「革命は終わりです」――。2019年7月、中米のニカラグアで向き合った初老の男性は、そう語った。彼はちょうど40年前、当時の独裁政権から自由を勝ち取ろうと革命戦争に参加した元ゲリラ兵士だ。新生ニカラグアで警察官となり国に尽くしてきた。ところが……。この国ではいま、かつて「革命の英雄」と呼ばれた男による独裁が進む。国民の不満は充満し、反政府運動は激しい弾圧を受け、多くの死者と負傷者を出してもいる。かつては、日本でも大きく取り上げられた革命。そのニカラグアで何が起きているのか。人々の間を旅した。(文・写真:柴田大輔/Yahoo!ニュース 特集編集部)