プレイバック集書院」が開催中

          2023年10月27日から12月17日まで、展示「集書院150年記念展 プレイバック集書院」が、京都府立図書館で開催中です。 1873(明治6)年に京都府立図書館の前身である集書院が開館してから150周年を記念して、文化庁及び京都新聞が主催する2023年度「CONNECT⇄_」(コネクト)のプログラムとして開催されるものです。 AR(拡張現実)による集書院天井画のほか、触図、当時の図書などが展示されます。AR体験には、スマートフォン又はiPadが必要です。 集書院150年記念展 プレイバック集書院(京都府立図書館, 2023/10/7) https://www.library.pref.kyoto.jp/?exhibition=163320 参考: 京都府立図書館、展示「読む聞く話す 本の色々なかたち展」を実施中:文化庁・京都国立近代美術館主催「CONNECT⇄_(コネクト)」関連 [20

            京都府立図書館で、展示「集書院150年記念展 プレイバック集書院」が開催中
          • 文筆家にして編集者・吉川浩満インタビュー 情報収集術から人文書の潮流まで語り尽くす

            文筆家として、編集者として、八面六臂の活躍を見せる吉川浩満氏。昨年にはロングセラーとなった『理不尽な進化』の増補新版(ちくま文庫)も発売された。しかし編集者としてのキャリアには紆余曲折があったそうで……。今回は、そんな吉川氏に、企画の立て方や情報収集の仕方について伺った。(中垣内麻衣子) 文学青年、逆ギレして出版社を辞める ――まずは、どのような理由で編集者を志したのか教えてください。 吉川:私は2020年から晶文社で仕事をしていますが、編集の仕事はこれが初めてではありません。じつは1994年の新卒時に「特殊版元」などとも呼ばれる国書刊行会という出版社に就職し、少しだけ編集の仕事をしたことがあります。 私が本を読むようになったのは大学に入ってからでした。それまでほとんど部活動(卓球)のことしか考えていなかったので……。大学生になって初めて、知的なものに自覚的に触れるようになったんですが、す

              文筆家にして編集者・吉川浩満インタビュー 情報収集術から人文書の潮流まで語り尽くす
            • 書物の転形期03 出自から形へ2|木戸雄一

              「洋本」「和本」 洋装本の登場によって、初めて広告や目録に書型とは異なる書物の形が記載されるようになった。その新しい形が「西洋仕立」といった「西洋」を冠した言葉によって記されたことによって、それまで「日本」で流通していた書物の形もあらためて名称化される。 市岡正一編輯 ○漢語挿入/新選玉篇 日本仕立上下二冊○西洋仕立一冊○金二円五十銭(中略) 出版書林 甲府常盤町四番地    内藤伝右衛門 売弘支店 東京神田豊島町三丁目 山添栄助 (『東京日日新聞』、1877.6.1) 『漢語挿入/新選玉篇』は和本と洋装本の二つの形態で刊行されているが、「西洋仕立」の洋装本に対して和本は「日本仕立」と記述されている。この「日本仕立」は和本二冊本のことであり、「西洋仕立」は和本と同版の楮紙袋とじ木版を背革クロス表紙丸背の洋装本一冊に仕立て直したものである。「日本仕立」は、甲府の書肆内藤伝右衛門が何度か使用し

                書物の転形期03 出自から形へ2|木戸雄一
              • 由良君美 著作目録

                『みみずく古本市』(青土社 1984年) ビアズレーによる『イエロー・ブック』のデザインを模したカバーが衝撃的だった。そして何よりも、口絵には、白黒ではあるが、英文学を中心とした稀覯書の書影が掲載されていたのが印象的。いまでこそ、この種の紹介は珍しくないが、この本が出版された当時はまだ、書物の中に書物の写真が載っているという形態が新鮮だった。なかには、写真の天地が逆になっているもの(図版29)があるのもご愛嬌だし、書誌データは非常に貧弱ではあったが、かえってそれが探求心を刺激してもくれた。本文とは直接には関係のない書籍群なのだが、紙の書物がいまだ威光を放っていた時代、憧れを喚起するには十分だった。このなかの十点前後はその後自分でも入手することになった 内容的には、邦語・邦訳著作に関して、新聞や書評紙に発表された短い書評を集めたもの。そのために、一編はおおむね2, 3頁という短いものなのだが

                • 吉永進一「ピラミッドゼミ」 VS. 神保町のオタ「日本オカルティズム入門ゼミ」ーー横山茂雄ロングインタビュー掲載『近代出版研究』2号が4月発売ーー - 神保町系オタオタ日記

                  早いもので吉永進一さんが亡くなられて、今月末で1年になる。亡くなって数ヶ月間は思い出すだけで涙が出たが、もうそういうこともなくなった。吉永さんとは、大学に入ってUFO超心理研究会で出会って以来の仲である。当時の吉永さんは相手によっては厳しい人であった。しかし、私は同郷で高校の後輩でもあったので、可愛がられた方だと思う。 吉永さんに頼まれて私も寄稿した栗田英彦編『「日本心霊学会」研究:霊術団体から学術出版への道』(人文書院、2022年10月)は、吉永さんの没後に刊行された。その栗田「あとがき」231頁には、次のような過分の言葉があった。 (略)神保町のオタさんは、吉永先生が学生時代に所属したサークル「京都大学UFO超心理研究会」の後輩で、これまた伝説となった近代ピラミッド協会の一員でもある。吉永先生のパソコンに残された未発表草稿には、一九七八年の特筆すべき出来事として「×××という異才が(U

                    吉永進一「ピラミッドゼミ」 VS. 神保町のオタ「日本オカルティズム入門ゼミ」ーー横山茂雄ロングインタビュー掲載『近代出版研究』2号が4月発売ーー - 神保町系オタオタ日記
                  • TVアニメ『未来少年コナン』デジタルリマスター版 NHK総合で5月3日深夜から放送 - amass

                    宮崎駿が演出を手掛けたTVアニメ『未来少年コナン』のデジタルリマスター版がNHK総合で放送決定。5月3日(日)深夜から放送開始。毎週日曜深夜24時10分〜放送 ■『未来少年コナン』デジタルリマスター版 <放送予定> 総合5月4日(月・祝)から (※3日深夜から) 毎週月曜(※日曜深夜) 午前0時10分〜0時40分 ●あらすじ 最終戦争で地球は荒廃し、人類は絶滅の危機に…。 20年後、自然がよみがえってきた世界。のこされ島には、おじいとコナンが2人だけで暮らしていた。 ある日、コナンと同世代の少女ラナが島に流れ着く。他にも人間が生きていることを知って喜ぶコナンだが、科学都市インダストリアの兵士たちがやって来て、ラナはさらわれてしまう。 ラナを助けるため、コナンの大冒険が始まる。 ●スタッフ 原作  :アレグサンダー・ケイ「残された人びと」より 脚本  :中野 顕彰/吉川 惣司/胡桃 哲 音楽

                      TVアニメ『未来少年コナン』デジタルリマスター版 NHK総合で5月3日深夜から放送 - amass
                    • 石川県立図書館 | 【10月7日】本の可能性と未来のカタチ

                      【第1部】10:30~11:00 基調講演『いろいろな場面、いろいろな読者、デジタルがもたらすもの』 田村 俊作(石川県立図書館 館長) 【第2部】11:00~12:00 パネルディスカッション『企画展「十二文豪図書館二降臨ス ~EPISODE with 文豪とアルケミスト~」を作るーこれも司書の仕事』 コーディネーター:田村 俊作 パネラー:上田 敬太郎(石川県立図書館 閲覧サービス課長) 原 有樹(石川県立図書館 閲覧サービス課) 河合 郁子(石川県立図書館 利用推進課) 【第3部】13:30~14:30 パネルディスカッション『本をつくるひと、届けるひと-出版社の仕事』 コーディネーター:橋元 博樹(東京大学出版会 専務理事) パネラー:永沼 浩一(岩波書店 編集局副部長) 鈴木 クニエ(勁草書房 編集部長) 榎本 周平(青土社 営業部) 【第4部】15:00~16:30 パネルディ

                      • 「想像上ではなくリアルな中国を紹介したい」中国の独立出版社や編集者が語る、個人出版の楽しみ | CINRA

                        北京、上海、広州、成都、杭州、深セン……中国各地を訪れるたびに書店が増えているのを感じる。大型書店や、「写真映え」を狙って内装に凝ったショッピングモール内の書店から、店主の個性的なセレクトが光る小規模の書店までさまざまだ。 「朝日新聞GLOBE +」の2019年の取材記事(*1)によると、統計と実態が合致していない部分はあるものの、中国の書店数は政府の統計で16万店台とのこと(日本の書店数は2020年5月1日時点で1万1,024店だという *2)。

                          「想像上ではなくリアルな中国を紹介したい」中国の独立出版社や編集者が語る、個人出版の楽しみ | CINRA
                        • 稲賀繁美『矢代幸雄』(ミネルヴァ書房)への補足ーー研究者は先ず「神保町系オタオタ日記」のブログ内検索をするべしーー - 神保町系オタオタ日記

                          ミネルヴァ日本評伝選は平成15年から刊行が開始され、令和元年に200冊に達した。その後も順調に刊行されている。本年1月現在刊行が予定されている本で、関心があるのは 樋口一葉、与謝野晶子、新島八重の3冊(佐伯順子) 泉鏡花(東郷克美) 萩原朔太郎(エリス俊子・栗原飛宇馬) 佐田介石(谷川穣) 西田直二郎(林淳) 石田幹之助(岡本さえ) 宮本常一(須藤功) 知里真志保(モコットゥナシ) 石母田正(磯前順一) 式場隆三郎(服部正) 先月には、稲賀繁美『矢代幸雄:美術家は時空を超えて』が刊行された。同書の刊行予定は、拙ブログの「『和田英作日記』から見た大正10年の柳田國男におけるフランス - 神保町系オタオタ日記」で言及したことがあって注目していた。『和田英作日記』に言及するだろうと予言していたが、やはり言及していた。しかし、私が「華北綜合調査研究所の内紛と大蔵公望 - 神保町系オタオタ日記」や「

                            稲賀繁美『矢代幸雄』(ミネルヴァ書房)への補足ーー研究者は先ず「神保町系オタオタ日記」のブログ内検索をするべしーー - 神保町系オタオタ日記
                          • 要友紀子が問う「藤田孝典さんに聞きたい。風俗よりも素晴らしい仕事って何?」 (2020年9月5日) - エキサイトニュース

                            要友紀子(かなめ・ゆきこ)セックスワーカーとして働く⼈たちが安全・健康に働けることを⽬指して活動するグループSWASH(Sex Work And Sexual Health︓スウォッシュ)代表。共著に『セックスワーク・スタディーズ 当事者視点で考える性と労働』(SWASH編著、日本評論社)。https://swashweb.net/ 画像(1枚) ナインティナインの岡村隆史による、コロナ禍で美人風俗嬢が増えるというラジオでの発言が炎上。一方、この発言を特に熱心に叩いていた“社会活動家”藤田孝典氏が、コロナ禍で性風俗店は補償がなかろうが休業しろと発言。 さらに性風俗産業自体を廃止すべきと主張し、これまた炎上。性風俗には「搾取」「貧困」などの言葉をセットに語られるグレーな業界というイメージが根強い。これに対して、セックスワーカーが安全・健康に働けることを目指して活動するグループSWASHの代表

                              要友紀子が問う「藤田孝典さんに聞きたい。風俗よりも素晴らしい仕事って何?」 (2020年9月5日) - エキサイトニュース
                            • 働かない、訳でもない。文筆家・荻原魚雷が高円寺で実践する「半隠居」のほんとうのところ | 朝日新聞デジタルマガジン&[and]

                              本を読むために怠けたい――日々古書店で本を漁り、原稿を書いて、夜になれば高円寺で酒を飲み、朝眠る。『古本暮らし』に始まり、『活字と自活』『本と怠け者』など、これまでに6冊の著書を出してきた文筆家の荻原魚雷さん。身近な知り合いには「気楽でいいね」と、どこか無責任な感じに受け取られることもあるという隠居願望とその実践の記録は、忙しない現代においては、福音にもなり得るはず。誰も彼もとは言わないまでも、どうすれば心落ち着く生活を手に入れられるのか。そのヒントは「半隠居」にありそうだ。 ◇ ――今、あたらしい暮らし方が模索されるなかで“隠居”にも注目が集まっているように感じています。魚雷さんは古本集めや高円寺での日々を描いたエッセイを多数書かれていますが、その中でも『閑な読書人』では隠居についての原稿を冒頭の章に多数掲載されています。 隠居と言っても、僕が書いているのは「半隠居」です。杉浦日向子さん

                                働かない、訳でもない。文筆家・荻原魚雷が高円寺で実践する「半隠居」のほんとうのところ | 朝日新聞デジタルマガジン&[and]
                              • 金沢文圃閣(ぶんぽうかく) 週に数時間しか開かない謎の古書屋さん(石川県金沢市長土塀)

                                金沢駅前から犀川に向かう途中、長土塀という町のあたりにその古書屋さんはあります。なんと週に数時間しか開かない謎の本屋さんです。 日本の古本屋サイトで北陸の資料を探しているとやたら在庫が多い店が。場所は金沢市長土塀とあります。通信販売もやっているみたいなのですが折角なので訪ねてみました。 場所は金沢駅から犀川に向かう途中、金沢中央郵便局を過ぎたあたりとあります。三社の交差点を過ぎて右手。しかしそこにあったのは・・・。 見た目は車屋さん ヒュンダイ!?。地図が示す場所はどう見ても車屋さんです。「軽四輪自動車コーナー」まで丁寧にあります。 地図が間違えているのでしょうか。困りながらよく見ると・・・。 これが金沢文圃閣 ありました。車屋の片隅にガラス張りの小屋がありたしかに金沢文圃閣と書いてあります。が、まったくやっている気配がありません。覗き込むと本や資料、アンティーク看板がぎっしり。そもそも人

                                  金沢文圃閣(ぶんぽうかく) 週に数時間しか開かない謎の古書屋さん(石川県金沢市長土塀)

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