揺らぐ「老舗の安定感」、伝統的な業種も姿を消す 世界に誇る「ニッポンの老舗」が、のれんを下ろすケースが増えている。創業・設立から100年以上の業歴を有する「老舗企業倒産」は、2024年上半期(1-6月)に74件発生。前年同期から約2倍も増加し、年上半期としては過去最多を更新した。 日本の老舗企業は4万社以上を数え、毎年約2000社が100年経営企業として仲間入りするなど、世界のなかでも群を抜いた老舗大国だ。多くの災害や需要の変化などを乗り越え、進取の気性を持ちながら100年以上も事業を続ける老舗の強みに学ぶことは多い。しかし、激しく変化する経済情勢に飲み込まれるケースが続出しており、老舗の底力が試されている。 <調査結果(要旨)> 業種別では製造業・小売業が多くを占める 清酒製造や生菓子製造など伝統的な産業も 「老舗=安泰」のイメージに変調、コンプライアンス違反などによる思わぬ幕切れも ※