――3本目は、今石洋之監督のTVシリーズ『天元突破グレンラガン(以下、グレンラガン)』です。中島さん自身がシリーズ構成・脚本を担当した作品ですね。 中島 間違いなく、自分にとってターニングポイントとなった作品でした。『グレンラガン』が評価されたからこそ、会社を辞められたというのもありますし(笑)。 ――あらためて振り返って、『グレンラガン』はどういう作品だったと思いますか? 中島 僕ら世代にとって、ガイナックスは特別な存在だったと思うんです。というのも、彼らは1981年に「DAICON 3(※)」で出てきた。要するに、ほぼ同世代の人たちがほぼ同じような感覚で、同じような面白さを追いながら成功した、という感覚があるんです。中でも庵野秀明さんはすごいと思っていたんですけど、『新世紀エヴァンゲリオン(以下、エヴァ)』のときに、自分の志向性とは違うと感じたんです。 ――志向性の違い、ですか? 中島