黒田東彦総裁が率いる日銀が4月4日に「量的・質的金融緩和」を導入してから、まもなく3カ月が経とうとしている。対外公表文に「量・質ともに次元の違う金融緩和を行う」とあるので、「異次元緩和」とも呼ばれる。 日本経済そのものを対象にした「壮大な実験」だと言われることも少なくない。来日した経済協力開発機構(OECD)のグリア事務総長は4月の対日審査報告発表後の記者会見で、日銀の試みは「まったく新しいアプローチ。海図なき旅に乗り出そうとしている」と評した。 これらのほかにも、今回の日銀の行動がいかに大胆な賭けであるかを示す言い回しがよく用いられており、目立つのが軍事・戦争関連の表現である。ここでは、第2次世界大戦に関連する言い回しをいくつか取り上げたうえで、史実などを確認しておきたい。 ちなみに筆者は、第2次世界大戦のうちナチスドイツなど欧州戦線の関連では、若い頃から本をたくさん読んだり現地を訪れた