ポリオ(急性灰白髄炎)と日本脳炎の予防接種を受けた乳幼児が死亡する事例が相次いで報告された。ポリオの予防接種は9月から、安全性が高い不活化ワクチンに切り替えられたばかり。11月からはジフテリア、百日せき、破傷風、ポリオの4種を1度に受けられる4種混合ワクチンも導入されたが、安全性に不安を持つ親は多いだろう。予防接種はなぜ必要なのだろうか。(三宅陽子) ◇ 予防接種とは、感染症への抗体をつけるため、病原体などから作るワクチンを体内に入れること。ワクチンには毒性を弱めた病原体そのものからつくる生ワクチンと、病原体を殺して必要な成分を取りだす不活化ワクチンの2種類がある。生ワクチンはまれに病原体に感染してしまう危険があり、不活化ワクチンの方が安全性が高いとされる。 予防接種法によると、現在8種の感染症に対するワクチンが、子供の定期接種として接種を勧められている