2020年12月4日、菅義偉総理は国会が事実上閉会したことで就任以来2回目の記者会見をようやく開いた。これまで質問者をわずか3名に絞った「グループインタビュー」と称する閉鎖的な質疑応答の場はあったものの、記者会見については9月16日の就任時に開いた1回目から実に2ヶ月半ぶりであった。だが、今回の1時間弱の記者会見においても、幹事社からの質問は事前に提出されており、菅総理は用意された原稿を読みながら答える「朗読会」と言って差し支えない状況であった。 そんな記者会見ではあったが、終盤の2問は注目を集めた。日本学術会議の任命拒否の反発を予想していたかという問いに対して、菅総理はなぜか笑いながら「かなり(反発は)大きくなると思っていた」と回答。また、海外メディア特派員がGoToトラベルの推進と二階俊博幹事長が全国旅行業協会会長であることの関係性に切り込む質問も初めてなされた。この癒着とも呼べる関係