日本電信電話株式会社(NTT)は、従来の光ファイバーと同じ直径を保ちながら伝送容量を10倍に拡張可能な「空間モード多重光ファイバー」による、世界最長となる1300kmの10空間モード多重信号の光増幅中継伝送に成功したと発表した。これにより、光ファイバーあたりの伝送容量の飛躍的な向上を見込めるとしている。 【この記事に関する別の画像を見る】 ■ 従来困難であった空間多重数&長距離の伝送を実現 通信需要の増大が続き、従来の光通信システムの限界が見えている中、次世代の光通信システムの基盤技術として、光ファイバーの中における光の通り道(モード)を増やす空間分割多重技術が注目を集めているという。 今回の研究に用いられた空間モード多重光ファイバーは、空間分割多重技術の一形態であり、従来のシングルモード光ファイバー(SMF)に対してマルチモード光ファイバー(MMF)と呼ばれる。 MMFによる転送はSMF