地震発生から5日目、金沢市中心部から車で約20分、最大震度5弱を観測した内灘町を訪ねた。 県道8号線を北上、西荒屋地区に入ると、目の錯覚かと思うほど家々が歪み、道路はうねっていた。電柱は全て斜めに傾き、木材をつっかえ棒にしてかろうじて倒壊を免れているものもあった。ぶらりと垂れ下がる電線を避けるように、住民の人たちが身をかがめながら、避難所と自宅を往復する姿が見られた。 撮影:堀 潤 傾いた住宅の玄関付近はどこも白い砂に覆われていた。その砂の下からは突き上げられるようにして、割れたコンクリートの破片が顔を覗かせている。 住宅の中から、60代の男性が声をかけてくれた。 『このあたりが、内灘町でも酷い被害が出ている地域。液状化が起きて、内側から何もかも傾いてしまって。ここは目の前が「河北潟干拓地」で地盤が柔らかいところ。こうなってしまった以上は、もう、なんとか乗り越えるしかないというか』と語り、