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パレスティナの検索結果1 - 28 件 / 28件

  • 「命のヴィザ」言説の虚構 菅野 賢治(著) - 共和国

    紹介 第2次世界大戦中、ナチスの〈ホロコースト〉からユダヤ難民を救うために、リトアニアの在カウナス日本国総領事館から発給された、「命のヴィザ」をめぐる物語。しかし、そのヴィザの真の目的は何だったのか。1940年夏のリトアニアで、いったい何が起きたのか。 ニューヨークのユダヤ系機関に保管されている第一級資料にメスを入れ、「神話」から歴史の真実を取り戻し、「もう一つの脅威」をあらわにする迫真の学術ドキュメント。 「日本のシンドラー」に関する伝説は、今後、本書によって書き換えられなければならない。 ◎徹底的に歴史の細部を検証する648ページ。主要関係者人名録、関連年譜、索引、参考資料を附す。 ◎ブックデザイン:宗利淳一 目次 ----- はじめに ----- 本書の主眼 JDC資料――文書保存の重要性 スルガイリスの史料研究 既存言説と一次資料、その驚くばかりの齟齬 ----- 第一章 リトアニ

      「命のヴィザ」言説の虚構 菅野 賢治(著) - 共和国
    • 黒死病(ペスト)流行下(1348~53年)におけるユダヤ人迫害のまとめ | Call of History ー歴史の呼び声ー

      「黒死病(英語”Black Death”)」と呼ばれる1347年から1353年にかけての世界的なペスト流行の渦中、ヨーロッパでは各地で暴力や虐殺を含むユダヤ教徒(ユダヤ人)への激しい迫害が展開した。 中世ヨーロッパにおけるユダヤ人二世紀のローマ帝国下での迫害(注1)以来、ユダヤ教徒(ユダヤ人)はパレスティナ地方から世界中に離散した(ディアスポラ)。キリスト教国教化以来迫害は苛烈なものとなり、六世紀に東ローマ帝国(注2)や西ゴート王国(注3)等で大規模な迫害があったが、世界各地に住み着いたユダヤ人たちは宗教的慣習を維持して自治共同体を築き、国際的なネットワークを生かして交易で富を得て存在感を発揮するようになり、特にイスラーム世界で重用され、キリスト教世界でも王権との関係が安定化して寛容な時代を迎える。 ユダヤ人たちはローマ帝国の迫害を逃れてドイツからイベリア半島にかけてのローマ帝国周縁に逃れ

        黒死病(ペスト)流行下(1348~53年)におけるユダヤ人迫害のまとめ | Call of History ー歴史の呼び声ー
      • 古代の「ゴミ捨て場」から感染症の流行と気候変動が文明をどう崩壊させたのかをひもとく

        新型コロナウイルス感染症の対策は、スペインかぜなど過去のパンデミックからの知見が大いに役立っています。人類はスペインかぜ以外にも多くのパンデミックを経験しており、その最初の1つが西暦541年から広まった「ユスティニアヌスのペスト」だといわれています。当時の状況を推測する証拠が限られている中で、新たにイスラエルの考古学者チームが「古代のゴミ捨て場」で得た手がかりから、パンデミックを引き起こした「疫病」と「気候変動」が社会をどのように崩壊させたのかが明らかになってきています。 The rise and fall of viticulture in the Late Antique Negev Highlands reconstructed from archaeobotanical and ceramic data | PNAS https://www.pnas.org/content/ear

          古代の「ゴミ捨て場」から感染症の流行と気候変動が文明をどう崩壊させたのかをひもとく
        • 珈琲豆のベストな冷凍保存方法を知りたい - ツレヅレ食ナルモノ

          珈琲豆の保存って、みんなどうしているんだろう。 常温、冷蔵、冷凍。 もちろん、いろいろ調べたり教えてもらったりして、一応理解は、しています。 現在の私の保存方法は、密閉容器に袋ごと入れて冷蔵庫保存です。アルミ袋はしっかり封をして、容器には乾燥剤を入れています。 そして珈琲豆の消費ペースは200gで4日。100gで2日です。かなりのハイペース。 もうひとつ、これが1番の問題なんですが、冷凍ストックが苦手、なんです。 冷凍した時のニオイ移りがどうしても気になってしまうのと、3重にしたジップロック(ロースターさんから教えてもらった方法)を、毎回開け閉めするのが面倒で仕方ない。 普段は豆工房コーヒーローストさんで200gの珈琲豆を購入します。※写真左 それ以外はテラコーヒーさんで。100gから豆を購入出来るのが魅力。※写真右 200gを4日で飲みきるのなら常温でも問題ないみたいだけど、昼間あまりに

            珈琲豆のベストな冷凍保存方法を知りたい - ツレヅレ食ナルモノ
          • 朝日新聞デジタル:古典としての旧約聖書 - 私の研究室から - 立教ジャーナル - 立教大学

            能登半島地震 ウクライナ情勢 速報 朝刊 記事一覧 紙面ビューアー 夕刊 記事一覧 紙面ビューアー 連載 ランキング その他 コメントプラス ニュースの要点 特集 動画・音声・写真 土曜別刷り「be」 記者イベント 天気 数独 12星座占い サイトマップ 検索 ヘルプ Q&A(よくある質問) 総合ガイド お申し込み ログイン マイページ 有料会員紙面ビューアーコース登録済み 無料会員(クーポン適用中)紙面ビューアーコース登録済み 無料会員紙面ビューアーコース登録済み 朝日ID会員 紙面ビューアーコース お客様サポート(個人設定) お客様サポート(個人設定) お客様サポート(個人設定) メール設定 スクラップブック MYキーワード 会員特典・プレゼント 提携プレミアムサービス ログアウト 旧約聖書が人類の古典の一つであるということは、この書がユダヤ教およびキリスト教における信仰の規範書にとど

            • 『サピエンス全史』ユヴァル・ノア・ハラリが解き明かす、 世界的陰謀論の虚偽と欺瞞。The New York Times記事翻訳を全文公開|Web河出

              ユヴァル・ノア・ハラリ 単行本 - 人文書 『サピエンス全史』ユヴァル・ノア・ハラリが解き明かす、 世界的陰謀論の虚偽と欺瞞。The New York Times記事翻訳を全文公開 ユヴァル・ノア・ハラリ 2020.12.10 『サピエンス全史』ユヴァル・ノア・ハラリが解き明かす、 世界的陰謀論の虚偽と欺瞞。そして、人類に必要とされる「確かな力」とは。 The New York Times紙記事、柴田裕之氏による翻訳を全文特別公開。 『サピエンス全史』『ホモ・デウス』『21 Lessons』の三部作すべてが世界的なベストセラーになっている歴史学者、ユヴァル・ノア・ハラリは、2020年11月20日付の米国有力紙The New York Timesに「世の中が一つの大きな陰謀のように見えるとき」(原題:When the World Seems Like One Big Conspiracy)と

                『サピエンス全史』ユヴァル・ノア・ハラリが解き明かす、 世界的陰謀論の虚偽と欺瞞。The New York Times記事翻訳を全文公開|Web河出
              • 反ユダヤ主義を克服できなかったユダヤ人国家イスラエル(パレスチナとイスラエルの戦争に関する時事解説) - 夢現抄

                はじめに 2023年10月7日、パレスチナ武装勢力の攻撃により、イスラエルとパレスチナの武力衝突が始まりました。真に残念ながら双方に多数の死傷者が出ており、これ以上の犠牲者が出る前に、双方が早期に戦闘を終えることを強く望みます。 本稿は、なぜ西アジアにユダヤ人の国民国家イスラエルが建国されたのか、そしてイスラエルが建国されたことが、ユダヤ人にとってどのような歪みをもたらしているのかについて論じるものです。その意味で、本稿は「パレスチナ抜きのパレスチナ問題」の解説となります。不十分であることを恥じつつ、このような方向からの時事解説は余りないと思うため、空隙を埋めることに寄与すれば望外の幸いです。 はじめに 本稿の概要 1.ユダヤ人差別に反対する思想としてのシオニズム 2.欧州における反ユダヤ主義の歴史 なぜ右翼のシオニズムが勝利したか 2-1.キリスト教における反ユダヤ主義 2-2.右翼陰謀

                  反ユダヤ主義を克服できなかったユダヤ人国家イスラエル(パレスチナとイスラエルの戦争に関する時事解説) - 夢現抄
                • ヒクソスの侵入とエジプト支配

                  紀元前18世紀中頃、アジア系民族であるヒクソスがエジプトに侵入しました。彼らは騎馬と戦車をエジプトにもたらし、紀元前1650年にはエジプト史上初の異民族王朝である第15王朝を樹立しました。ヒクソスは約1世紀にわたりエジプトを支配し、その間にエジプトはオリエント世界からの孤立を脱し、西アジアの国際社会との関わりを深めました。ヒクソスは軍事技術、特に騎馬と戦車の技術をエジプトに導入し、後の王朝にも影響を与えました。 しかし、ヒクソスの支配は一時的なものであり、その実態については多くが不明です。彼らはエジプト文化を取り入れ、王もファラオを称しましたが、信仰面ではパレスティナの地方神バアルをエジプトの神セトと同一視して崇拝するなど、アジア風の特徴を残していました。 紀元前1570年ごろ、エジプト人の第17王朝がヒクソスの宗主権を認めつつも軍事技術を学び、アアフメス1世の下でヒクソスとの戦いを再開し

                    ヒクソスの侵入とエジプト支配
                  • 【特別公開「論点」国立西洋美術館抗議活動をめぐって】組織化された自律性 Autonomia Organizzata(松浦 寿夫)

                    3月11日、国立西洋美術館で、参加アーティストらによる、イスラエルのパレスティナ侵攻への抗議が行われた。 特集展示「ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?――国立西洋美術館65年目の自問|現代美術家たちへの問いかけ」は会期を終えたが、議論はいまだ尽くされていない。 出展作家の一人でもある松浦寿夫さんによる批評「組織化された自律性 Autonomia Organizzata」(群像2024年6月号掲載)を特別公開する。 自律的だからこそ連繫できる 二人の女性が互いに手を取り、緊張した趣きを示しながらも、正面に視線を向けたまま沈黙を保ち歩き続ける。そして、決して広くはない国立西洋美術館地下ロビーを何度となく往復する。その場に偶然居合わせた人々からの遠巻きの視線に反応することもなく、彼女たちの視線は、どこか別の場所に向けられているかのようだ。二人の身につけた白い衣服には無数の赤

                      【特別公開「論点」国立西洋美術館抗議活動をめぐって】組織化された自律性 Autonomia Organizzata(松浦 寿夫)
                    • 古代オリエント世界を席巻した「海の民」とは何か | Call of History ー歴史の呼び声ー

                      「海の民(英語” Sea Peoples”,フランス語” Peuples de la mer”」は紀元前十三世紀から十二世紀にかけて、東地中海地域を移動した様々な民族集団の総称。古代の史料には一括して表すような言葉はなく、十九世紀フランスの考古学者・エジプト学者ガストン・マスペロ(1846年生~1916年没,” Gaston Camille Charles Maspero”)が名付けた。 「海の民」の登場主な「海の民」の構成民族はデンイェン、シャルダナ(シェルデン)、ルッカ、メシュウェシュ、テレシュ(トゥルシャ)、エクウェシュ、シェケレシュ、ペレセト(ペリシテ人)、チェケル、ウェシェシュなどである(注1)。シャルダナ人はサルディーニャ人、ルッカ人はリュキア人、シェケレシュ人はシチリア人、テレシュ(トゥルシャ)人をエトルリア人、エクウェシュ人をアカイア人(注2)などとする説が有力だが諸説あり

                        古代オリエント世界を席巻した「海の民」とは何か | Call of History ー歴史の呼び声ー
                      • 「パレスチナの大義」と世界平和に反対する人々|FNNプライムオンライン

                        「パレスティナの大義」 #パレスチナは私の大義ではない 8月13日にイスラエルとアラブ首長国連邦(UAE)との国交正常化にむけた合意締結が発表されると、ツイッターにはこのハッシュタグをつけた投稿が相次いだ。 イスラエルとUAEの国交正常化に向けた合意締結を発表するトランプ大統領 この記事の画像(6枚) 1948年のイスラエル建国以来、「パレスチナの大義」は世界中のイスラム教徒が連帯し、ともに掲げるスローガンであり続けてきた。 「ユダヤ人はイスラム教徒同胞であるパレスチナ人の土地を占領し、不当にイスラエルを建国した。我々イスラム教徒はユダヤ人の手からパレスチナを、そしてエルサレムを解放しなければならない」というのが共通の課題、目標に掲げられてきたのである。 UAEがイスラエルと国交を回復し、和平への道を選択したということは、基本的にはこのパレスチナの大義を捨てたことを意味する。「パレスチナは

                          「パレスチナの大義」と世界平和に反対する人々|FNNプライムオンライン
                        • イスラエルの歴史学者が語る「ハマス奇襲」の本質

                          ネタニヤフが2022年12月に樹立した連立政権は、最低であり最悪だ。それは、救世主メシア信仰の狂信者たちと厚顔無恥な日和見(ひよりみ)主義者たちの同盟であり、彼らは、治安状況の悪化をはじめ、イスラエルが抱える問題の数々を顧みず、際限なく権力を我が物にすることしか眼中になかった。その目標を達成しようと、極端な対立を招くような政策を採用し、その政策に反対する国家機関にまつわる言語道断の陰謀論を広め、国に忠誠を尽くすエリートたちに、「ディープステート(闇の政府)」の売国奴というレッテルを貼った。 政府は、外部からの脅威が高まっているさなかに、政策がイスラエルを危険にさらし、抑止力を損なっていると、自国の治安部隊や無数の専門家から繰り返し警告されていた。それにもかかわらず、イスラエル国防軍の参謀総長が、政府の政策が及ぼす治安上の影響についてネタニヤフに警告するために会見を求めると、ネタニヤフは会う

                            イスラエルの歴史学者が語る「ハマス奇襲」の本質
                          • Da Bears - My Rustic Style

                            新しい週が始まった。 週末にかけて、NFLフットボールのゲーム観戦へ旅立った夫たちも無事に帰宅し、またいつもの生活が戻り、何気に安堵している。 今回は特に、夫たちがゲーム観戦へ出掛けて行ったのがシカゴだったので、何かと心配していたのだ。 元々、ギャングなどによる銃撃戦や殺人の多い街ではあるが、先週末はプロ・パレスティナのムスリムの人たちが暴動を計画をしているなどと、SNSには流れていたので、ちょっと怖かった。 でも、デイ・ゲームだったし、そんな不安を払拭するくらいにソルジャー・フィールドは大盛況だったらしい。 Chicago Bears! 実は私、当時大学生だったいとこのお兄さんの影響で、小学生の頃からフットボール(アメフト)が好きである。特に、1985年のスーパーボウル以来、ずーっとシカゴ・ベアーズを応援している。だから、息子が生まれたら、絶対にフットボールをプレイさせ、シカゴ・ベアーズ

                              Da Bears - My Rustic Style
                            • 『サピエンス全史』ユヴァル・ノア・ハラリが解き明かす、 世界的陰謀論の虚偽と欺瞞。The New York Times記事翻訳を全文公開|Web河出

                              ユヴァル・ノア・ハラリ 単行本 - 人文書 『サピエンス全史』ユヴァル・ノア・ハラリが解き明かす、 世界的陰謀論の虚偽と欺瞞。The New York Times記事翻訳を全文公開 ユヴァル・ノア・ハラリ 2020.12.10 『サピエンス全史』ユヴァル・ノア・ハラリが解き明かす、 世界的陰謀論の虚偽と欺瞞。そして、人類に必要とされる「確かな力」とは。 The New York Times紙記事、柴田裕之氏による翻訳を全文特別公開。 『サピエンス全史』『ホモ・デウス』『21 Lessons』の三部作すべてが世界的なベストセラーになっている歴史学者、ユヴァル・ノア・ハラリは、2020年11月20日付の米国有力紙The New York Timesに「世の中が一つの大きな陰謀のように見えるとき」(原題:When the World Seems Like One Big Conspiracy)と

                                『サピエンス全史』ユヴァル・ノア・ハラリが解き明かす、 世界的陰謀論の虚偽と欺瞞。The New York Times記事翻訳を全文公開|Web河出
                              • パリ講和会議で人種差別撤廃提案が否決されたのち米国で黒人暴動が多発した

                                前回の歴史ノートで、日露戦争で黄色人種の日本人が白人のロシアに勝利したことがアメリカの黒人たちを目覚めさせ、白人が有色人種を支配する世界を日本人が崩していくことを期待するようになったが、アメリカは「黄禍論」を広めて、排日運動を全米に拡大させたことを書いた。 一九〇八年に日米紳士協約により、日本はごく少数を除き米国への移民を禁止し、アメリカ側は排日法案を造らないことを約束して排日運動はしばらく鎮静化したのだが、その後一九一四年七月に第一次世界大戦が勃発し、わが国はイギリスの要請により参戦することとなり、アメリカも一九一七年四月に参戦している。 パリ講和会議における日本の人種差別撤廃提案 第一次世界大戦には世界の約五十ヶ国が巻き込まれ、一九一八年十一月にドイツが連合国に降伏してようやく終結したのだが、戦争が長引いたことでドイツ帝国、オーストリア=ハンガリー帝国、オスマン帝国、ロシア帝国の四つの

                                  パリ講和会議で人種差別撤廃提案が否決されたのち米国で黒人暴動が多発した
                                • frantically trying to get ready - My Rustic Style

                                  今年の2月後半から始まった、我が家の地下室のリフォーム。リノベーションと言った方が正しいのかも知れないが、3ヶ月で完成する予定が、結局、その3倍もの時間を要した。 およそ1年の3/4もの長い期間、ずっと家を開放し、野獣たちの行動を制限し、その間絶えず何人もの人々が出たり入ったりする訳だから、流石にキツかった。 と、こんな風に書いたら、「でも遂に完成しましたよ、地下室のリフォーム!😭」みたいな流れが来そうな感じだが、いやいや、業者のおじさんは今週も、来る気満々である。😇😇😇 そうは言っても、流石にholidayウィークなので、工具や資材は完全に撤去してもらった。 おじさん達が撤収していった金曜日、待ってました!とばかりに、クリスマス・ツリーを飾り始める。 ツリーがUP! お気に入りのオーナメント。これ1つで、$48🫠Anthropologieにて。 オイスター❤ しかし、このツリー

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                                  • イエス・キリストが白人として描かれた理由は、現代でも対立の根底に(宇山 卓栄)

                                    世界の民族史・文明史の中でも、とりわけユダヤ人の歴史に関心を持つ人は多いのではないだろうか。そもそも「ユダヤ人」とは何者なのか。古来から現代まで続くアジア諸民族の闘争をトータルに捉えた宇山卓栄氏の話題書『民族と文明で読み解く大アジア史』(講談社+α新書)の著者・宇山卓栄氏が、同様のアプローチで迫る「ユダヤ人とは何か」を、2回にわたってご紹介しよう。今回はその2回目だ(第1回はこちら)。 キリストの容貌は、実際はアラブ人に近かった イエス・キリストはパレスティナのベツレヘムで生まれたユダヤ人です。しかし、イエスは絵画などで白人のヨーロッパ人男性として描かれてきたために、イエスが白人であるかのようなイメージが定着しています。また、聖母マリアもほとんどの絵画で白人女性として描かれています。 前回の記事で述べましたように、ディアスポラ(離散)以前、ユダヤ人は白人との混血をまだ進めていませんでした。

                                      イエス・キリストが白人として描かれた理由は、現代でも対立の根底に(宇山 卓栄)
                                    • THE WORLD HIP HOP STUDIES(辺境ヒップホップ研究会) | 人間文化研究機構グローバル地域研究推進事業 東ユーラシア研究プロジェクト 国立民族学博物館拠点

                                      今、ヒップホップが熱い。 アメリカの黒人たちの間で始まったこの文化運動は、瞬く間に広がり、世界中のストリートを席巻している。そもそもヒップホップは、1970年代、ニューヨークのブロンクスの黒人たちによって始められた文化の総称であり、DJ、ラップ・ミュージック、グラフィティ・アート、ブレイクダンスの四つのエレメントから成る。この中でも本研究会が注目するのは、ラップ・ミュージックだ。 この世界に広がるヒップホップ・カルチャーは、アメリカ発の文化が単に受容されていることを意味するわけではない。それぞれのローカルな文化と融合を遂げながら、世界各地で独自のヒップホップ・カルチャーが生み出されている。 インドネシア音楽博物館が保存しているレコードの一部 ヒップホップ文化が盛んであるといった場合、単に文化現象として盛り上がっていることを意味しない。そもそもラップ・ミュージックは社会矛盾に対するアメ

                                        THE WORLD HIP HOP STUDIES(辺境ヒップホップ研究会) | 人間文化研究機構グローバル地域研究推進事業 東ユーラシア研究プロジェクト 国立民族学博物館拠点
                                      • イスラエルの歴史家が予見「ハマス紛争」次の展開

                                        政治はしばしば科学実験のように行われる イスラエルはつい先日、建国以来最悪の日を経験した。1956年のシナイ作戦(訳注:第2次中東戦争)と1967年の6日間戦争(訳注:第3次中東戦争)と2006年の第2次レバノン戦争で失った民間人と兵士の合計を上回る数のイスラエルの一般市民が、たった1日で虐殺されたのだ。イスラム原理主義組織ハマスに占領された地域からのニュースと画像には身の毛がよだつ。私自身の友人や親族の多くも、言語に絶する残虐行為の被害に遭った。これは、今やパレスティナの人々もまた、計り知れぬ危険に直面していることを意味する。中東で最強の国であるイスラエルが、痛みと恐れと怒りで青ざめているのだから。パレスティナの人々の目に現状がどう映っているか、私にはわからないし、それについて語る道徳的権限もない。だが、イスラエルがこの上ない痛みを覚えている今、フェンスのイスラエル側からは、状況がどのよ

                                          イスラエルの歴史家が予見「ハマス紛争」次の展開
                                        • ララビアータ:パレスティナの惨劇 - livedoor Blog(ブログ)

                                          今般パレスティナで繰り広げられている無残な虐殺と、今後起こりうる一層巨大な惨劇に、胸のつぶれる思いをしているのは私ばかりではあるまい。もちろん、このような大事件について、その背景を含む詳細を今の段階で知り得ることはごく限定されているということは当然のこととして、だからと言ってすべてに判断を留保するようなことは、国際社会の一市民という立場からさえ無責任であろう。自分が判断を誤る可能性は十分認めたうえで、言いうることは断固言わねばならないのだ。 取りあえず断言せねばならないのは、ハマスによる重大な戦争犯罪があったからと言って、イスラエルによる大量無差別殺戮が許されるわけではないということだ。たとえイスラエルによる「自衛のための軍事行動」が許されるとしても、それらは戦時国際法の制約のもとに行われなければならないのは自明のこと。我々は、この件について語る「情報通」の話につられるあまり、国際法の規範

                                          • Keep Calm and Enjoy Autumn - My Rustic Style

                                            "Unbelievable!!" "I don't get it!!" バーン💥 ドーン💥 ガサガサ💭 土曜日の早朝5時。外はまだ真っ暗で、ご近所さんはしーんと静か。 そんな中、我が夫の立てる騒音で起こされた。 「NYへ行くのに用意していたEZパスが見当たらないんだ!信じられないよ!何でなんだ!」 ランドリールームのドアーを開けたまま、オープンにしたガレージの中を行ったり来たりするので、容赦無く冷たい外気が入り込んでくる。 夫は今週末も、家族の引っ越しの手伝い第2弾としてNYへ向かった。 NY州内での移動には高速パスが必要なので、そのEZパスを予め購入していたのだが、そのパスが見当たらないと、出発前に大騒ぎをしていたのだ。 彼はとにかく、チケットやパス、メガネ、車のキーに至るまで全てのモノをmisplaceする。「失くさない様にちゃんと保管しておいてよ?」と、口を酸っぱくして言い、何

                                              Keep Calm and Enjoy Autumn - My Rustic Style
                                            • 古代ギリシアの宗教 - Wikipedia

                                              アテナイのアクロポリスにあるパルテノン神殿。 古代ギリシアの宗教(こだいギリシアのしゅうきょう)では、古代ギリシアにおける信仰、儀式、神話等について説明する。古代ギリシア世界は多神教であり、多くの古代ギリシア人は、ギリシア神話のオリュンポス十二神やその他の神々を信仰していた。 そもそも古代ギリシア語に「宗教」(英語:religion)にあたる語彙はなく[1][2]、神々への祈りも儀礼も、先祖から受け継いだ「慣習」であったと言える[1] が、本記事では便宜的にそれらを「宗教」と称する。同じ神を崇めるにも、都市ごとにその地の神として特徴づけるため、形容語句を添える場合があった。古代ギリシアの宗教は英語で言うところの"religions"や"cults"(カルト)のように複数形で表現できるほど多様性に富むが、共通点も多い。 ギリシア神話の体系には、クレータ、エジプト、パレスティナ、プリュギア、バ

                                                古代ギリシアの宗教 - Wikipedia
                                              • 「中国」と「地中海」が文明の二大源流。ローマ史はメソポタミアから見直す必要がある。(本村 凌二)

                                                4月に刊行を開始する「地中海世界の歴史」(全8巻)への期待が高まっている。このシリーズは、講談社選書メチエの創刊30周年を記念する特別企画で、メソポタミア・エジプトの文明の誕生から、ローマ帝国の崩壊まで、4000年の文明史を一人の歴史家の視点で描く意欲作だ。著者の本村凌二氏(東京大学名誉教授)はこの著作を「20年ほど前から構想してきた」という。 歴史の新しい見方、「地中海文明」 ――「地中海世界」とは、つまり、どういったエリアことなのですか? 本村 地中海世界といっても、たんに地中海に面した沿岸地域のことだけを言っているわけではありません。メソポタミアやエジプトに起こったオリエント文明から、ペルシア帝国、古代ギリシアを経て、ローマ帝国の成立と崩壊にいたる歴史の舞台を「地中海世界」と呼んでいます。 ですから、地中海を取り囲んで、東はペルシアの勢力がおよんだ現在のイランやアフガニスタン、北はロ

                                                  「中国」と「地中海」が文明の二大源流。ローマ史はメソポタミアから見直す必要がある。(本村 凌二)
                                                • 【新刊】訳者・工藤順さんによる寄稿|作品社

                                                  現在の西ウクライナにまたがるガリツィア地方の小さな町クラコーヴィエツがたどった歴史を語る歴史書にして、この町と深い縁のある著者じしんのユダヤ人の家族がたどった苦難の歴史を追いかけてゆく年代記でもある『ウクライナの小さな町』(バーナード・ワッサースタイン、工藤順訳)。ウクライナ辺境の町の歴史と、あるユダヤ人一家の歴史の交錯する軌跡を描いた本書は、東欧の複雑な歴史を複雑なまま理解するためにまさに今求められる注目書です。 近日中に刊行予定の本書の訳者による、「訳者あとがき」に代わるテキストを公開します! 『ウクライナの小さな町』に寄せて 翻訳書を訳者あとがきから読むタイプの方には申し訳ないことだが、『ウクライナの小さな町』に訳者あとがきはない。著者の意向もあるが、それがなくとも、あとがきを書こうとしたときに、「とにかく読んでください」という言葉しか出てこなかったというのが理由として大きい。じっさ

                                                    【新刊】訳者・工藤順さんによる寄稿|作品社
                                                  • 「瀬戸内寂聴先生と共に」弁護士 /大谷 恭子 | 特集

                                                    寂聴さん97歳のお誕生日を祝う、寂聴さんと筆者=2019年6月、京都・嵯峨野の寂庵にて 死刑囚と共に 瀬戸内寂聴先生と初めてお会いしたのは、1984年だったか、連合赤軍事件の永田洋子さんの控訴審の情状証人のお願いに寂庵を訪れた時である。 永田洋子さんは1982年に一審東京地裁で死刑判決を下されていた。山岳で12名の同志を死に至らしめたのは「猜疑心、嫉妬心、敵愾心」「女性特有の執拗さ、底意地の悪さ、冷酷な加虐趣味」だとして、永田さん個人の、しかも女性特有の資質にあるとして断罪された。これに当時の心ある女性が憤り、女性蔑視判決であると声が上がった。確かにひどい判決である。しかしこれはあの当時の世論を代弁したようなものだった。マスコミもことごとく彼女を責めた。同じく最高責任者であった森恒夫さんは逮捕後年を越えることなく拘置所で自死していた。なぜいつまで生きているのだと言わんばかりに、とにかく評判

                                                    • 「とどまることを知らない暴力―私たちが今ガザで目にしていること」明治学院大学国際平和研究所と赤十字国際委員会駐日代表部が緊急シンポ | 長周新聞

                                                      イスラエルによる爆撃が1カ月以上続いているパレスチナ自治区ガザ地区(5日) ハマスによる攻撃を契機に始まったイスラエルのパレスチナ・ガザ地区への侵攻は、1カ月が経ち、イスラエルが連日の大規模な空爆と軍事包囲に加えて地上戦を開始したことで、ガザ地区の犠牲者は1万人をこえ、その4割が子どもだといわれる。また、イスラエルから連れ去られた人質は、その大多数がいまだ解放されないままだ。こうした事態を受けて7 日、明治学院大学国際平和研究所と赤十字国際委員会(ICRC)駐日代表部は共同で緊急シンポジウム「とどまることを知らない暴力~私たちが今ガザで目にしていること~」を開催した。シンポジウムは東京都港区の同大白金キャンパスとZoomで同時開催され、会場・オンライン含めて約500人が参加した。 初めに主催者を代表して、明治学院大学国際平和研究所所長の阿部浩己氏(同大教授)が、「パレスチナのガザ地区で現在

                                                        「とどまることを知らない暴力―私たちが今ガザで目にしていること」明治学院大学国際平和研究所と赤十字国際委員会駐日代表部が緊急シンポ | 長周新聞
                                                      • ユダヤの総督 (アナトール・フランス著)和訳:(1)起 - 虚虚実実――ウルトラバイバル

                                                        ユダヤの総督 (アナトール・フランス著)和訳:(1)起 この翻訳は、私が大学2年目に、フランス語を始めて、4か月後に行ったものです。著者のアナトール・フランス(1844-1924)には、キリスト教の虚妄を鋭く突く作品群に光るものがあり、ローマ法王庁は、つい近年まで、彼の著作を禁書扱いしていました。 彼は幼いころから、盛んに「懺悔(ざんげ)しろ、懺悔しろ」と言われ、でも彼には懺悔する覚えはありませんでした。素直な彼は悩んだ末、こう悟ります:「悪いことをすれば良いんだ。」 今回の小品「ユダヤの総督」は、アナトール・フランスの真骨頂の一つで、ここに登場するポンティウス・ピラトは、イエス・キリストを十字架の刑に処した人です。後世ではイエスを殺したことを、大いに悔やんだ、とされていますが、実際はどうなのか?という発想で書かれたものです。「総督は、地方の領土を統括するのを任された職、政治・軍事・法にお

                                                          ユダヤの総督 (アナトール・フランス著)和訳:(1)起 - 虚虚実実――ウルトラバイバル
                                                        • 『古代エジプト文明 世界史の源流 (講談社選書メチエ) 』大城 道則 著 | Call of History ー歴史の呼び声ー

                                                          古代エジプト文明はオンリーワンなイメージゆえか世界史の中でもそれ単体で完結した文明であるかのように見える。しかし、古代エジプトに限らないが、文明は相互に影響しあいながら成立し発展していくものだ。本書は古代エジプト文明が文化的独自性を保ちつつも、外部の諸文明とどのようにかかわり、影響を与えていったかを描く一冊である。 クレタ島のミノア文明は地中海世界でギリシア、メソポタミア、シリア・パレスティナ、エジプト、アナトリア各地方を繋ぎ文明の橋渡し役となった。エジプト中王国時代と見られるアナトリア地方や西アジアから輸入されたラピスラズリや銀を用いた製品が多く含まれる「トゥードの遺宝」はクレタ島・ミノア文明の影響を強く残していた。一方、ミノア文明でも、紀元前十五世紀頃のテーベの貴族メンケペルラーセネブの墓にはファラオにひれ伏すクレタ人の朝貢の様子が描かれた壁画があり、相互に人的交流があったことが明らか

                                                            『古代エジプト文明 世界史の源流 (講談社選書メチエ) 』大城 道則 著 | Call of History ー歴史の呼び声ー
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