母親に人生をぶっ壊された話 ㅤ ㅤ (創作だろ、と思うくらいで読んでくれれば幸いです) ㅤ ㅤ 幼い頃から一緒に暮らしていなかった母親は、 私のことを愛していると言った。 ㅤ ㅤ 母親と会うのは、月に一度。 住んでいる場所は遠くはなかったが、なぜ一緒に暮らしていないのか、幼いながらにタブーだと知っていたのか、きちんと確認したことはなかった。 ㅤ それでも母親はわたしを愛していたらしかった。 小学四年生の頃の運動会では、全身を私のチームの色のジャージで手作りのポンポンや旗を振り揃え、クラスメイトや保護者たちの失笑を買っていた。 半年に一回の授業参観でも、私が発表するたびに「私の子です!」と周りに伝え、悪目立ちしていた。 クラスの子からも「変わったお母さんだよね」と言われていた。 ㅤ 私を愛していると言っていたお母さんは、私が高学年になったあたりから回数が極端に減った。 月に一度が、長期休みの