埼玉県の9月議会に自民党県議団が提出した虐待禁止条例の改正案が批判を受け、撤回を余儀なくされた。 子供だけ家に残して親が外出する留守番などが放置にあたるとされ、県民に通報義務が生じるとの内容は、誰が聞いても行き過ぎで無理があろう。 子育て家庭の声をどこまで踏まえたのか。実態と隔たり、保護者らの理解を欠いては虐待防止につながるはずもない。 改正案は児童が放置され、危険な状況に置かれることを防止する目的で、保護者らの安全配慮義務を定めた条文に追加した。具体的には、保護者らが小学3年生以下の児童を自宅に残して外出するなど放置をしてはならないと禁止し、小学4~6年生の児童については努力義務とした。県民には発見時の通報を義務化した。 県議会の質疑などでは、子供だけの公園での遊びや登下校も放置にあたるとされた。 子供が車内に閉じ込められ、熱中症などによる痛ましい事故が相次ぐ。幼い子供を家庭に置いたまま