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トップインタビュー・対談『チ。』の作者・魚豊氏が生んだカルト的人気の連載デビュー作、『ひゃくえむ。』――『チ。』にも通ずる“作品に込めた想い”を聞く 2022年4月、手塚治虫文化賞のマンガ大賞を受賞し、作者の魚豊さんが史上最年少受賞者となったことで話題を集めている『チ。-地球の運動について-』。15世紀のヨーロッパで「地動説」の証明に人生を懸ける人々、という異例の題材を扱った大ヒット作が、まもなく完結を迎えようとしている。 『チ。』の作者・魚豊さんによる、漫画好きの間ではカルト的な人気を誇っていた連載デビュー作『ひゃくえむ。』(講談社)が、新装版として発売された。本作は、陸上競技(100メートル走)に人生を懸ける主人公の、小学生から社会人までの栄光と挫折が描かれている。 100メートル走と地動説。一見するとまったく異なるテーマのようだが、実は「ひとつのことに人生を懸けて取り組む人々の姿」を
『うる星やつら』のアニメ化が発表され、再び注目が集まっている漫画家 高橋留美子さん。 高橋留美子さんといえば、昨年6月にTwitterのオフィシャルアカウントをオープンした。ここで人気となっている企画が「キャラクター小話」だ。キャラクターへの高橋留美子さんの想いや裏話が不定期に公開されている。 るーみっくのキャラクターにまつわる、ちょっとした小話を不定期で紹介します! 【キャラクター小話】 シャンプー シャンシャンみたいな、パンダ系の繰り返しじゃない名前をつけたくて。なんとなくシャンでプーで中国っぽくて可愛いと思った。それを中国語に詳しい方に漢字をあててもらいました。 pic.twitter.com/P9xwbXygiQ — 高橋留美子情報 (@rumicworld1010) September 7, 2021 しかし、いかんせん1キャラにつき140字。「もっともっと自分の好きなあのキャラ
キャラクターの裏に隠された自分自身をありのままに語る、ダ・ヴィンチWebの恒例企画『声優図鑑』。第284回目に登場するのは、『ウマ娘 プリティーダービー』のミスターシービー役や『MILGRAM』のエス役を演じる天海由梨奈さんです。 両親の影響で物心がついた頃から声優に興味を持っていたという天海さんは、いわば声優のサラブレッド。現実になった声優の仕事にどう向き合っているのでしょうか。10匹のポメラニアンと戯れる休日の過ごし方など、プライベートのお話にも注目です! ドッジボールでは“攻め”のタイプでした ——2014年の「81オーディション(声優事務所の81プロデュースが主催するオーディション)」で優秀賞などを受賞したことが、声優業界に入るきっかけになったそうですね。 天海:はい。でも、声優になりたいと明確に意識したことはないんです。家族がアニメが好きで、物心がついた頃には声優の仕事に興味を持
『だれでもデザイン 未来をつくる教室』(山中俊治/朝日出版社) オシャレな建物で、案内標示のデザインが小さくわかりにくくてトイレが見つからなかったり、コンビニのコーヒーマシンのLとRのボタンがラージなのかレギュラーなのか、それとも左なのか右なのかに迷ったり…。結局これらのデザインは利用者にその意図を理解させることができず、スタッフによって手書きや日本語で注意書きや案内が付け足される。ネット上ではこれらは嘲笑をこめて「デザインの敗北」と呼ばれる。 デザインの目的は「オシャレ」なのか、それとも「洗練」なのか、はたまた「アート」なのか。山中俊治氏の『だれでもデザイン 未来をつくる教室』(朝日出版社)は、デザイン本来の役割と目的を知り、それを生み出すための思考法を学べる一冊だ。 本書はデザインエンジニアである山中氏が、2017年に高校生を対象に行ったデザインの根幹を学ぶ4日間の体験型授業を書籍化し
『悪い言語哲学入門』(和泉悠/筑摩書房) 自分の「悪口」を耳にして心地よい人はいない。かたや、自分は人の悪口をつい言ってしまうことがあるだろう。また、自分の意図とは違って受け取られ、「悪口のつもりじゃないのに…」という場合もある。悪口とは、やっかいな存在だ。 大学で哲学や言語学を教え、「言語哲学」を専門とする著者の『悪い言語哲学入門』(和泉悠/筑摩書房)を開いてみる。著者は、「言語哲学」を「言語についての哲学」と紹介し、言語の事実関係を明らかにする「言語学」に、ものごとの善悪について語る道具を提供する「哲学」を加えることで、言語の価値についての判断にまで到達できる、と説明している。特に、本書が取り扱う「悪口」のような言語のダークサイドに立ち向かう際には、非常に役に立つそうだ。オンライン・オフラインともに日常生活に悪口があふれているのは、私たちが思ったよりことば・言語について理解していないか
今や、絵本といえば、の代名詞ともいえるヨシタケシンスケさん。2013年に『りんごかもしれない』でMOE絵本屋さん大賞を受賞して以来、2014年と2019年を除いて、毎年大賞を受賞し続けている(ちなみに1位を逃した14年も『ぼくのニセモノをつくるには』で9位、19年は『ころべばいいのに』で2位、『それしかないわけないでしょう』で4位と入賞は果たしている)。驚くべきはその支持率のみならず、この10年近くで刊行されてきた作品数だ。昨年は『あんなに あんなに』で大賞を受賞すると同時に、『あきらがあけてあげるから』も9位に選ばれているのだが、趣向の異なるこの二作が、ヨシタケさんらしさを端的にあらわしているともいえる。 『あんなに あんなに』は、子どもの成長とともに家族の記憶をふりかえる一冊だ。〈あんなにほしがってたのに〉〈あんなにわらってたのに〉といった言葉に続く〈もうこんな〉という短い言葉。〈あん
『アイドルマスター シンデレラガールズ』のプロジェクトがスタートして、2021年で10周年を迎えた。10年の間にTVアニメ化やリズムゲームのヒット、大規模アリーナをめぐるツアーなど躍進してきた『シンデレラガールズ』。多くのアイドル(=キャスト)が加わり、映像・楽曲・ライブのパフォーマンスで、プロデューサー(=ファン)を楽しませてくれている。今回は10周年を記念して、キャスト&クリエイターへのインタビューをたっぷりお届けしたい。特集のラストに登場するのは、New generationsのひとりとしても初期から『シンデレラガールズ』を支えてきた本田未央役・原紗友里。10年間のエピソードを楽しく振り返ってもらいつつ、10周年への熱いメッセージを聞かせてくれた。 悔しいと思った瞬間はいっぱいあったけど、なんだかんだ「楽しかったなあ」で上書きされていくんです ――『シンデレラガールズ』の10年という
特許の専門家・弁理士が、絶対的不利な状況に立ち向かう! 第20回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作『特許やぶりの女王 弁理士・大鳳未来』(南原詠/宝島社)は、現役弁理士が描くリーガルミステリー。女性弁理士・大鳳未来の強気なキャラクター、VTuberをめぐる特許紛争などが話題を呼び、早くも5万部を突破する勢いだ。 大手企業で働く弁理士が、なぜミステリー作家を志したのか。特許×VTuberという着想はどこから生まれたのか。そして、特許論争の面白さとは。南原詠さんにお話をうかがった。 技術の切り方にもセンスが問われる。だから、弁理士の仕事は面白い ──南原さんは企業内弁理士として働いているそうですね。もともとはエンジニアでしたが、同じ会社内で特許出願を行う知的財産部門に異動したとうかがっています。この分野に興味を持ったきっかけは? 南原詠さん(以下、南原):率直に言えば、エンジニアとして挫折
『少女漫画家「家」の履歴書(文春新書)』(週刊文春編/文藝春秋) 「家」と聞いて、何を連想するだろうか。多くの人にとって、家は寝たり食事をしたりする私的な空間であり、毎日の疲れを癒す場でもある。とはいえ2020年以降、新型コロナウィルスの流行によってテレワークを推奨する企業が増え、家が仕事場になった人も多いのではないだろうか。 もちろんコロナ禍の前から、家で仕事をしている人たちもいて、漫画家はその代表的な職業のひとつだろう。 画業で生計をたてられるようになると、生活をする家とは別に仕事場を作る人もいる。子どものころに住んだ家、多くの人に愛されている名作が生まれた家、漫画の世界観の土台となった家……。家は漫画家の人生を雄弁に物語る。 『少女漫画家「家」の履歴書(文春新書)』(週刊文春編/文藝春秋)は、「家」に焦点をあて、漫画史を語るうえで欠かせない12人の少女漫画家にインタビューした一冊だ。
マンガ誌アプリ「少年ジャンプ+」の快進撃がとまらない。 「次にくるマンガ大賞 2021」のWebマンガ部門で第1位となった『怪獣8号』。「全国書店員が選んだおすすめコミック2022」第1位に選ばれた『ダンダダン』。2022年4月からアニメ化が決定している『SPY×FAMILY』。これらの連載作品は、単行本以外はすべて「少年ジャンプ+」でしか読めないものだ。 また、「週刊少年ジャンプ」で連載された『チェンソーマン』の第2部は「少年ジャンプ+」に移動して連載予定であることがアナウンスされている。 本記事では、「少年ジャンプ+」を支える編集者のひとり、集英社の林士平さんにインタビューを実施した。林さんは「少年ジャンプ+」の副編集長として『ダンダダン』『SPY×FAMILY』『ルックバック』といった人気作を担当している。人気作の舞台裏から、編集者としての仕事にかける想い、デジタル化するマンガ業界の
心の絆が力となる――。1998年、富野由悠季監督が手掛けたTVシリーズ『ブレンパワード』は、放送当時大きな衝撃を与えた。近未来、地球の海溝に発見された遺跡で発見された生命体をめぐり、人類は分裂。地殻変動により地球の都市が次々と破壊される中、人々は謎の円盤状物質「オーガニック・プレート」から生まれる巨大な生体マシン「ブレンパワード」に乗り、世界の破滅に向けて動き始める――。『機動戦士ガンダム』を手掛けた富野由悠季監督のオリジナル作品にして、脱「ガンダム」を目指した意欲作。さまざまな作品を手掛けてきた富野監督のターニングポイントとなった一作である。 その『ブレンパワード』が、「Blu-ray Revival Box」として3月にリリースされることになった。今回は、『ブレンパワード』Blu-ray Revival Boxの封入特典から、キャラクターデザイン&メカニックデザインを担当した、いのまた
『ラブライブ!スーパースター!!』で唐 可可役を担当し、Liella!の一員としてライブ活動も精力的に繰り広げている歌手・コスプレイヤーのLiyuu(りーゆう)さん。自身名義の音楽活動では、2020年に2枚のシングルを発表し、2月9日には待望の1stアルバム『Fo(u)r YuU』をリリース。その1stアルバムを引っ提げて、2月11日にはパシフィコ横浜国立大ホールにて、1stコンサートを開催。目撃したすべての人の心を動かすような、熱量が高く楽しいステージが印象的でした。一度だけの「初めてのコンサート」は、Liyuuさんにどんな気持ちをもたらしたのか――当日を振り返りながら、たくさん話を聞かせてくれました。 気持ちを作って、覚悟して、「もうすぐ、もうすぐ」って思いながらステージに立ちました ――2月11日の1stコンサート、大成功でしたね。 Liyuu:ほんとですか? ありがとうございます。
『アイドルマスター シンデレラガールズ』のプロジェクトがスタートして、2021年で10周年を迎えた。10年の間にTVアニメ化やリズムゲームのヒット、大規模アリーナをめぐるツアーなど躍進してきた『シンデレラガールズ』。多くのアイドル(=キャスト)が加わり、映像・楽曲・ライブのパフォーマンスで、プロデューサー(=ファン)を楽しませてくれている。今回は10周年を記念して、キャスト&クリエイターへのインタビューをたっぷりお届けしたい。第9回は、2013年から緒方智絵里役を担当し、TVアニメや数多くのライブにも出演してきた大空直美に、話を聞かせてもらった。 智絵里ちゃんもガッツを出して頑張っているから、一緒にだんだん自信をつけていった気がします ――『アイドルマスター シンデレラガールズ』が昨年、10周年を迎えました。大空さんは、年末の愛知公演(「THE IDOLM@STER CINDERELLA
「ヒュージ」と呼ばれる謎の生命体が出現した、近未来の地球。人類を守るために科学と魔法の力<マギ>を結集した決戦兵器「CHARM(チャーム)」を身に着けた少女たちが戦う――。 アクションドールから生まれたメディアミックスプロジェクト『アサルトリリィ』。2020年1月に舞台を公演、2020年10月よりテレビアニメ『アサルトリリィ BOUQUET』を放送、2021年1月よりスマートフォン向けゲーム『アサルトリリィ Last Bullet』をリリースするなど、その世界は広がりつつある。 今回は、「月刊ブシロード」との共同企画で、インタビューをお届けする。第3弾に登場してもらったのは、今叶星役・前田佳織里&土岐紅巴役・東城咲耶子のふたり。作中の神庭女子藝術高校のレギオン「グラン・エプレ」のメンバーとして共演している。2021年12月には、『アサルトリリィ Last Bullet』では初となるライブイ
『アイドルマスター シンデレラガールズ』のプロジェクトがスタートして、2021年で10周年を迎えた。10年の間にTVアニメ化やリズムゲームのヒット、大規模アリーナをめぐるツアーなど躍進してきた『シンデレラガールズ』。多くのアイドル(=キャスト)が加わり、映像・楽曲・ライブのパフォーマンスで、プロデューサー(=ファン)を楽しませてくれている。今回は10周年を記念して、キャスト&クリエイターへのインタビューをたっぷりお届けしたい。第8回は、2020年からプロジェクトに参加し、2021年12月に開催された10周年ライブ・愛知公演(THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 10th ANNIVERSARY M@GICAL WONDERLAND TOUR!!! CosmoStar Land)で『シンデレラガールズ』の一員としては初めて有観客のステージに立った砂塚あきら役・富田美
キャラクターの裏に隠された自分自身をありのままに語る、ダ・ヴィンチWebの恒例企画『声優図鑑』。第282回目に登場するのは、D4DJ内ユニット「Happy Around!」明石真秀役を演じる各務華梨さんです。 アニメーション作品に登場するキャラクターたちが好きで、「キャラクターのお手伝いをしたい」という気持ちから声優を目指し、ひとりで地道に表現を学んでオーディションに合格。小さい頃の思い出や真秀役を演じる時の気持ち、休日の過ごし方などを聞きました。 アニメに声を当て、キャラクターの表現を独学しました ——カリフォルニア生まれということですが、いつ頃までいたんですか? 各務:住んでいたのは1歳くらいまでですけど、日本に帰ってからも長期休暇でよく滞在してました。幼稚園から小学校までの夏休みは毎年、現地の子が行くようなサマースクールに通っていました。 ——カリフォルニアにはどんな思い出があります
世の中には断ち切れる縁と、切りたくても切れない縁がある。たまに顔を合わせて挨拶をする近所の人とは違い、パートナーや家族、友人など半径3メートル以内の相手は簡単に切ることができず、歳を重ねるほど厄介になりやすく、付き合い方に悩んでしまう。 例えば、母親、妻、嫁、ママ友など多くの顔を持つ大人女性の中には、顔を合わせる機会が多いごく身近な人との関係に頭を抱えている人もいるはず。だが、そのモヤモヤは日常の中に「接客術」のノウハウを少しプラスすることで解決できるかもしれない。 『7秒で好かれる人になるコツと、小さな習慣』(藤村純子/主婦の友社)は、そんな気づきをくれる人間関係指南書。著者は長年、多くの企業でビジネスマナーの講師をしている接客マナーのプロだ。 接客は、「1回だけの短時間の人間関係」と思われがちだが、著者は繰り返し訪れてくれるリピーターをつくることを重視してきた。本書では、その経験を活か
心の絆が力となる――。1998年、富野由悠季監督が手掛けたTVシリーズ『ブレンパワード』は、放送当時大きな衝撃を与えた。近未来、地球の海溝に発見された遺跡で発見された生命体をめぐり、人類は分裂。地殻変動により地球の都市が次々と破壊される中、人々は謎の円盤状物質「オーガニック・プレート」から生まれる巨大な生体マシン「ブレンパワード」に乗り、世界の破滅に向けて動き始める――。『機動戦士ガンダム』を手掛けた富野由悠季監督のオリジナル作品にして、脱「ガンダム」を目指した意欲作。さまざまな作品を手掛けてきた富野監督のターニングポイントとなった一作である。 その『ブレンパワード』が、「Blu-ray Revival Box」として3月にリリースされることになった。また、2月には富野由悠季監督の軌跡を記録した展覧会「富野由悠季の世界」の映像作品「富野由悠季の世界 ~Film works entruste
『アイドルマスター シンデレラガールズ』のプロジェクトがスタートして、2021年で10周年を迎えた。10年の間にTVアニメ化やリズムゲームのヒット、大規模アリーナをめぐるツアーなど躍進してきた『シンデレラガールズ』。多くのアイドル(=キャスト)が加わり、映像・楽曲・ライブのパフォーマンスで、プロデューサー(=ファン)を楽しませてくれている。今回は10周年を記念して、キャスト&クリエイターへのインタビューをたっぷりお届けしたい。第7回は、数々のライブで圧巻のパフォーマンスを披露してきた速水奏役・飯田友子に話を聞いた。2021年末に開催された10周年ライブの愛知公演(「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 10th ANNIVERSARY M@GICAL WONDERLAND TOUR!!! CosmoStar Land」)でも話題を呼んだ“Hotel Moonsid
自炊をこよなく愛する内科医・生物群による、どこまでもやさしい食エッセイ。忙しない日常のなか、時に自分を甘やかし、許してくれる一皿の話。 お酒が好きで、よく飲みます。どんなお酒でも好みますが、家では味の濃いビールと香りがよくて軽いワインをよく飲み、一方でハードリカーを飲む機会は少ないです。ただし、私の家にはラム酒がいつも控えています。ふだんお菓子作りもしないのに、それはなぜか。 冬に限ってわざわざ作って飲む飲みものがあります。それがスパイスの入ったミルクティー、チャイです。気軽な価格の紅茶の茶葉を、少量の湯を沸かした小鍋で濃く濃く煮出し、いつもはカレーを作るときに使っているホールカルダモン、ホールクローブ、シナモンのかけらを1、2片放り込みます。好きな量の砂糖とミルクを加え、味がなじむまで、また沸騰して吹きこぼれないように注意しながらしばらく熱を加えます(私はだいたい吹きこぼしますが)。小鍋
汲めども尽きぬ創作意欲の持ち主。2021年にデビュー20周年を迎えた小説家・長嶋有氏について形容するなら、そんな風に言えるだろう。1972年生まれ。小説家としては、02年に『猛スピードで母は』(文藝春秋)で芥川賞、07年『夕子ちゃんの近道』(単行本は新潮社/文庫は講談社)で第1回大江健三郎賞、16年『三の隣は五号室』(中央公論新社)で第52回谷崎潤一郎賞を受賞。一方で、漫画やゲームにも詳しく、「ブルボン小林」名義で『マンガホニャララ』(文藝春秋)『ゲームホニャララ』(エンターブレイン)などのコラム集を上梓。また、アイロンやマグライトなど、家電の出てくる文学作品について論じた『電化文学列伝』(講談社文庫)という類稀なる本も刊行している。 『ルーティーンズ』(長嶋有/講談社) さらには、俳句を作ったり、互いの作品を論じたりする句会にも参加。米光一成氏、千野帽子氏、堀本裕樹氏との共著『東京マッハ
キャラクターの裏に隠された自分自身をありのままに語る、ダ・ヴィンチニュースの恒例企画『声優図鑑』。第280回目に登場するのは、TVアニメ「現実主義勇者の王国再建記」トモエ・イヌイ役、「処刑少女の生きる道(バージンロード)」の時任灯里役などを演じる佳原萌枝さんです。 子どもの頃は自信のなさから変身願望が生まれ、声優を志すようになったとか。学生時代はできないことばかりだったけれど、声優の専門学校でがむしゃらに頑張るようになってから、「自分にもできることがある」と実感したそうです。 自分とは真逆の戦う女の子に憧れていました ——今日は私服でお越しいただいているのですが、ファッションのポイントは? 佳原:せっかくいい写真を撮ってもらえるなら、気に入った服を着ようと思って、試着をして一目惚れで買ったジャンパースカートを着てきました。ベレー帽もお気に入りで、ヘアアクセとどちらを合わせようか迷ったんです
週末ともなれば、馴染みの人から一見客まで訪れ、15坪ほどの店内は賑わう。ユニークなスタイルの営業は今でこそこうした形が確立されたが、元は店主の落合加依子(おちあいかよこ)さんがひとりで店を始めたのだった。 「不思議な形ですよね。本屋がふたつも入っているし、おまけに本を売るはずの店なのに、本を読んだり借りたりすることが目的のまちライブラリーを同居させるなんて。でも本屋の売上には不思議と影響はないんです」と微笑む落合さん。 そもそも落合さんは書店を始める前、向かいの場所でシェアハウス&コミュニティスペース『コトナハウス』を先に立ち上げている。2015年のことだ。当時は会社員として出版社に勤務し、会社員と二足の草鞋で『コトナハウス』を営んでいた。 谷保の街に住む多くの人たちと関わる中で、「この街に本屋が欲しい」という声を多く聞くように。同時に、勤める出版社で自分ができることにも限界を感じていた。
『ミステリと言う勿れ』(田村由美/小学館) ※本記事は、ドラマ『ミステリと言う勿れ』、原作コミックスのネタバレを含みます フジテレビのドラマ『ミステリと言う勿れ』が好評を博しています。主人公・久能整(くのう・ととのう)の口から次々と飛び出す名言の数々を楽しみにしている視聴者も多いのではないでしょうか。 ところで、ドラマを見ながら原作を読み直していて感じたのは、作品のなかで、整くんが「抵抗している相手」がきわめて興味深いということです。 では、その抵抗している対象とは何か。私見では、「真実が独占される社会」――とりわけ“おじさんたち”によって真実が独占される社会――なのではないかと思われます。…と言っても「なんじゃそりゃ?」だと思いますので、以下、説明します(引用するセリフは原作のものです)。 「見えない家事」に切り込む整くんの魅力的なおしゃべり 『ミステリと言う勿れ』(田村由美/小学館)は
心の絆が力となる――。1998年、富野由悠季監督が手掛けたTVシリーズ『ブレンパワード』は、放送当時大きな衝撃を与えた。近未来、地球の海溝に沈んでいた遺跡で発見された生命体をめぐり、人類は分裂。地殻変動により地球の都市が次々と破壊される中、人々は謎の円盤状物質「オーガニック・プレート」から生まれる巨大な生体マシン「ブレンパワード」に乗り、世界の破滅に向けて動き始める――。『機動戦士ガンダム』を手掛けた富野由悠季監督のオリジナル作品にして、脱「ガンダム」を目指した意欲作。さまざまな作品を手掛けてきた富野監督のターニングポイントとなった一作である。 その『ブレンパワード』が、「Blu-ray Revival Box」として3月にリリースされることになった。また、2月には富野由悠季監督の軌跡を記録した展覧会「富野由悠季の世界」の映像作品「富野由悠季の世界 ~Film works entruste
『機動戦士ガンダム』40周年記念作品として制作されたシリーズ最新作『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』。本作は『機動戦士ガンダム』の生みの親、富野由悠季さんが1989~1990年に執筆した小説『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』全3巻(上・中・下)を映像化する作品だ。本作の主人公はガンダムシリーズで活躍してきたかつての英雄ブライト・ノアの息子、ハサウェイ・ノア。彼はマフティー・ナビーユ・エリンと名乗り、反地球連邦政府運動に身を投じている。なぜ彼はマフティーを名乗るようになったのか。そのドラマが緻密に描かれている。 巨大人型兵器モビルスーツが街を蹂躙し、銃器で建物をなぎ倒す。そして強力な新型モビルスーツたちが上空で対峙する。ガンダムシリーズにおいてモビルスーツ戦は見せ場のひとつ。メカニカルデザイン・メカ総作画監督の中谷誠一氏の仕事が、本作を鮮やかに彩っている。 本作に登場する主人公モビル
2021年、『アイドルマスター シンデレラガールズ』がプロジェクトのスタートから10周年を迎えた。10年の間にTVアニメ化やリズムゲームのヒット、大規模アリーナをめぐるツアーなど躍進してきた『シンデレラガールズ』。多くのアイドル(=キャスト)が加わり、映像・楽曲・ライブのパフォーマンスで、プロデューサー(=ファン)を楽しませてくれている。今回は10周年を記念して、キャスト&クリエイターへのインタビューをたっぷりお届けしたい。クリエイター編のラストに登場してもらったのは、『アイドルマスター シンデレラガールズ』の多彩な音楽性を象徴する作曲家、イノタクことTAKU INOUE氏だ。自身のルーツであるクラブミュージックのエッセンスを注いだ数々の名曲のエピソードや、『シンデレラガールズ』への熱い思い入れなど、幅広く語ってもらった。 アイドルが歌って魅力的になる曲、という軸はガチッと固めつつ、音楽的
『ウマ娘 プリティーダービー』のスペシャルウィーク役、『東京リベンジャーズ』の橘日向役など、話題の作品でメインキャストを務め、アニメのフィールドで存在感を見せている声優・和氣あず未。演技者として飛躍を果たす一方で、2020年1月に自身名義の音楽活動をスタート。1stシングル『ふわっと/シトラス』の発売からまだ2年にもかかわらず、最新のコンセプトアルバム『あじゅじゅと夜と音楽と』(1月26日リリース)に収録の5曲を含めると、これまでに歌ってきたオリジナル楽曲はなんと31曲。かわいらしくポップな楽曲、前のめりで疾走感のある楽曲を得意としてきた彼女のディスコグラフィに、「夜」がテーマでコンテンポラリーR&B楽曲を集めた『あじゅじゅと夜と音楽と』により、新たな彩りが加わった。どんな楽曲と向き合うときも、自身のイマジネーションをもって曲の世界を作り出してきた和氣あず未の音楽活動、その最新モードを聞い
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