元朝日新聞記者植村隆さんの経験した壮絶なバッシングを描いたドキュメンタリー『標的』(西嶋真司監督)が西九条のシネ・ヌーヴォで12日から上映中です。 メディアがほとんど報じないために映画の存在自体が知られていません。ぜひお運びください。https://t.co/xIHYjMLgkI
1月12日に「政府と県の初動遅れは原発マターだろう」ということを信濃毎日に寄稿した。その時点では、裏のとれない推測だったけれども、その後にやはり原発が「警戒事態」相当であったことがわかった。 志賀町では震度7を記録した。原子力災害対策指針によれば、原発所在市町村で震度6以上の地震が発生した場合は「警戒事態」とみなされる。「警戒事態」認定されれば、原発5キロ圏の高齢者や妊婦らは避難準備を始めなければならず、搬送先や輸送手段の確保も求められる。もちろん発災直後であるから、避難準備も搬送先も輸送手段も国にも県にも何一つできるわけではない。だから、「原発はなんでもありません」と言い張るしかなかったのである。 私の推理を再録する。 能登半島の地震の被災者の救難活動が遅れている。とりわけ最初に大々的に報道されたのが所属国会議員による被災地視察の自粛についての六党申し合わせであったことに私は強い違和感を
みなさん、こんにちは。内田樹です。 『他者と死者』の韓国語版を手に取ってくださって、ありがとうございます。書店で手に取っただけで、買おうかどうかまだ迷っている方もおられると思います。とりあえずは、この「まえがき」だけ読んで行ってください。「まえがき」を読んで「あ、これは自分とは関係ない本だ」と感じたら、そっと書架にお戻しください。また別の機会に、別の本でお会いできることを願っております。 本書は僕のライフワークである「レヴィナス三部作」の第二部に当たります。第一部が『レヴィナスと愛の現象学』(2001年)、第三部が『レヴィナスの時間論』(2022年)です。どれも朴東燮先生の翻訳で韓国の読者のお手元に届くことになりました。朴先生のご尽力にまず厚くお礼申し上げます。ほんとうにいつもありがとうございます。 第三部『レヴィナスの時間論』については本書の「あとがき」でも「これから書きます」と予告して
兪炳匡氏(左)と内田樹氏が緊急対談 既存の日本再生論がどんなに成功しても、「99%」の人々の生活を潤わせることにはならない――そんな衝撃的な内容で話題になっている『日本再生のための「プランB」 医療経済学による所得倍増計画』(集英社新書)。 著者の兪炳匡(ゆう・へいきょう)氏と思想家の内田樹(うちだ・たつる)氏の対談をお届けする。(※この記事は、集英社新書編集部が取材、編集したものです) ■先進国の体を成していない日本 内田 兪先生の『日本再生のための「プランB」』、拝読しました。緻密なのに気宇壮大で、爽快感のある本でした。兪先生は医師であると同時に医療経済学者でもあるので、推論の論拠として、必ずきちんとした統計やデータを示してくれます。そういう科学的に厳密な話をしているうちに、「予防医療による雇用創出」とか「北東アジア共同体」というようなスケールの話が出てくる。振れ幅が大きいんです。 で
世の中にはお金の話になるといきなり頭の回転がよくなる人と、そうでない人がいる。私は足し算の時でも「円」がつくと、たちまち計数能力が低下するという「経済に弱い人」である。だから、経済の本は読んで「理解できた」と思ったことがない。『資本論』も数式が出てくる頁は全部飛ばして、「資本の原初的蓄積」から読み出したくらいである。そんな私でもこの本はすらすらと最後まで読めた。 著者バルファキスは2015年のギリシャの経済危機の時に財務大臣を務めた財政の専門家である。貨幣や金融の本質を熟知している人が非専門家にもわかるように、ほんとうに噛んで含めるように資本主義の次のフェーズであるテクノ封建制の実相を明らかにしている。まことに親切な本である。私は親切な人の話は信用する。 どなたも「ビッグテック」のことはご存じだろう。「資本主義から抜け出してまったくあたらしい支配階級になる力」(79頁)を手に入れた超富裕層
■「目立つくらいなら不便に耐える方がまし」高齢患者さんを診察していると、老化や病気などに伴い足腰が弱まっている人も少なくない。そうした人にとって非常に厄介かつ危険ともいえる問題が、「エスカレーターの片側空け」だ。 「片側空け」とは、エスカレーターを歩行したい人のために、右側もしくは左側を歩行用通路として空けるもので、とくに駅構内で多くみられる現象だ。すっかり定着している正統派マナーであるかのようにも見えるが、じつは正統派どころか、今すぐ廃止されるべき「因習」であると断ずるほうが正しい。 その理由は輸送効率の低下だけではない。接触や転落事故といった危険をもたらすことはもちろん、杖をつく人や、立つ側によっては体を支えきることができない人にも大きな不便を強いるものだからだ。これらの観点から、もう何年も前から止めるべきとの指摘が再三なされていることをご存じの方もいるだろう。だが今なお、いっこうに改
日刊ゲンダイのお正月号に「思考停止している中高年サラリーマンに一言」という不思議な依頼を受けたのでこんなことを書いた。 鳥取県の智頭という町で天然酵母のパンとビールを作っているタルマーリーという店がある。その渡邉格・麻里子ご夫妻が先日神戸のわが家まで遊びに来てくれた。その時の最初の話題が「日本の男たちはどうしてこんなにダメになってしまったのだろう」という嘆きだった。 「日本の男たちは」というような大雑把な括り方で問題を立ててはいけないのだが、あえて「大雑把に」とらえた方が問題の輪郭がはっきりするということがたまにある。そういう場合は方便としてあえて「雑な論じ方」を採用する。 タルマーリーのお二人からは、採用しても、男子は仕事ができず、こらえ性がなく、すぐに「きつい」と言って辞めてしまう、残って一人前に育つのは女子ばかりだという嘆きを聴いた。そうだろうなと思った。 私の主宰する武道の道場であ
『シン・中国人』(ちくま新書)を出したばかりの北京在住のジャーナリスト斎藤淳子さんが凱風館においでになった。最新中国事情を拝聴しているうちに時間を忘れた。 中国の生活者の肉声はなかなか日本には届かない。取材活動にきびしい制約が課されているし、市民も口が重い。どこで、誰に会って、何を話したのか、それを政府はすべて把握している(と市民は信じている)。実際に監視されていなくても、市民が「監視されているかも知れない」という不安を抱いている限り「パノプティコン(一望監視装置)」は効果的に機能する。 中国には社会的信用評価システムというものがある。政府がビッグデータを活用して、全国民の社会的信用(平たく言えば「体制への忠誠度」)を格付けしているのである。このスコアが低い人は「ホテルの予約がとれない」「列車のチケットがとれない」というような仕方で日常的にペナルティを受ける。反体制的傾向は日常生活で思い通
中国のみなさん、こんにちは。内田樹です。 『若者よマルクスを読もう』第二巻の中国語訳が出ることになりました。翻訳出版の労をとってくださった方々にまずお礼を申し上げます。ありがとうございました。 このシリーズはマルクスの代表的なテクストを『共産党宣言』から『資本論』までを選んで、経済学者の石川康宏先生と僕があれこれと解説するもので、全4巻で完結する予定です(いま、僕と石川さんは第四巻のために『資本論』をめぐって書簡をやりとりしているところです)。 この本がどういう企図で書かれることになったのかについては、第一巻にかなり詳しく書いてあります。たいせつなことだけ、もう一度確認しておきたいと思います。 この本は日本の高校生を想定読者に書かれました。ぜひ日本の高校生たちにマルクスを読んで欲しかったからです。 半世紀ほど前までは、マルクスを読むことは日本の「知的であろうとする若者」にとっては一種の「義
こんにちは! 今回は「日本人にとって聖地とは何か」の感想です。 日本人にとって聖地とは何か 作者: 内田樹,釈徹宗,茂木健一郎,高島幸次,植島啓司 出版社/メーカー: 東京書籍 発売日: 2019/03/30 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る 多年、聖地巡礼を実践してきた内田樹と釈徹宗が、3名の碩学と争った聖地論争。 脳科学、歴史学、宗教人類学の視点から「日本人と聖地」の関係性を探る! ◎内容 第I部 VS茂木健一郎 「日本人における聖地とは?」 第II部 VS高島幸次 「大阪の霊的復興」 第III部 VS植島啓司 「日本の聖地の痕跡」 https://www.amazon.co.jp/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BA%BA%E3%81%AB%E3%81%A8%E3%81%A3%E3%81%A6%E8%81%96%E5%9C%B0%E3%81%
「街場の日韓論」内田樹 編 晶文社 2020 本書の前書きは内田樹さんのブログに公開されてゐる。(こちら) いま日韓関係は僕が知る限り過去最悪です。もっと関係が悪かった時代もあるいは過去のどこかの時点にはあったのかも知れませんけれど、僕の記憶する限りはいまが最悪です。どうして「こんなこと」になったのか。それについて僕自身は誰からも納得のゆく説明を聞いた覚えがありません。 メディアの報道を徴する限り、ことは韓国大法院の徴用工の補償請求への判決から始まったとされています。でも、もちろんこの判決が下るに至る日韓関係の長い前史があります。日本政府は1965年に問題の始点を区切って、「そこから」話を始めて、それ以前のことは「解決済み」として考慮に入れないという立場ですが、韓国の人たちはそれでは気持ちが片づかない。 法理上のつじつまが合うことと、感情的に気持ちが片づくということは次元の違う話です。次元
毎日新聞が8月20~21日に行った世論調査では、岸田内閣の支持率は前回の52%から16ポイント下落して36%、内閣成立後最低を記録した。不支持率は54%で17ポイント増加。理由は明らかだろう。統一教会と自民党の癒着という「現代政治史の闇」を解明する気がないという腰の引けた姿勢に有権者たちがつよい不信の念を抱いたからである。 同じ世論調査で、政治家は統一教会との関係を断つべきかという問いに「関係を断つべき」が86%。自民党支持層でさえ77%に達した。 内閣改造後に支持率が急落するというのはふつう起きない。ふつう起きないことが起きたのは、統一教会との癒着が疑われる議員たちを内閣に大量登用したこと、とりわけ統一教会との深い関係が暴露された萩生田光一氏を党政調会長という要職に起用したことが原因である。 その萩生田氏がさきの参院選前に応援を依頼に生稲晃子氏を統一教会支部に引き連れていったことについて
「こころの病」とともに生きる人々がおりなす悲喜こもごもを鮮烈に描いた『精神』から10年— 映画作家・想田和弘が、精神科医・山本昌知に再びカメラを向けた ベルリン国際映画祭をはじめ世界で絶賛された『精神』(08年)の主人公の一人である山本昌知医師が、82歳にして突然「引退」することになった。山本のモットーは「病気ではなく人を看る」「本人の話に耳を傾ける」「人薬(ひとぐすり)」。様々な生きにくさを抱えた人々が孤独を感じることなく地域で暮らしていける方法を長年模索し続けてきた。彼を慕い、「生命線」のようにして生きてきた患者たちは戸惑いを隠せない。引退した山本を待っていたのは妻・芳子さんと二人の新しい生活だった…。精神医療に捧げた人生のその後を、深い慈しみと尊敬の念をもって描き出す。 病とは、老いとは、仕事とは、夫婦とは、 そして愛とは何か? 想田和弘監督自身が「期せずして“純愛映画”になった」と
『週刊金曜日』1月12日号に寄稿したもの。 読売新聞大阪本社と大阪府が情報発信で連携協働する「包括連携協定」を結んだ。「府民サービス向上」と「大阪府域の成長・発展」をめざすと謳っているが、一政党が一元的に支配している地方自治体と大新聞が連携するというのは異常な事態だろう。 ジャーナリスト有志の会がただちに抗議声明を発表し、私も賛同人に加わった。大事なことは抗議声明に書かれている。私が付け加えるとすれば、それはこのふるまいが「新聞メディアの終焉」を告知しているということである。 新聞の発行部数は減り続けている。日刊紙の総発行部数は2021年に3065万部。前年比5.5%減である。地区別で見ると、大阪の部数減少幅が大きい。読売新聞は2001年には1000万部だったがこの20年間で部数を約30%減らした。購読者の高齢化が進んでいる以上、新聞メディアがビジネスモデルとして破綻するのはもう時間の問題
若い男子からのメールでの「人生相談」がこのところ増えた。先日は電話がかかってきた。ふだんなら「仕事中だから」と言って切ってしまうのだが、思い直してしばらく話を聴くことにした。若い仏文研究者で、研究上の悩みについて話を聴いて欲しいという。縁もゆかりもない人のところに相談してくるのはよほど困じ果てているのだろう。博士論文を準備しているのだが、自分の研究主題や方法を指導教員が認めてくれないという。 聞けば現象学と絵画について書きたいと言う。着眼点は悪くない。 現象学というのは「自分が経験できるのは世界の断片にすぎず、かつ主観的なバイアスがかかっているので、世界そのものではない」という無能の認知から出発して世界を再獲得しようとする哲学的アプローチである。すぐれた画家たちもまた自分の眼で見え、自分の筆で描くことができる断片的な二次元表象を通じて世界を再構成しようとする。脆弱で揺れ動く足場に立ちながら
本日は、横浜国立大学教育学部附属横浜中学校の授業研究会(非公開)でした。 2021年度の研究発表会が、コロナウイルス感染拡大の影響で開催できなくなってしまったこともあり、本年度こそ公開で開催できればよいなぁ、とは思っていたのですが、オミクロン株の影響が著しく、本年度も非公開での開催となりました。 今年も3月中旬頃、こちらのページに「基調提案」「教科提案」「指導案」が掲載されるとのことです。 本年度、研究発表会で公開予定であった授業は、中学2年生・国語科「書くこと」の実践として、同校・国語科の柳屋亮教諭によって行われた、以下の実践。 「Fy74期生のコロナ禍における○○論 ~根拠の適切さを考えて自分の考えが伝わる文章になるように工夫する~」 「Fy」というのは、「(横浜国立大学教育学部)附属(Fuzoku)横浜(Yokohama)中学校の頭文字をとった略称*1。 柳屋先生は、これまでにも、『
Index------------------------------------------------------ 1)【記事】橘玲「80's エイティーズ ある80年代の物語」が描く宝島社 2)【本日の一行情報】 3)【深夜の誌人語録】 2018.2.2 Shuppanjin 1)【記事】橘玲「80's エイティーズ ある80年代の物語」が描く宝島社 「新書大賞2017」(中央公論新社)を獲得したのは橘玲の新潮新書「言ってはいけない 残酷すぎる真実」であった。様々な「建前」を粉砕することで読者の快哉を浴び40万部を売った。 http://www.shinchosha.co.jp/book/610663/ 「お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方」がベストセラーになったことからもわかるように資産運用術や自己啓発系のビジネス書を得意としているノンフィクションの書き手であり、「永遠の旅行者」が
内田樹先生、中田考先生との共著『一神教と帝国』を上梓した山本直輝先生。イスタンブールで教鞭を執る山本先生に、イスラエル・ハマス紛争をめぐるトルコ国内の言説状況と、従来の国際秩序の危機を打開する文明の再編の様子とその可能性について寄稿いただきました。 日本からだとどうしても遠い国の出来事になってしまうが、トルコにいるとイスラエル・パレスチナ紛争は身近である。先月、私の学生の兄がパレスチナでイスラエル軍の空爆によって亡くなった。トルコのテレビ局で働く私の友人は今、取材のためにイスラエルにいる。 トルコにおける「イスラエル・パレスチナ言説」というと、もっぱらイスラエルやパレスチナに対するエルドアン大統領の外交姿勢やトルコのメディアの反応が紹介されるだろう。 例えば、エルドアン大統領はイスラエルのパレスチナへの空爆を受けてイスラエルを「テロ国家」と批判し、一方でムスリム同胞団系イスラム組織ハマース
政治・国際 【タグ】#ウクライナ戦争|#今こそ停戦を|#広島サミット G7首脳は停戦交渉のテーブルをつくれ 加藤登紀子さん、高村薫さん、学者らが声明 佐藤和雄・編集部|2023年4月29日8:28AM 4月24日、2回目の記者会見に臨んだ伊勢崎賢治さん(右端)ら。(撮影/佐藤和雄) ロシアのウクライナ侵攻で市民、兵士らの命が失われ続けている中、殺戮と破壊を止めるために、学者、ジャーナリストらが広島サミットに集まる主要7カ国(G7)首脳に向けて、「これ以上武器を援助するのではなく、(停戦のための)交渉のテーブルをつくるべきだ」との声明を発表し、賛同の署名を集めている。4月5日に声明を発表。4月24日にも2回目の記者会見を開き、即時停戦を訴えた。 声明を発表したのは伊勢崎賢治・東京外国語大学名誉教授、和田春樹・東京大学名誉教授、羽場久美子・青山学院大学名誉教授、田中優子・前法政大学総長、内田樹
「引きこもりの人たちを有効活用せよ」の声 「これからの時代は女性活用だ!」 「それだけじゃまだ足りないから、入管法を改正して安い賃金でコキ使える外国人労働者をジャンジャン呼べ!」 「思っていたほど外国人が来てくれないから、元気な高齢者を働かせろ! 定年を80歳まで延長だ!」 というような流れで近年、日本では「人材」を広げることで、労働人口の減少という問題を乗り切ろうとしてきたわけだが、ここにきていよいよ奥の手というか、「そこまできたか」と驚くようなダイナミックな意見が出ている。 それは、「引きこもり人材」の活用だ。 例えば、城西国際大学院准教授、不登校訪問専門員の柏木理佳氏は、10月7日に発売された『ひきこもりは“金の卵”』(日経プレミアムシリーズ)の中で、さまざまな分野で活躍する元ひきこもりの方たちを紹介し、ひきこもりという現象をそれほどネガティブに捉える必要はなく、在宅ワークが当たり前
今回のキーワードは,ウイルス感染症はアルツハイマー病やALSなど神経変性疾患発症の引き金となる,swabサンプルで評価したウイルスの持続感染はlong COVIDと関連がある,Long COVID患者に見出されたウイルス特異的T細胞の残存は,隠れたウイルスリザーバーの存在を示唆する,血液脳関門の破綻はlong COVIDにおける神経障害の出現に寄与する,long COVID発症の危険因子は急性期の重症度,併存疾患,ワクチン未接種である,COVID-19患者の脳梗塞の血栓内にスパイクタンパクがフィブリンとともに認められた,小児における中枢神経系へのSARS-CoV-2ウイルス侵入が初めて報告された,です. 3月13日から「脱マスク」との報道がされています.しかしウイルスが変わったわけではなく,第8波では過去最高の死者数が記録されています.5類への変更や「脱マスク」は高齢者や基礎疾患を持つひと
先日、フィンランド語のオンラインクラスに出ていたら、先生が「私は別にフィンランドの文化や観光に興味があってフィンランド語をやったわけではないので……」とおっしゃっていました。ではどんな動機で学ばれたのかについては聞けなかったのですが、たぶん言語としてのフィンランド語そのもの、あるいはほかの言語とフィンランド語の比較について興味がおありになったのではないかと想像し、そして共感しました。 なぜなら私自身も似たような動機で学び始めたからです。学んでいるからには現地に行って使ってみたいという欲求はあるので、その意味では文化や観光にまったく興味がないわけじゃありませんが、どちらかというと言語そのものへの興味が勝っていました。「悪魔の言語」とも称されることがあるほど複雑な文法を持つフィンランド語そのものへの興味です。 しかもフィンランド語は、その他の北欧諸語、つまりデンマーク語、スウェーデン語、ノルウ
カテゴリ : 告知 おひさしぶりです!!! 本描いてました!!! ものすごく 分厚い本です!!! そして!! こういう本です!!! 説明するのが 難しい本なのですが…… (内容は難しい本ではないです) 一言で言うと 今までの経済本の 集大成です ホントに内容が 伝わらないとは思いますので 明日、第一話、 ここに載せます 乞うご期待! 森永康平さんの YouTubeチャンネルに出ました 俺年取ったな…… 2割ならもっと ポンポン更新してますわ コメント一覧 (32) 42. 名前などない! 2024年03月19日 18:57 今更ですが電子版で購入。 共産主義の考察のところは分かりやすくて面白かったけど、環境問題に絡めた辺りからは微妙な感じ。今だとevバブルとか、太陽光、風力発電の問題点もかなり明らかになってますしね。 41. ひつじ子 2023年07月16日 16:09 …わかりました!買
「内田樹の研究室」で取り上げられていたのが、大阪の維新についてです。 blog.tatsuru.comある雑誌からの質問で、「大阪で維新はどうしてあれほど支持されているか」とあったのですが、それについて考察しています。 大阪の行政状況はひどいということは聞きますが、その数例をあげています。 コロナ禍では大阪は死者数1位でした。 看板政策の大阪都構想は二度否決されました。 公立学校や医療機関は統合を進めどんどんと数を減らしています。 バスの運転手の給与も下げ続け、運転手が減って市営バスの減便、廃止が起きています。 どの事例を見ても大阪では行政サービスの低下が顕著です。 それにも関わらず、選挙になると大阪では維新が圧倒的勝利を収めます。 これはなぜか。 内田さんはかつて自分の勤める大学で学生たちの意見を聞きました。 すると、維新を率いる橋下は「すぐ感情的になり非論理的だが」「隣の兄ちゃんみたい
『月刊日本』から標記の件でインタビューをされたので、採録。 ― 今年は朝鮮人虐殺100年の節目の年です。内田さんはこの歴史をどう受け止めていますか。 内田 朝鮮人虐殺は「わが国の歴史の暗部」です。関東大震災の地震や火災で多くの人々が亡くなり、生き残った人々もパニック状態にあった。そういう状況で「朝鮮人が井戸に毒を入れている」「放火している」などという流言飛語が飛び交った。そして、自警団を組織した人々が朝鮮人や中国人や日本人を寄ってたかって刀や竹やりで殺した。混乱の中での出来事ですので、犠牲者の正確な数は分かりませんが、おそらく千人から数千人に及ぶと言われています。 なぜこんな非道なことが起きてしまったのか。原因は日本人の側の罪の意識だと思います。1910年に韓国を併合してから、朝鮮総督府は1919年の三・一運動などの独立運動を暴力的に弾圧してきました。日本に出稼ぎに来た朝鮮人たちにも日本人
内田樹氏 「文春新書はどうしてこんな馬鹿なことを」…菅首相著書改訂版巡る問題に 拡大 神戸女学院大学名誉教授で思想家の内田樹氏が23日、ツイッターに新規投稿。菅義偉首相が2012年に刊行した単行本「政治家の覚悟」(文藝春秋)の改訂版が20日に文春新書から発売され、改訂版には「政府があらゆる記録を克明に残すのは当然」などと公文書管理の重要性を訴える記述があった章が削除されたことを巡り、「文春新書はどうしてこんな馬鹿なことをしたんだろう」「この問題が解決するまで文春とはもう仕事をしません」と投稿した。 内田氏は、コラムニストの小田嶋隆氏が「日経ビジネス」に寄せたコラムを引用。小田嶋氏は「文春砲の砲手に期待すること」として、菅首相の著書改訂版から公文書管理について削除されていることについて「出版業界の末端にぶらさがっている人間の一人として」深刻な危機感を表しつつ、文藝春秋への期待も記述した。 内
とりあえず、しばらく市内でコロナウイルス(COVID-19、SARS-CoV-2)の発生が見受けられないので、業務体制を通常のものに戻してゆきつつある。不要不急の内視鏡や健康診断は再開することにした。 ただし、外来では全員マスク着用にしたり、発熱患者に対して慎重な対応(屋外で診察したり)、病棟への面会制限などはやはり続ける。 どうせコロナ騒ぎは年単位のものになるとは思っているからだ。 手荒れは少し落ち着いたので、多分手洗いを行う回数は少し減っているようだ(PPEを着る頻度も下がっているしね)。 しかし、北九州の感染者数増加という不気味な第二波の情報もある。 1ヶ月経たないうちに、また外出自粛、飲食店の閉鎖という事態になる可能性だってあると思う。 * * * こうやって、一旦緒戦に勝つと、日本人は敵をあなどる悪い癖がある。 「もともとそこまで努力しなくても大丈夫だったんじゃないか?我々は無駄
今、わたしたちに必要なのは、幸福の追求ではなく、信頼の構築だと思う。外交でいえば、日本は、緊張が増す隣国と、「幸福な関係」など築く必要はない。しかし、信頼関係にあるのかどうかは、とても重要だ。幸福は、瞬間的に実感できるが、信頼を築くためには面倒で、長期にわたるコミュニケーションがなければならない。国家だけでなく、企業も、個人でも、失われているのは幸福などではなく、信頼である。 (村上龍『賢者は幸福ではなく信頼を選ぶ。』KKベストセラーズ、2013) おはようございます。やはり3月は忙しくて、月~金までブログを書くことができませんでした。臨時休校になった1年前の3月を思い出します。成績をつけたり所見を書いたり次年度の計画を立てたりしながら、毎年これだけのことを授業と平行してやっていたなんて、やはりこの仕事量はおかしい(!)って、子どもたちのいない学校で、毎日そう感じていました。だから、村上龍
教える側は「親切」を心がけるべき 【内田】人に教えるのって、教える側にとってもすごくよい勉強になるんですよね。自分が習得した知識や情報の「入力」は自分の言葉で「出力」することによって初めて身につくものだし、教える過程で自分固有のメソッドも出来上がってくる。 だから、「教えてやってる」というよりは「教える機会をいただいている」と考えるべきだと僕は思います。「アカデミックな訓練」というと、ふつうの人は徒弟修業のような理不尽でつらいものを想像するかもしれませんけれども、本当に良質な弟子を育てようと思うなら、教える側は「親切」を心がけるべきです。 日本のアカデミアでは、「親切」という美徳が非常に軽んじられています。日本の大学院ではひたすら院生たちにストレスをかけて、それに耐えられない者を脱落させて、ストレステストに生き残った人間だけで学問をやろうとする。でも、これは日本全体の知的パフォーマンスを見
哲学者 内田樹 この記事の写真をすべて見る 哲学者の内田樹さんの「AERA」巻頭エッセイ「eyes」をお届けします。時事問題に、倫理的視点からアプローチします。 * * * 差別的な発言をまきちらしている国会議員がいる。その非常識な言動でレイシスト層からの政治的支持を期待してそうしているのだろう。この人を見ていると、差別を根絶することはたぶん不可能だろうと思う。仕方がない。差別は人間的未成熟から生まれるものだからだ。「子ども」を根絶することはできない。 「だったら、差別し放題でいいじゃないか」という極論にいきなり飛びつく人がいる。そういう単純な切り替えしかできないことが「子ども」の証拠なのである。未熟から生まれる悪徳はかように始末に負えない。 だから、差別に向きあう時、私たちは忍耐強く「さじ加減」を見計らわねばならない。ある程度までの差別は「見逃し」、受忍限度を超えた差別には「注意を促
『月刊日本』という右派の雑誌がある。現政権を歯に衣着せずに批判している点で「御用右翼」雑誌とは違う。でも、そのせいで台所事情は苦しいらしく、原稿料代わりに秋になるとお米をくれる。でも、好きなだけ書かせてくれる媒体は他になかなかないので、私はよく寄稿している。他に白井聡、斎藤幸平、佐高信、中島岳志、青木理、水野和夫、寺島実郎、石破茂、鈴木宗男といった書き手も寄稿している。バランスがいいというか、太っ腹というか、健全なメディアだと思う。 その出版社から権藤成卿の『君民共治論』を復刻したいので、その「解説」を書いてくれという不思議な企画を持ち込まれた。 権藤成卿(1868-1937)は農本主義・大アジア主義の代表的な思想家である。国家主義、官治主義、資本主義を鋭く批判し、農村共同体を基盤とした「社稷」共同体による自治を理想とした。内田良平の黒龍会に参加し、韓国の李容九や中国の孫文・黄興らと連携し
新型コロナウイルスの蔓延で今も8都道府県は自粛状態ですね。 そこで、最近、話題になっているのがコロナ離婚です。 ツイッターでは「#コロナ離婚」の検索数が急増していますが、コロナ離婚って、どういうことなのか? それは、おおよそ検討がつくと思いますが、コロナ騒動によって、ストレスが溜まって、夫婦の関係が悪くなった・・・ そして、DVに発展したとか・・・ その結果、離婚に・・・ このようなニュースは、テレビやラジオなど、マスコミによって報道されていますが、婚活中の人にとって、大きな教訓になると思います。 そこで、今回は、コロナ離婚で考える、パートナーの選び方とは・・・ というテーマでお知らせしますね。 今回の記事で得られるものは? 自宅での自粛が不安とストレスを増幅させる まず、コロナ離婚ですが、原因は新型コロナウイルス・・・つまり、武漢風邪が肺炎に進行するという怖い病気ですね。 そこで、政府や
知性も教養も兼ね備えた学者が、なぜこんな投稿を──呆れた向きは少なくなかっただろう。政治学と思想史が専門の白井聡・京都清華大学専任講師(42)が、自身のFacebookで松任谷由実(66)について「早く死んだほうがいい」と書き込んだのだ。 *** 8月28日に安倍晋三首相(65)が辞任を表明。翌29日、サンケイスポーツ(電子版)は「芸能界にもアベノショック…松任谷由実、会見見て『泣いちゃった。切なくて』」の記事を配信した。後に問題となる箇所を引用させていただく。 《安倍夫妻と親交が深いシンガー・ソングライター、松任谷由実(66)はニッポン放送「松任谷由実のオールナイトニッポンGOLD」で、「テレビでちょうど(会見を)見ていて泣いちゃった。切なくて」と思いを吐露。安倍氏とは「私の中ではプライベートでは同じ価値観を共有できる、同い年だし、ロマンの在り方が同じ」と明かし、「辞任されたから言えるけ
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