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埴谷雄高の検索結果201 - 240 件 / 277件

  • 拙著刊行記念の公開トーク、倉石信乃さんの素晴らしい吉増さん論をうかがいました+吉増剛造さんと大友良英さん、刺激的なコラボでした

    春風に 少女石段 かけのぼる     (吉岡 実) この可憐な句、作者があの前衛的な現代詩の書き手だった吉岡実さんだと知って、驚くかたも多いのでは。これは、吉岡さんの十三回忌に奥様の陽子さんが一冊にされて限定72部(吉岡さんの亡くなった年齢の数でしょう)作られた『赤鴉』に収められています。俳句は後半の「奴草」のパートですが、前半の「歔欷」では、短い行の詩と短歌を読むことが出来ます。こんな短歌もありますよ。「ゆきずりの女(ひと)を慕ふて去りかねし白き舗道に春はきにけり」。 拙著『全身詩人 吉増剛造』の出版を記念した公開トーク&パフォーマンスの第二回目が、ゲストに写真評論家で詩人、明治大学教授でもある倉石信乃さんを迎えて神田にある美学校で開かれました。3月8日(金)の夜です。会場になった美学校、僕が訪ねるのは初めてでしたが、1969年の開校当時は、いわば前衛派の文学者や美術家、舞踏家らが講師を

      拙著刊行記念の公開トーク、倉石信乃さんの素晴らしい吉増さん論をうかがいました+吉増剛造さんと大友良英さん、刺激的なコラボでした
    • 6月25日  本を買った。鶴見俊輔、埴谷雄高、夢野久作、池田晶子(あ、全部買ったわけではありません。。)。徹底的に内省的であることにより、真実は量ではなく一挙に与えられること。 - 夢見るように、考えたい

      ランキング参加中生きることは物語を描くこと、それは哲学すること 今朝の体重64.7KG、体脂肪10.1%。昨日朝が64.9kgだったので、0.2g減ったことになる。昨日は久方ぶりにジムに行けた。やはり自宅よりジムに行くと気分転換ができるのを実感した。 最近時計を左手にしている。ずっと右手にしていたが、金属アレルギーらしき症状が出てやむなく左手に代えた。まあ、アレルギーならそのうち左手にも症状が出るかもしれない。その時はあきらめてNATO ベルトかチタン時計中心にするしかないと思っている。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 鶴見俊輔さんは、いわゆる神秘哲学系から私はアプローチさせていただいたが、別に神秘哲学系の方ではなく、リベラル哲学者、というような位置づけなのだろう。 そして埴谷雄高さん(本名般若豊)、こちらは勿論我が敬愛する池田晶子さんの自ら絶

        6月25日  本を買った。鶴見俊輔、埴谷雄高、夢野久作、池田晶子(あ、全部買ったわけではありません。。)。徹底的に内省的であることにより、真実は量ではなく一挙に与えられること。 - 夢見るように、考えたい
      • 無為雑感 野沢直子と朝日新聞と島田雅彦

        Where r u going? “I don’t know. We need to run away” pic.twitter.com/ZdhsFyiMXE — Sulaiman Ahmed (@ShaykhSulaiman) May 23, 2024 イスラエル軍の空爆で家を失くした女の子 ■野沢直子の回答 朝日新聞に連載中の「悩みのるつぼ」という人生相談コーナーで、今回から回答者に加わったアメリカ在住のタレント・野沢直子の回答が物議をかもして、ネットで炎上するという出来事がありました。 朝日新聞デジタル (悩みのるつぼ)世界の理不尽に我慢できない 「相談」には、イスラエルのガザ侵攻やトランプの再登場など、世界の不条理に怒りを覚え絶望的な気分になり悶々とした日々を送る、50代の会社員の男性の次のような悩みが綴られていました。 憂えたところで何をするという手立てもなく、だったら新聞報道な

        • 埴谷雄高『死霊』~「形而上小説」を読む苦役: 趣味的偏屈アート雑誌風同人誌

          趣味的偏屈アート雑誌風同人誌とは、 3人の筆者が書く同人誌ブログです。 音楽や映画、文学に美術、政治・社会・教育、旅や散歩、発見や修理まで、 面白いこと気になることをなんでも、思いつくままに…。 埴谷雄高が半生を費やして書いた未完の著『死霊』を三ヶ月ほどかけて通読した。「通読」と言うのは初めて第九章まで通して読んだからで、何度か読もうとしてもその度に跳ね返されてきたのだった。さらに言えば今回は最後まで読むことを目的としたので、跳ね返されそうなときには「流し読み」で対抗した。精読しようとする真面目さが通読を阻んで来た要因だと決めつけ、わからないところや繰り返しが多そうな部分はあっさり流すことにしてみた。するとどうだろう。『死霊』の小説技法の特徴がまざまざと浮かび上がってきたのであった。本来の主題に真正面から取り組む真面目さは捨てたうえで『死霊』を概観してみたい。 『死霊』は昭和初期を舞台にし

          • 清水成駿と塩崎利雄のこと - illegal function call in 1980s

            黄金頭さんは東スポ派だそうだ。僕は長く日刊ゲンダイ派である。91年に大学に入って豪徳寺にあった最初のバイト先の塾で日刊ゲンダイが回し読みされていたから。ただ僕自身の予想はからきしだめなほうで、当時も今もそれは変わらない。 その僕の目を捉えたのが、ゲンダイに連載中の(当時も今も)謎のウィークリー実話馬券小説、塩崎利雄の「とまり木ブルース」であった。 止まり木ブルース - Wikipedia これは「当たらない」「健坊がどこか(多くは麻里ちゃん)から金(カネ)を引いてくる」のを楽しむ小説としてとてもよくできている。健坊たちはその手の連載もののご多分にもれず歳をとらない。暮らしぶりも変わりない。86年の連載開始だそうで、かれこれ35年も同じ暮らしを続けている。 * その、塩崎と盟友関係にあった清水成駿のウィキペディア記事を読んではっとした。 2001年末に文筆業に専念するとして1馬を退社したが、

              清水成駿と塩崎利雄のこと - illegal function call in 1980s
            • 武田百合子さんクロニクル加筆 - ▢記〇帖

              http://www.geocities.co.jp/Bookend-Yasunari/1951/Yuriko_Takeda/chronicle.html の転載です。今後はそちらで加筆修正していきます。 武田百合子さんの人生(年譜) 1951年/61年/71年/81年/85年/91年  私の未入手作品 1925(大正十四) 9月25日 神奈川県横浜市神奈川区栗田谷で誕生。 異母兄姉と、同母のお兄さんがいた。以後弟さんが二人誕生。 1932(昭和七) 7月13日 お母さん逝去。 以後、母方の大叔母が「母代わりとして一家に入る」* 幼少期を描いた作品に登場する「病死した母の代りに私たちを育ててくれる、この遠縁のおばあさん」(『ことばの食卓』の「牛乳」)だろう。 1938(昭和十三) 4月 神奈川県立横浜第二高等女学校入学。 同人誌『かひがら』のメンバーになる。 1942(昭和十七) 文章「父

                武田百合子さんクロニクル加筆 - ▢記〇帖
              • 原一男監督 『全身小説家』 : 井上光晴という 「弱い男」|年間読書人

                映画評・書評:原一男監督『全身小説家』、原一男著『全身小説家 もうひとつの井上光晴像』(キネマ旬報社) 無論、井上光晴の名前なら、かねてから知ってはいるが、その著作はまだ読んだことがない。 私にとっての井上光晴は、まず、大西巨人の小説『三位一体の神話』の登場人物のモデル、ということが大きい。 この『三位一体の神話』のあらすじは、こんな具合である。 『その年、そしてその7年後、2つの殺人事件が起きた―。第1の事件の犠牲者は尾瀬路迂(おせみちゆき)。彼は「超特急遅筆作家」であり、批評家でもあった。尾瀬の才能に劣等感と敵意を抱く作家、葦阿胡右(いくまひさあき)に殺害されたのだ。しかし、遺体の側には自筆の遺書があり、自殺と断定される。その断定に疑問を持ったのは尾瀬の娘、咲梨雅(えみりあ)のみだった。』 (光文社文庫版・上巻「紹介文」より) 『第2の事件の犠牲者は、枷市和友(かまちかずとも)。尾瀬路

                  原一男監督 『全身小説家』 : 井上光晴という 「弱い男」|年間読書人
                • 深川夏眠さんの感想・レビュー

                  長らくAmazonにデータがなく、 ブクログに登録できなかったが、 先ほど認知して小躍り(笑)。 1993年に発行された幻想文学出版局の 別冊幻想文学『中井英夫スペシャル』Ⅰ・Ⅱの片割れ。 早くⅠも登録可になってほしい……。 Ⅱのサブタイトルは「虚無へ捧ぐる」。 編集当時=1992年の中井氏の姿を拝める。 江戸川乱歩の墓詣でや、 弥生美術館で開催された竹中英太郎展観覧の様子など。 刊行時、全集等未収録だった掌編や、未公開日記、 はたまた『虚無への供物』に登場する 氷沼邸の見取り図まで掲載(貴重!)。 笠井潔氏の日本三大奇書論「完全犯罪としての作品」も 読み応えあり。 圧巻は「虚無への供物幻学百科事典」。 “虚無”世界を彩るぺダントリーの詳述が読者には有り難い。 #中井英夫 #中井英夫スペシャル #別冊幻想文学 #虚無への供物 #写真 #インタビュー #尾崎左永子 #埴谷雄高 #荒正人 #赤

                    深川夏眠さんの感想・レビュー
                  • 荒木優太 - Wikipedia

                    荒木 優太(あらき ゆうた、1987年2月24日 -)[3]は、日本の日本文学研究者。専門は有島武郎。 経歴・人物[編集] 2009年3月、明治大学文学部卒業[4][5]。2011年3月、明治大学大学院文学研究科日本文学専攻博士前期課程修了(修士論文題目:「有島武郎のアナクロニズム――『或る女』と『断橋』の間で[6][リンク切れ]」)。2015年に投稿評論「反偶然の共生空間――愛と正義のジョン・ロールズ」が第59回群像新人評論賞優秀賞を受賞[7](選考委員は大澤真幸、熊野純彦、鷲田清一[1])。同作について、法哲学者の吉良貴之は「ロールズ『正義論』の意欲的な読み方を示すものであるとともに、ご専門の近代日本文学への応用可能性も感じさせ、いわば〈法と文学〉の実践例としてとても興味深い」と評している[8]。 大学に所属しない「在野研究者」を自称し[9]、En-Soph、パブー、マガジン航などのウ

                    • 軍人とアナキスト―東中野縁起⑦ | 唐変木日録

                      本シリーズ4「生き損なった詩人の恋」でご紹介した、東中野にあった吉行エイスケのカフェ「あざみ」の魅力は、辻潤や村山知義といった、下落合、上落合に群居した大正モダニズムの寵児、ダダイスト達の存在無くしては語り尽くすことはできない。だが、カフェ「あざみ」は、あぐりが市ヶ谷に美容室を持つ昭和4(1929)年頃には消滅してしまったようだ。 しかし、東中野にもうひとつ芸術家達の集う店が存在していた。それは現在の東中野西口北側正面、東中野アパートメンツの場所にあった、フレンチレストラン「モナミ」である。 もともと「モナミ」は銀座7丁目西側、現在の資生堂と立田野の間に昭和2(1927)年に開業した。岡本太郎の母、岡本かの子の「男友達」の一人、恒松安夫(後の島根県知事)の親戚筋の経営で、現在もある喫茶店「白十字」の姉妹店であった。「モナミ」という店名もかの子の命名によるといわれている。この銀座の店は戦前か

                      • 『犯罪の奥にひそむもの 1 秋山駿 × 山川健一』

                        作家デビュー40周年を記念して、著作85冊が一挙電子書籍化され、iBooksで登場しました。85冊を合本にした「山川健一デジタル全集Jacks」も同時発売。この全集は、幻冬舎とAppleのコラボレーションで実現しました。 文芸評論家の秋山駿氏 が10月2日に、食道がんのため死去された。83歳だった。胸の中に大きな空洞を抱えたぼくは、もう何度も読んだ師の著作を読み返したりしている。追悼の気持ちを込めて、 1994年に文芸誌の『海燕』で行った対談をアップします。 対談 秋山駿 × 山川健一 犯罪の奥にひそむもの (海燕・1994年8月号) 1 犯罪の世界への入り口 2 『安息の地』の取材過程 3 犯罪のさまざまな形 4 母なるものの存在 5 豊かな世界の微粒子 1 犯罪の世界への入り口 山川 二十年前に『早稲田キャンパス新聞』という学生新聞でインタビューさせていただいたことがありましたね。ドス

                          『犯罪の奥にひそむもの 1 秋山駿 × 山川健一』
                        • 総目次|廣瀬陽一のホームページ

                          総目次|運動史研究 ※目次に記されているかいないかに関わらず、著名が入っている記事を網羅した。 ※記事の並びは目次順ではなくページ数順である。 ※目次と本文のタイトルが違う場合は本文に合わせた。 1号(1978年2月15日 運動史研究会編/三一書房) ※小特集・「多数派」問題 伊藤晃「日本共産党「多数派」について」 宮田勇・山本秋・吉見光凡・原全五・隅山四郎・石道清倫・河合勇吉「多数派の運動とその時代」 山本秋「多数派と私の立場」 中央奪還全国代表者会議準備会委員会 機関誌『多数派』主要記事 第一号(一九三四年七月一五日付) 国際共産党日本支部・日本共産党中央奪還全国代表者会議準備委員会無署名「日本共産党は何か──『多数派』創刊に当つて全兄弟職人に送る挨拶」 一般投稿「見よこの支持 一路全代会議へ!」 (一敗兵役)「コミンテルン極東ビューローを設置せよ!」 第二号(一九三四年八月一日付)

                          • 【閲覧注意 原稿用紙換算400枚の長編です】黄英治『こわい、こわい』と原佑介『禁じられた郷愁』の交差的読解|Wuxiao

                            【閲覧注意 原稿用紙換算400枚の長編です】黄英治『こわい、こわい』と原佑介『禁じられた郷愁』の交差的読解 〈別の仕方で〉読むこと。アルチュセール、ランシエール、マシュレーによる『資本論を読む』(1965ちくま文庫版1996)p028-031によれば、マルクスが例えばスミスとリカードを読む読み方には「根本的に違う二つの読解原理」が働いていると。第一のそれは、マルクスは自分の先行者であるスミスの言説を、自分自身の言説を通して読む。スミスのテクストが、基準としてのマルクスのテクストを通して透けて見えるといった読み方であるが、その結果は、「一致と不一致の目録、スミスが発見したことと彼が失敗したこと、彼の功績と過失、明敏さと見過ごしとの明細書でしかない」というものだ。これとはまったく異なるのが第二の読み方である。第一の読み方が「見たものと見そこないという対になって結合された事実確認で支えられている

                              【閲覧注意 原稿用紙換算400枚の長編です】黄英治『こわい、こわい』と原佑介『禁じられた郷愁』の交差的読解|Wuxiao
                            • 〈ポストヒューマン〉の文学|国書刊行会

                              人間の “後” には何が来るのか?―― 〈人間中心主義〉の超克を画策する埴谷雄高、花田清輝、安部公房、澁澤龍彥の文学を共振させ、来たるべき〈ポストヒューマン〉のヴィジョンへと架橋する画期的論考。 装丁:岡本洋平(岡本デザイン室) 藤井貴志 (フジイタカシ) 1974年大分県生まれ。立教大学大学院文学研究科日本文学専攻博士後期課程修了、博士(文学)。日本学術振興会特別研究員(PD)を経て、現在、愛知大学文学部教授。著書に『芥川龍之介─ 〈不安〉の諸相と美学イデオロギー』(2010年、笠間書院)。専攻は日本近現代文学。球体関節人形をコレクションしながら、文学における〈人形〉表象について継続的に研究している。 序 章 《ポストヒューマン》のY字路 Ⅰ 〈存在の革命〉― 埴谷雄高から安部公房へ― 第1章 埴谷雄高「虚空」と花田清輝 第2章 〈魂〉のフロッタージュと〈物〉のコラージュ 第3章 シュペ

                                〈ポストヒューマン〉の文学|国書刊行会
                              • 荒木 優太 (yuta araki) - 資料公開 - researchmap

                                ※これは2011年11月1日に「puboo」に発表されたものである。 作家埴谷雄高に影響を与えた哲学書として数多く指摘されてきたのがカント『純粋理性批判』だ。本格的な作家になる以前の二十代の若き埴谷は非合法の地下政治活動によって逮捕されてしまうが、その独房で偶然その本との「決定的な出会い」を果たす。本稿では、蓄積された研究史を概観した上で、その中で忘れ去られてしまった論点「想像力」を立ち上げ、その論点を中心に、カントから埴谷への思想の継承、その類似と差異を考察していく。 【目次】 序、カントと出会う埴谷雄高 一、多加野遥『埴谷雄高論』 二、佐古田修司『反埴谷雄高』 三、鹿島徹『埴谷雄高と存在論』 四、熊野純彦『埴谷雄高』 五、カントの想像力論 六、埴谷雄高の想像力論 七、想像力と「自同律の不快」 註

                                • しらふ倶楽部

                                  雑誌『COM』(虫プロ商事)を手にしたのは、7月号からだった。 COM(コム)は『ガロ』に対抗意識をもった手塚治虫自身が主導したものといわれるが、中学生としては、マンガも研究の対象になりうるものであることを認識するきっかけとなったと思う。[ 同じころに『ガロ』も書店で見かけたと思うが、半分が白土三平の連載で、ほかに時代小説やら時代劇マンガがあり、そういうジャンルの雑誌かと思ったかもしれない。(ただし、つげ義春が「李さん一家」や「紅い花」を発表した年ではあるが、知らなかった) そのころのCOMの掲載作品で、記憶に残るものは、次の2つ。掲載号を調べてみた。 佐藤まさあき 「猫」  1967年8~9月号 青柳裕介  「いきぬき」1967年9月号 「いきぬき」はセンチメンタルな青春物で、別のところに書いたことがある。→マンガ黄金時代 「猫」は、海辺で青年と野良猫が戯れる場面があったと思うのだが、つ

                                    しらふ倶楽部
                                  • 「文体模写」「他人日記」「柿」

                                    「日経ビジネス電子版」の人気連載コラムニスト、小田嶋隆さんと、高校時代の級友、故・岡康道さん、そして清野由美さんの掛け合いによる連載「人生の諸問題」。「もう一度読みたい」とのリクエストにお応えしまして、第1回から掲載いたします。初出は以下のお知らせにございます。(以下は2020年の、最初の再掲載時のお知らせです。岡さんへの追悼記事も、ぜひお読みください) 本記事は2007年9月14日に「日経ビジネスオンライン」の「人生の諸問題」に掲載されたものです。語り手の岡 康道さんが2020年7月31日にお亡くなりになり、追悼の意を込めて、再掲載させていただきました。謹んでご冥福をお祈りいたします。 日本語は今、英語を抜いて、世界で一番ウェブ上に流通している言語だといわれている。しかも、読む人間より、書く人間の方が圧倒的に多いのだという。それほどまでに人々が文章を書いている一方で、相手に何かを伝えるこ

                                      「文体模写」「他人日記」「柿」
                                    • 佐伯一麦と島田雅彦の共通点 - 杉本純のブログ

                                      もともと佐伯一麦関連の本として手に取った島田雅彦『君が異端だった頃』(集英社、2019年)だが、読み進めていくうち、年齢が近い佐伯と島田には色んな共通点があることに気づいた。 まず二人ともクラシックが好きである。『君が異端だった頃』にはブルックナーとかマーラーとかクラシック関連の名詞がばんばん出てくる。佐伯もまたクラシックをよく聴き、『読むクラシック』(集英社新書、2001年)という本を出しているほどだ。 次に、二人とも高校時代に埴谷雄高『死靈』を読んでいる。そして、埴谷と『死靈』に少なからず影響を受けている点でも共通する。島田はしばらくの間「首猛彦」を自らのペンネームの参考にし、佐伯は文芸部で出した同人誌を埴谷宅に届けた、という情報がある。 そして、佐伯も島田も十代で新聞配達のアルバイトをやっている。それは二人とも、それぞれ自分の私小説に書いているし、佐伯は随筆にも自分が元新聞少年である

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                                      • 引っ越し人生70年、吉祥寺に戻った四方田犬彦。ここは終の住処になるか|さんたつ by 散歩の達人

                                        1953年大阪府生まれ。映画誌・比較文学研究家、エッセイスト、詩人。文学、映画、漫画などを中心に、多岐にわたる今日の文化現象を論じ、著書多数。明治学院大学やコロンビア大学をはじめ、国内外の大学で教鞭をとった。最新刊は、1979年にソウルで過ごした体験をもとに書かれた長編小説『戒厳』(講談社)。 樋口 : 先生、ご無沙汰しております。 四方田  : よろしくおねがいしますね。樋口さんは『散歩の達人』ではよくお仕事されてるんですか。 樋口 : ここ6年くらい連載をやってるんです。その中で何回か、「樋口毅宏の引っ越し人生」というタイトルで四方田先生のひそみに倣っております。 四方田  : それはそれは(笑)。引っ越しはよくされてるんですか。 樋口 : 先生にはかないません。『四方田犬彦の引っ越し人生』によると、海外留学の期間を除けば、19歳から30歳まで吉祥寺に住んでいらしたんですよね。その頃と

                                          引っ越し人生70年、吉祥寺に戻った四方田犬彦。ここは終の住処になるか|さんたつ by 散歩の達人
                                        • なぜ、有識者は「言い逃げ」してはいけないのか

                                          各界で活躍する方々に、それぞれのテーマに沿って紹介していただく特別な本。新しい本、古い本、日本の本、外国の本、小説も絵本も専門書もあります。書店とも図書館とも違う、魅力的な書棚に触れてください。 文学史的には、近い作風の野間宏や埴谷雄高とともに「第一次戦後派」と呼ばれる。ちなみに遅れて続いた「第二次」が、安部公房や三島由紀夫で、こちらはいまも広く読まれる作家が多い。 それで、次の本で椎名について書いていたら、まさにいま大切な文章を見つけたので、シェアしておきたい。「ニヒルの克服」という題名で、1948年10月29日の『東京民報』に載ったとある。 復員して来た青年たちの一部にファシズムへの傾向の濃くなって来ているのを、最近強く感じる。勿論彼等は、自分たちの直面しているこの現実が、何等かの意味で許せないのであるが、そのために戦争をあこがれ軍国主義を、それの追憶に於て希望するのであるが、その心の

                                            なぜ、有識者は「言い逃げ」してはいけないのか
                                          • 後藤明生の話|メルキド出版

                                            二〇二二年十月二十日 夕飯は鮭とかぼちゃコロッケを食べた。食後、櫻坂46を聴いて仮眠した。体調は回復傾向だ。 アニメ『チェンソーマン』を第二話まで観た。放送終了を待ってまとめて消化しようとしていたが我慢できなかった。危惧していたとおり演出過剰だった。むしろ原作のよさが際だった。最新十二巻はまだ読んでいない。藤本タツキはカルト的な人気のせいで多くの誤解を生んでいる。哀しいことだ。 さて、今日も眠れない。しょうがないので後藤明生の話でもしよう。とはいえ後藤は記憶が曖昧になるほど読み込んだ作家だ。同人誌で論考を書いたこともある。所詮ブログなのでお気楽に書くつもりだ。秋の夜長よろしければお付き合い願いたい。 後藤を知ったのは蓮實重彦『魂の唯物論的な擁護のために』(日本文芸社、一九九四)だと思う。兄が購入した書籍で蓮實と高橋源一郎の対談を読みたくて貸してもらった。そして「小説のディスクール」という後

                                              後藤明生の話|メルキド出版
                                            • 死靈 - 死靈の概要 - わかりやすく解説 Weblio辞書

                                              ウィキペディア 索引トップ 用語の索引 ランキング カテゴリー 死靈 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/03 03:07 UTC 版) この項目では、埴谷雄高の小説について説明しています。死者の霊魂については「死霊」をご覧ください。 この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。 出典検索?: "死靈" – ニュース · 書籍 · スカラー · CiNii · J-STAGE · NDL · dlib.jp · ジャパンサーチ · TWL(2022年2月) 死霊(しれい) 死靈著者 埴谷雄高発行日 1948年(昭和23年)10月〜1995年(平成7年)12月発行元 眞善美社、近代生活社、河出書房新社、講談社ジャンル 小説国 日本形態 単行本、文庫本ページ数 (単行本)80

                                              • 大江健三郎★個人的な「世界文学」。

                                                NY911 大江健三郎(作家)は発言する。 「『絶望しすぎず、希望を持ち過ぎず』。 人間の歴史はこれまでそうやってきたのではないか。」 「国内の難局を国際的な難局に重ねることで、 積極的な展望でもひらけたかのように勇み立つ首相。」 「いつまで続くやも知れぬ成果の疑わしい戦争」 「被爆者たちが苦しみつつ鍛えた声の伝達が、現実の世界での連鎖を押しとどめてきた」 「しかし人間らしい思想、たとえば寛容は、それを信じぬ者にとっては力となりません。」 「私が最も恐れるのは、崩壊する世界貿易センターの向こうに 幾つものキノコ雲が見える光景です。」 小説 ★ 大江健三郎『取り替え子(チェンジリング)』 2002年1月28日(月) まず、『新潟県立三条中学校・高等学校同窓会』ホームページの 掲示板に、私が書き込んだ文章を引用しよう。 ■一読されるとお分かりになられるでしょうが、 これは2週間ほど前の2002

                                                • ⑬『小ブル急進主義批評宣言』 - Hatena::Diary

                                                  絓秀実『小ブル急進主義批評宣言』(四谷ラウンド、1999年1月8日 第1刷発行) ブックデザイン◎佐伯通昭/写真◎伊東和則 (Ⅰ)文学論・状況論 われわれは、いかにして小ブル急進主義者となるか*1 革命家としての知識人 相対的な無責任の横溢 アンチ・エディプスとは誰か 「純文学」をもこえて*2 芥川賞の五十年 大衆と〈非知〉 弱者の光学 現代小説の布置──『永山則夫問題』の視角から*3 メディア状況の今日 新聞記者とスキャンダリズム 文芸評論家の「役割」 描写・換喩・強度 井戸さんのこと──「現代小説の布置」補遺*4 「喪失」の自明性──フェミニズムと文学*5 バブル崩壊以降 女というイロニー 鏡を否認する「女」 「メディア」が透明でなくなった時──ナショナリズムとジャーナリズム*6 メディア論の通俗化 剥奪されたメディアの透明さ 津村喬の歴史的意義 不可分な関係にあるメディア論と差別論

                                                    ⑬『小ブル急進主義批評宣言』 - Hatena::Diary
                                                  • 『戦後短篇小説再発見10 表現の冒険』 - logical cypher scape2

                                                    「家族」や「都市」などテーマ別で編まれた同アンソロジーだが、10巻は実験的な表現方法で書かれた作品を集めたものとなる。 『戦後短篇小説再発見4 漂流する家族』 - logical cypher scape2 『戦後短篇小説再発見 6 変貌する都市』 - logical cypher scape2 に引き続き、読んだ。 なお、このシリーズは最終的には全18巻となるのだが、元々は全10巻シリーズとして刊行されたもので、刊行当時、この巻は最終巻であった。 全体的に短い作品が多くて、この中では唯一既読であった「馬」が一番長い分量で、若干なんだかなーという気持ちがないわけでもなかったのだが、改めて読んでみても「馬」は面白い作品であった。 それ以外では、筒井「遠い座敷」、渋澤「ダイダロス」が面白かった。次いで、笙野「虚空人魚」吉田「お供え」も面白かった。 後半から、ホラーなりSFなりファンタジーなりの

                                                      『戦後短篇小説再発見10 表現の冒険』 - logical cypher scape2
                                                    • 『死霊』論――五章と七章の「存在と意識」(2) - Web文芸 - Seesaa Wiki(ウィキ)

                                                      [ 学問・文系 ] Web文芸 二十一世紀型文芸誌 編集 履歴 添付 設定 新規ページ作成 Wiki内検索 このウィキの読者になる メニュー メニューバーA 最近更新したページ 2008-03-10 MenuBar1 2007-11-21 FrontPage 2007-09-24 計画表 2007-09-14 作品を掲載する 本サイトの利用方法 2007-09-04 作品を読む 2007-09-01 「「Web日記」と「純文学」」 2007-08-31 松平耕一 2007-08-29 セラミック 2007-08-25 有沢風子 2007-08-24 晩夏素描 掲載者・編集者一覧 晩夏素描 さりな 2007-08-07 朝顔の鉢 加瀬馨 2007-08-04 先触れ 2007-08-02 海人雀 2007-07-02 梅狩り 長良三太 最新コメント フリーエリア 『死霊』論――五章と七章の「

                                                      • 埴谷雄高とジャズと中古レコード。。。 - 寂しがり屋のハーモニカ吹き。(障害者の日常生活)

                                                        自宅で療養中にて、コメントを頂けると嬉しいです。励ましになりますので。皆さんよろしくお願い致します。。。 私は、今、酷い、幻聴の嵐の中に居る。しかし昨日主治医に全部話をして、薬を貰って来た。先生は入院するかと聞いて来たが。私はこの侭で薬を投与されて、様子を見ると言った。私は訪問看護師たちとヘルパーは当分休むと言ったが。何故なら私は身の危険を感じる不安な症状が出て来て居るからだ。一昨日病院の帰りに東秀ラーメンに寄った。そこで、冷やし中華と餃子を頼んだが。何故かウエイトレスは冷やし中華しか持って来なかった。私は変だなと思って食べて居たら。「こんな時に食べに来て、すぐに帰るだろ」と言う声が聞こえて来た。私は私がもうこの辺で精神障害者として知れ渡って仕舞ったので。また、差別かと思って居た。そして呼び鈴を押して「餃子もだよ」と言ったら。「大変失礼しました」と言う。なんか言葉が少しおかしい。よく見たら

                                                          埴谷雄高とジャズと中古レコード。。。 - 寂しがり屋のハーモニカ吹き。(障害者の日常生活)
                                                        • 『群像』創作合評一覧 - jun-jun1965の日記

                                                          群像創作合評一覧 編集 『群像』の三人でやる「創作合評」は、1949年から三か月交代が定着し、74-75年と2003年になくなったが再開して今日に至っている。だいたい純文学作家と批評家が中心だが、最近では文学外の人材、ないし翻訳家なども入るようになっている。 その一覧がないので掲げることにする。名前のあとの番号は登場回数で、これを見ると、ほぼ、誰が『群像』界隈の権力者だったかが分かる。中途までとにかく目立つのは『近代文学』派で、埴谷雄高、平野謙、本多秋五、佐々木基一が多い。川端、谷崎などの大家は参加していないが、初期には正宗白鳥、武者小路実篤が出たこともある。吉行淳之介は一回だけで、参加したことがないのは、石川達三、石川淳、舟橋聖一、井上靖、阿川弘之、石原慎太郎、有吉佐和子、大江健三郎、北杜夫、曽野綾子、富岡多恵子、村上春樹、村上龍、蓮實重彦、福田和也、坪内祐三、斎藤美奈子といった顔ぶれで

                                                            『群像』創作合評一覧 - jun-jun1965の日記
                                                          • 小説が「読める」批評家は 文学の潮目に立ち会った文芸時評:私の謎 柄谷行人回想録⑭|じんぶん堂

                                                            記事:じんぶん堂企画室 1980年ごろの柄谷行人さん 書籍情報はこちら ――柄谷さんは、1977年から78年にかけて、文芸時評を執筆し、東京・中日・北海道・西日本新聞に掲載されます(79年『反文学論』として刊行)。文芸評論家としてデビューした柄谷さんですが、唯一の文芸時評です。 柄谷 今回聞かれるということだったので、予習のつもりでちょっと読み直してみたけど、全部忘れちゃってたね(笑)。ただ、アメリカから帰ってきてすぐにやったということは覚えてる。準備もせず、いきなりやったんですよ。もともと本になるとも思っていないし、そのとき書いて終わりという感じでした。 新人の評価は間違えられない ――“文芸時評”は、新聞や雑誌で1カ月や3カ月ごとに、その期間に発表された文学作品を論じていく批評の形式です。日本独自のものだとも言われていて、日本の文芸批評の伝統と言っていいかもしれません。執筆者は作家の場

                                                              小説が「読める」批評家は 文学の潮目に立ち会った文芸時評:私の謎 柄谷行人回想録⑭|じんぶん堂
                                                            • コカイン薬物と哲学埴谷雄高の差 : 2010/3/パラノイア

                                                              世間の風評とニュースは何が違うのか? いつものように今朝も、ネット界隈を散策して適当な記事ニュースを探す。 しばらくしそれを繰り返して、しばし考える。 まったくいつもの日常だ。仮にそのニュースを全部読んだとしたら、人間の生ている意味を消失する、どうしたものかなんとかならないか、と。 きょうは「確定申告日」の締め切りで、各自通勤者たちは、ネット記事を見ているヒマもない、というのが実情のようだ。 世の中「需給バランス」というのがあって、いくら高価な金品があったとしても、食い物がなくて餓死寸前の人間だったら、1粒2粒の米粒のほうがよほど価値がある。 公約数的に、そこに必要とされる対象物品を提供することが求められるが、こと超現代経済システムは、そうなっておらず、仮想物品という「膨大量の高価格品」が市場を席捲し、利益率89%の付加が特定の企業を肥大化させている。それはいまも進行中で、その方法論もいい

                                                                コカイン薬物と哲学埴谷雄高の差 : 2010/3/パラノイア 
                                                              • 「知の巨人」立花隆の書棚 - 読書案内

                                                                立花隆の書棚 立花隆 薈田 純一 写真 中央公論新社 本書は、著名人の書棚をくまなく撮影して本にする、「〇〇の書棚」という中央公論新社のシリーズの一冊として企画されたもので、「 知の巨人」との異名を持つ立花隆さんの書棚を解説した本です。 また、特殊な撮影方法で撮影した書棚の写真は見応えがあります。そして、立花隆さんの書棚にある本の解説を中心にして、立花隆さんが、どのように「知の世界」を作り出していったかが分かります。 まず、本書を手にとって驚くのがそのボリュームです。それは、ハードカバーで、厚さ5cm以上で、ページ数は、650ページにも及びます。また、本書はただのブックガイドではなく、書棚を見ていくことで、立花隆さんの「知の歴史」の断片を知ることができます。 本書の「目次」には特徴が有ります。本書の「目次」は、章ごとにネコビル(一部、三丁目倉庫+立教大学研究室)のフロアを紹介しています。そ

                                                                  「知の巨人」立花隆の書棚 - 読書案内
                                                                • 文学批評 「辻邦生『夏の砦』の変容と共鳴(レゾナンス)」 - 秋谷高志 批評をめぐる試み

                                                                  「辻邦生『夏の砦』の変容と共鳴(レゾナンス)」 《私が書いた長編小説のなかで最も苦しかったのは、一九六六年河出書房新社の「書き下ろし長編小説」叢書の一つとして刊行された『夏の砦』(文春文庫)である。この作品は前回で紹介させていただいた『廻廊にて』につづく、私の二番目の小説で、アンドレ・ドーヴェルニュやマーシャと同じように、主人公支倉(はせくら)冬子(ふゆこ)はいまも私の心のそばに生きている。》 <「『夏の砦』の支倉冬子……心ひかれる女性のアルバム」> 辻邦生は雑誌「婦人之友」連載のひとつ、「『夏の砦』の支倉冬子……心ひかれる女性のアルバム⑧」を冒頭に引用した文章ではじめた。『夏の砦』が世に出てからほぼ三十年後の1995年11月のことで、四年後の1999年7月に思いがけない死が待ちうけているとは知る由もない。 つづいて、ほぼ三年半の時日を要して《苦労の末にようやく誕生した人物であるという理由

                                                                    文学批評 「辻邦生『夏の砦』の変容と共鳴(レゾナンス)」 - 秋谷高志 批評をめぐる試み
                                                                  • 「素粒子」~ネタバレしないとその感想を書くのは難しい!

                                                                    レイ・ブラッドベリ 重力と恩寵 ジョン・ル・カレ  Brilliant Trees 内田善美 太陽を盗んだ男 ヴィム・ヴェンダース 泥の河 24 村上春樹 カリフォルニア物語 ケイト・ブッシュ  Close to the Edge カラマーゾフの兄弟 刑事ジョンブック目撃者 スティング ディーバ 砂の惑星 松岡正剛  Hotel California デビルマン 刑事コロンボ ファントム・オブ・パラダイス 萩尾望都 トマス・ハリス 猫 A Night at the Opera ノスタルジア ブライアン・フェリー 日出ずる処の天子 井上陽水 セブンスター 森田芳光  Melt (PG3) 風の谷のナウシカ ジェイムス・エルロイ 砂の惑星 パッション フェーム  NHKスペシャル 橋本治  Ⅳ (Zep) デミアン ブレードランナー 淀川長治 ノスタルジア 笠井潔  Scarlet’s Wal

                                                                      「素粒子」~ネタバレしないとその感想を書くのは難しい!
                                                                    • 覚え書:「開高健−生きた、書いた、ぶつかった!、美酒と黄昏 [著]小玉武 [評者]佐伯一麦 (作家)」、『朝日新聞』2017年06月11日(日)付。 - ujikenorio’s blog

                                                                      - 開高健−生きた、書いた、ぶつかった!、美酒と黄昏 [著]小玉武 [評者]佐伯一麦 (作家) [掲載]2017年06月11日 [ジャンル]人文 ■定説をやんわり修正して説得力 昭和5(1930)年に生まれ、平成元(89)年に58歳で亡くなった開高健は、昭和という時代と格闘し続けた作家だった。ベトナム戦争への従軍や、アマゾンへの冒険を伴う釣行など、旺盛な行動力で知られ、また文壇の三大音声の一人と称された豪放なイメージがつきまとっていたが、元来は虚弱体質で、内面には鬱(うつ)症(梶井基次郎の小説にある“滅形”という表現を自身では使った)を生涯病んでいた。『開高健』は、そうした様々な貌(かお)を持った作家の生涯を、新たに公開された大阪時代に埴谷雄高に宛てた書簡などの新資料も踏まえ、没後28年にして満を持して上梓(じょうし)された精緻(せいち)な評伝である。 著者は、早大新聞部員として開高健と出

                                                                        覚え書:「開高健−生きた、書いた、ぶつかった!、美酒と黄昏 [著]小玉武 [評者]佐伯一麦 (作家)」、『朝日新聞』2017年06月11日(日)付。 - ujikenorio’s blog
                                                                      • 「模範的社会人」になるための自己啓発読書会 第二回ロバート・ライト『なぜ今、仏教なのか』|幸村燕

                                                                        参加者【キュアロランバルト(キュ) ブロードウェイ・ブギウギ(ブ) ヤマグチ(ヤ) 織沢実(お) 虚ペン(虚) えすてる(え)】 1.導入キュ:一応メンバーも変わったんで、また自己紹介からはじめますか。では、僕から。キュアロランバルトです。今は大学生で、フランス文学の勉強を主にしています。好きな作家はソレルスとかで、卒論はダンテにしようかなって感じです。最近はボボボーボ・ボーボボばかり見てます。よろしくお願いします。 ヤ:大学生です。専攻はまだ決まっていないです。主に小説を読んでた時期が長くて、好きな作家は磯﨑憲一郎とかです。よろしくお願いします。 虚:どうも虚ペンです。去年大学を卒業して、働いています。大学では仏文科にいましたが、何をやってたかというか浅く広くって感じだったんですけど。最近は政治思想や宗教思想、建築らへんをふらふらしています。 ブ:ブロードウェイ・ブギウギです。春から修士

                                                                          「模範的社会人」になるための自己啓発読書会 第二回ロバート・ライト『なぜ今、仏教なのか』|幸村燕
                                                                        • 存在論的中絶

                                                                          出版社からのお取り寄せとなります。 入荷までにおよそ1~3週間程度かかります。 ※商品によっては、品切れ等で入手できない場合がございます。 出荷予定日とご注意事項 ※上記を必ずご確認ください 【出荷までの期間】 ■通常、およそ1~3週間程度 【ご注意事項】 ※必ずお読みください ◆上記期間よりも日数がかかる場合がございます。 ◆お届け日のご指定は承っておりません。 ◆品切れ・絶版等により入手できない場合がございます。 ◆品切れ・絶版等の確認に2週間以上かかる場合がございます。 ◆「帯」はお付けできない場合がございます。 ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。 ◆特に表記のない限り特典はありません。 ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。 ◆店舗受取サービスはご利用いただけません。 内容説明 中絶は異なる生の肯定の条件である。反出生主義からフェミニズム、ケア論の

                                                                            存在論的中絶
                                                                          • 小林秀雄 全集未収録作品一覧(対談、鼎談編) | ロックンロール・ブック2

                                                                            【総務便り】 文芸誌「en-taxi」2008年夏号に小林秀雄についての随筆「孤高のロック文士」を寄稿! en-taxi 22号 最新号 (2008.6.30 UP) ロケハン随時受付中! マルチスタジオ「西荻窪ペルーサ」 (2010.6.16 UP) 或る家族の歴史を追った壮大なる叙事詩。ドキュメンタリーか...ただのホームビデオか...? 映画の常識を覆す、新しい手触り。 「ある家族の肖像」 (2010.6.16 UP) ジュリー・エレクトロ (試聴可) ジュリー・エレクトロ 日本のインディー・ロックバンド、ジュリー・エレクトロの公式ホームページ 世紀のロックバンド、ジュリー・エレクトロのMySpace(07年1月5日、登録) 【必見ウェッブサイ】 バンバンバザール読本 バンバンマガザン 世紀の楽団バンバンバザールをフィーチャーした即興雑誌 バンバンバザール 世紀の楽団のオフィシャルウ

                                                                              小林秀雄 全集未収録作品一覧(対談、鼎談編) | ロックンロール・ブック2
                                                                            • 神奈川近代文学館「安部公房展」<下> | カナロコ by 神奈川新聞

                                                                              前衛芸術運動のグループ「夜の会」は、画家の岡本太郎と作家、評論家の花田清輝が出会って生まれた。岡本が花田の評論「錯乱の論理」を読み感心したと伝え聞いた花田が、岡本を訪ねて意気投合。芸術の革命を目指し、芸術とは芸術運動であると訴えた彼らに共鳴し、埴谷雄高(はにやゆたか)、野間宏、梅崎春生、椎名麟三ら作家たちが発起人に加わった。 1948年1月に「夜の会」として正式に発足。花田の手腕で月曜書房の後援を取り付け、東中野のレストラン「モナミ」で月2回の公開討論会を行った。当時一介の医学生だった安部公房は、この集まりが「夜の会」と命名される前から参加して存在感を放ち、頭角を現していく。同年2月、埴谷雄高の推薦で小説「終りし道の標べに」が雑誌に掲載され、公房は念願の作家デビューを果たした。 埴谷の随筆「『夜の会』の頃の岡本太郎」によれば、参加者は芸術論を戦わせるだけでなく、埴谷宅に集まりダンスパーティ

                                                                                神奈川近代文学館「安部公房展」<下> | カナロコ by 神奈川新聞
                                                                              • 石井恭二 - Wikipedia

                                                                                この項目では、日本の実業家について記述しています。日本のホルン奏者の同名の人物については「石井恭二 (ホルン奏者)」をご覧ください。 石井 恭二(いしい きょうじ、1928年〈昭和13年〉2月13日[1] - 2011年〈平成23年〉11月29日[2])は、日本の実業家。現代思潮新社の創業者である。 経歴[編集] 東京府東京市日本橋区(現・東京都中央区)江戸橋[1]の天ぷら屋の生まれ。東京府立第十一中学校(現・東京都立江北高等学校)の同級に森本和夫がいる。 日本共産党に籍があったがアナーキズムに接近し、同党と思想的に相容れないアンリ・ルフェーヴルや黒田寛一の本を出して脱党[3]。 家業の天ぷら屋を経て[4]、1957年に現代思潮社(現・現代思潮新社)を創業、埴谷雄高、吉本隆明、澁澤龍彦、マルキ・ド・サド、ジョルジュ・バタイユ、モーリス・ブランショ、ジャック・デリダなどの著作を先駆的に刊行す

                                                                                • 読書日記145 - はてなブログ大学文学部

                                                                                  鶴見俊輔『期待と回想』ちくま文庫(2022年)を読む。 僕はこの方の本をいくつか読んでいる。 まず、この方が書いた本をきっかけに金子ふみ子というアナキストを知る。 nainaiteiyan.hatenablog.com そしてこのアナキストの本を去年読み終える。 nainaiteiyan.hatenablog.com 池田晶子氏経由で「埴谷雄高」という人物を知り、鶴見俊輔氏の『埴谷雄高』(講談社文芸文庫)を読んでいる最中である。 本はつづくよどこまでも、、、、、 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー びっくりしたのが、この鶴見俊輔という人物はカルナップという論理実証主義者の講義を生で聴いていて、バートランド・ラッセルもこの時代ではバリバリの現役であった。 論理的に解が導くことのできない問いは「ニセ問題」としてカルナップは追放する。 鶴見氏はそんなカルナップ

                                                                                    読書日記145 - はてなブログ大学文学部