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現代音楽の検索結果361 - 400 件 / 450件

  • パンソリ、民謡、巫俗音楽...2020年、韓国の伝統音楽はモダンにアップデートされる〜LEENALCHI, Chudahye Chagis, イヒムン: Ssing Ssing出身の3組|山本大地

    パンソリ、民謡、巫俗音楽...2020年、韓国の伝統音楽はモダンにアップデートされる〜LEENALCHI, Chudahye Chagis, イヒムン: Ssing Ssing出身の3組 2017年9月のこと、韓国の伝統民謡を歌うSsing Ssing 씽씽というバンドが、米・NPRのTiny Desk Concertに出演しました。民謡や巫俗音楽に、ロック、ディスコやレゲエなどの現代音楽、(韓服でもなく)ドラァグ・クイーンを連想させる派手な衣装...。ものすごいインパクトのステージで、当時日本でもこのバンドを話題にしていた人は少なくなかったと思います(動画は現時点で約500万回再生)。 Ssing Ssingは、パンソリ*という韓国の伝統音楽(国楽*)の歌い手(ソリクン*)、イ・ヒミンと、映画「哭声/コクソン」、「釜山行き/新感染」等の音楽監督で、어어부 프로젝트(オオブ・プロジェクト)

      パンソリ、民謡、巫俗音楽...2020年、韓国の伝統音楽はモダンにアップデートされる〜LEENALCHI, Chudahye Chagis, イヒムン: Ssing Ssing出身の3組|山本大地
    • そういちコラム

      4月12日は、「日本初の女性建築家」といわれる浜口ミホ(1915~1988)の亡くなった日です。 彼女の代表作は、1950 年代に開発され大量につくられた、公団住宅(団地)のキッチンです。 当時の台所は一般に「日当たりの悪い、女中の仕事場」という位置づけでした。しかし当時の最先端である日本住宅公団の設計では、台所は南側で、食事で家族が集う「家の中心」であり、ステンレス製シンクなどの最新設備を備えていました。 この「ダイニング・キッチン」の設計を、浜口は主導しました。その設計は、のちの台所に多大な影響を与えました。現代の日本のキッチンの原型をつくった、といえるでしょう。 当時の建築界は完全な男社会。昔の男性は台所仕事に全く無知だったので、女性建築家で主婦の浜口に、公団の大きな仕事のオファーが来たのです。 彼女の設計方針は、当時の常識とは違っており、反対や抵抗もありました。しかし、懸命に説得や

        そういちコラム
      • トム・ウェイツが語るトム・ウェイツ - 本と奇妙な煙

        《クロージング・タイム》1973 ケルアック、ブコウスキー 《土曜日の夜》1974 『都会のたわごと』 《娼婦たちの晩餐》1975 おれは懐古趣味を売りにしてない トム・ウェイツが語るトム・ウェイツ アルバム別インタビュー集成 うから Amazon 《クロージング・タイム》1973 『フォーク・シーン』KPFK局 一九七三年九月二一日 ハワード・ラーマン (略) ――どんなアーティストを聴く? うちにはFMがないから、ラジオはもっぱらAMだ。レイ・チャールズはよく聴くよ。レイ・チャールズの古いレコードをたくさん持ってるんだ。それからダイアナ・ロス。大好きなんだ。ビリー・ホリデイの古いレコードも何枚かある。モーズ・アリソン。モーズ・アリソンは本当にいい。デール・エヴァンス、マイルス・デイヴィス。何でも少しずつかじってる。自分の曲のなかで、いろんな音楽を融合したいんだ。それにはいろいろ聴かない

          トム・ウェイツが語るトム・ウェイツ - 本と奇妙な煙
        • 名曲って、何なの(名曲概念の多義性)? - 諦観ブログ日記

          お題「わたしの癒やし」 昨日は晴れのち曇り。今日は雨。 相変わらず、天気の変動は激しい。昨日、蝶々の「ヒメアカタテハ」を、一昨夜のうちに「二日月」を撮影できたのは、好天気のお陰であった。 その様子は次の写真(X投稿を含め、計7枚)のとおりである。 ❶大手コンビニのセブンイレブン、消費期限マジカの食品を「エコだ値」として、値下げへ。 ⇦えっ、マジか!?https://t.co/ZVT4l092aq ❷今日目撃の「ヒメアカタテハ」 pic.twitter.com/Hke7N6gzpd — 月影隠輝 (@f3eOrVMXRo0zZgC) 2024年5月11日 ❶広島県安芸高田市長「石丸伸二」氏(41)、次期市長選(7月28日投開票)に再選不出馬表明と!https://t.co/Kejl4HzhCN ❷今夜目撃の「二日月」 pic.twitter.com/kyEi2w1KWU — 月影隠輝 (@f

            名曲って、何なの(名曲概念の多義性)? - 諦観ブログ日記
          • 裸体に書かれた楽譜が伝えるもの。シャネル・ネクサス・ホールで「Bodyscore – the soul signature」がスタート

            裸体に書かれた楽譜が伝えるもの。シャネル・ネクサス・ホールで「Bodyscore – the soul signature」がスタート2007年から人体に楽譜を書くという独自の手法で注目を集めるパリ在住の現代音楽家、ヤコポ・バボーニ・スキリンジによる展覧会「Bodyscore – the soul signature」が、東京・銀座のシャネル・ネクサス・ホールで始まった。 展示風景より 8歳から作曲を始め、ポンピドゥ・センターの音響音楽研究員などのキャリアを持つ現代音楽家、ヤコポ・バボーニ・スキリンジによる展覧会「Bodyscore – the soul signature」が、東京・銀座のシャネル・ネクサス・ホールで始まった。 バボーニ・スキリンジは、オーケストラやアンサンブル、ソロのための作曲だけでなく、インスタレーションや映像作品のための音を制作。2007年からは、裸の人体に楽譜を書

              裸体に書かれた楽譜が伝えるもの。シャネル・ネクサス・ホールで「Bodyscore – the soul signature」がスタート
            • 音楽の反方法論序説

              作品について: 「InterCommunication」創刊号から5年間21回にわたり連載されたもの。単行本にはしないと著者みずから決める。コンピュータのなかのアジア、手の記憶、身体技法としての音楽、電子的貧困、コンピュータ音楽、音の反日常的身体について、ピアノ、作曲家の生活、消えていく音、など。 著者について:1938年生まれ。作曲家、ピアニスト。作曲を柴田南雄らに師事。作品多数。作曲、演奏、指揮者としての近年の仕事をまとめたCD「高橋悠治リアルタイム」1~7がある。印刷された最後の著書は『カフカ/夜の時間』。 音楽の反方法論序説 1 コンピュータのなかのアジア これは理論ではない。 いまやっていることに関わるいくつかの観察にすぎない。 この方向のしごとがやがて理論やシステムを形成するのか、ということも疑わしい。 むしろ、これは少しずつ変化しつづけるプロセスであり、 システムどころか方法

              • 陰で足を引っ張った義弟、ルイ18世とは。~マリー・アントワネットの生涯14。モーツァルト:フルート四重奏曲 第1番 ニ長調 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~

                プロヴァンス伯(のちのルイ18世) ルイ16世の兄弟たち 前回はマリー・アントワネットの夫、ルイ16世の生い立ちについて取り上げましたが、今回から彼の弟たちについて見ていくことにします。 弟はふたりいて、両方とも、ルイ16世夫妻がフランス革命に倒れ、ナポレオンが登場しフランスのみならずヨーロッパを席巻したあげく退場したあと、ブルボン復古王朝の国王として相次いで即位しました。 5人兄弟を整理すると次のようになります。 長男 ブルゴーニュ公 ルイ・ジョゼフ・グザヴィエ(9歳で逝去) 次男 アキテーヌ公 グザヴィエ・マリー・ジョゼフ(1歳で逝去) 三男 ベリー公 ルイ・オーギュスト(のちのルイ16世 在位 1774-1792) 四男 プロヴァンス伯 ルイ・スタニスラス・グザヴィエ(のちのルイ18世 在位 1814-1824) 五男 アルトワ伯 シャルル=フィリップ(のちのシャルル10世 在位 1

                  陰で足を引っ張った義弟、ルイ18世とは。~マリー・アントワネットの生涯14。モーツァルト:フルート四重奏曲 第1番 ニ長調 - 孤独のクラシック ~私のおすすめ~
                • 後藤美孝 インタビュー INTERVIEW WITH DENNIS BOVELL|『B-2 UNIT』坂本龍一 アナログ/SACDハイブリッド化リイシュー!2019年9月25日発売|otonano by Sony Music Direct (Japan) Inc.

                  ●後藤さんと坂本さんの出会いについて教えてください。 「最初はどこで会ったのか、よく憶えてないです。ただ友人や知人のグループの中にいて自然と話すようになったんじゃないのかな。いつも本を抱えていて、レヴィ=ストロースとかル・クレジオなんかを原書で持っていたりして。当時は吉祥寺のフォーク・シンガーのバックでピアノを弾いていたと思うんですが、まわりのミュージシャンたちとはあきらかに違った印象でした。思い出すのは、初めてのギャラだと言って喫茶店で封筒から小切手を出してうれしそうに見せてくれたこと、たしか富岡多恵子さんのアルバムの謝礼だったと思います。また、今までジーンズというものを買ったことないから一緒に行ってくれないかと言われ、吉祥寺のハモニカ横丁のジーンズ屋さんに行ったこととか、大晦日に連れ立って友人の実家に押しかけ温泉に行ったとか、音楽と関係ないことばかりです。ぼくが吉祥寺にあった芽瑠璃堂と

                    後藤美孝 インタビュー INTERVIEW WITH DENNIS BOVELL|『B-2 UNIT』坂本龍一 アナログ/SACDハイブリッド化リイシュー!2019年9月25日発売|otonano by Sony Music Direct (Japan) Inc.
                  • 現代音楽史 -沼野雄司 著|新書|中央公論新社

                    闘争しつづける芸術のゆくえ 沼野雄司 著 長い歴史をもつ西洋音楽は、二十世紀に至って大きく変貌する。シェーンベルクやストラヴィンスキーに始まり、ジョン・ケージ、武満徹、バーンスタイン......。多くの作曲家が既存の音楽の解体をめざして無調、十二音技法、トーン・クラスター、偶然性の音楽などといったさまざまな技法を開発し、音の実験を繰り広げた。激動する政治や社会、思想を反映しながら時代との闘争を続ける「新しい」音楽のゆくえとは。 書誌データ 初版刊行日2021/1/19 判型新書判 ページ数296ページ 定価990円(10%税込) ISBNコードISBN978-4-12-102630-9 書店の在庫を確認 ❑紀伊國屋書店 ❑丸善&ジュンク堂書店 ❑旭屋書店  ❑有隣堂  ❑TSUTAYA 書評掲載案内 ・しんぶん赤旗2022年9月14日/著者インタビュー ・みすず2022年1・2月号/五十嵐

                      現代音楽史 -沼野雄司 著|新書|中央公論新社
                    • 『大豆田とわ子と三人の元夫』を劇中音楽から読み解く【前編】

                      6月15日(火)21時に、最終回となる第10話が放送されたドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』。ユーモアに溢れながらも心の奥底を遠慮なく突き刺してくる緻密な会話劇は、放送を重ねる毎に評判が増していった。日本を代表する脚本家・坂元裕二が時代の空気を繊細に感じ取りながら今もフロントランナーとして健在であることを、本作でも強く印象づけている。 加えて、本作を特別なものにしているのが、注目の作曲家・坂東祐大の手掛ける音楽だ。東京藝術大学と同大学院の作曲科で学んだ作曲家として、今も現代音楽のフィールドに軸足を置きつつ、同時に米津玄師や宇多田ヒカルの楽曲でアレンジをしたり、アニメや映画の音楽を担当したりと、幅広い領域で高い評判を呼んでいる。 6月9日には、『Towako's Diary - from "大豆田とわ子と三人の元夫"』というタイトルで音楽集(サウンドトラック盤)が発売され、Spotifyでは

                        『大豆田とわ子と三人の元夫』を劇中音楽から読み解く【前編】
                      • 塩見允枝子オーラル・ヒストリー | 京都市立芸大芸術資源研究センター

                        塩見允枝子(しおみ・みえこ 1938年~ ) 作曲家 岡山県出身。東京芸術大学楽理科在学中に小杉武久らとともに「グループ音楽」を結成し、即興演奏を行なった。また独自のイヴェント作品にも取り組んだ。64年ニューヨークへ渡り、「フルクサス」に参加。イヴェント、インターメディア、パフォーマンス、作曲など多様な活動を行なっている。現在大阪府在住。「フルクサス」としての活動、音楽作品、また独自の「トランスメディア」の概念についてお話しいただいた。 Interview : 2014年12月1日 / 2014年12月2日 オーラル・ヒストリーのインタヴューということで、私、柿沼敏江と、芸術資源研究センター非常勤研究員の竹内直でお伺いいたします。よろしくお願いいたします。 塩見:こちらこそ。 柿沼:まず、若い頃のことから伺わせていただきますけれども、岡山県の玉島というところでお生まれになって。 塩見:岡山

                        • スクエアプッシャー作曲 × オルガン奏者ジェイムズ・マクヴィニー演奏 アルバム『All Night Chroma』が全曲リスニング可 - amass

                          スクエアプッシャーことトム・ジェンキンソンが作曲を手がけ、世界屈指のオルガン奏者ジェイムズ・マクヴィニーが演奏した異色作品『All Night Chroma』が、9月27日に〈Warp Records〉よりリリース決定!CD/LPともに世界限定1000枚、ナンバリング付。レア化必至の貴重盤となる。 世界でも有数のオルガン奏者として知られているジェイムズ・マクヴィニー。16世紀のルネサンス音楽から現代音楽までを網羅するマクヴィニーは、これまでにも多くの現代音楽家たちとコラボレートをしており、フィリップ・グラス、アンジェリーク・キジョー、ニコ・ミューリー、マーティン・クリード、ブライス・デスナー、デヴィッド・ラングらが彼のために楽曲を書き上げてきた。 スクエアプッシャーやショバリーダー・ワンとしての活動で知られるトム・ジェンキンソンは、今回マクヴィニーのために8つの楽曲を書き下ろしている。収録

                            スクエアプッシャー作曲 × オルガン奏者ジェイムズ・マクヴィニー演奏 アルバム『All Night Chroma』が全曲リスニング可 - amass
                          • 元ブクガの矢川葵が堂島孝平と語る、昭和ポップスの魅力。80'sアイドルを現代に継承する理由 | Kompass(コンパス) ミュージックガイドマガジン by Spotify&CINRA

                            シンガーの矢川葵が3曲入りのファーストEP『See the Light』をリリースする。 本作には、かねてより矢川が「ファン」を公言するシンガーソングライターの堂島孝平が作詞作曲を手がけた“ほんとはThink Of You”を収録。「銀座にあるパーラー」をテーマに掲げ、軽快でありながらどこか切なさを感じるメロディーに、1980年代の雰囲気を醸し出すワードが散りばめられた歌詞を乗せている。またカップリング曲として、松田聖子“瞳はダイアモンド”と中森明菜“スローモーション”のカバーにも挑戦しており、単なる懐古主義ではない現代にアップデートされたアイドルソングを展開している。 昨年2021年5月に突然活動終了し、ファンに衝撃を与えたMaison book girlのメンバーだった矢川が、その先鋭的な音楽性から一転、幼い頃から大好きだった「昭和ポップス」を現代に歌い継ぐソロアイドルを目指すに至った

                              元ブクガの矢川葵が堂島孝平と語る、昭和ポップスの魅力。80'sアイドルを現代に継承する理由 | Kompass(コンパス) ミュージックガイドマガジン by Spotify&CINRA
                            • 外国人「君達の国出身で最も有名な作曲家は誰なのか」海外のまとめ : 暇は無味無臭の劇薬

                              Comment by Peregrina1 君達の国出身で最も有名な作曲家は誰? 隠れた逸材に興味がある。 reddit.com/r/AskEurope/comments/bl4165/classical_music_fans_who_is_your_countrys/ reddit.com/r/AskEurope/comments/d3z5dp/who_do_you_think_was_your_countrys_best_composer/ reddit.com/r/europe/comments/363ywo/what_is_the_most_famous_composer_to_ever_come_out/ reddit.com/r/classicalmusic/comments/4xey5g/who_are_your_favorite_composers_from_your_ho

                                外国人「君達の国出身で最も有名な作曲家は誰なのか」海外のまとめ : 暇は無味無臭の劇薬
                              • Maison book girl、初のベスト盤『Fiction』を機に辿る歩み「良いと思うものを作り続けていれば好きな人の心に刺さると信じて」

                                Maison book girl、初のベスト盤『Fiction』を機に辿る歩み「良いと思うものを作り続けていれば好きな人の心に刺さると信じて」 Maison book girl、通称ブクガが、2014年の結成以来初めてのベスト盤『Fiction』をリリースする。再録された一部の楽曲のほか、新曲の「Fiction」、ポエトリーリーディングの新曲「non Fiction」を含む全18トラック。2020年の初夏に聴く『Fiction』は、どこかアフターコロナの世界と共鳴するものがある。それは「僕」「私」と「君」との距離が離れてしまう事態が現在進行形で起きているからだ。ブクガの矢川葵、井上唯、和田輪、コショージメグミは、ブクガの過去と現在にどう向き合っているのか。緊急事態宣言解除後、久しぶりに人と話したという彼女たちに話を聞いた。(宗像明将)【インタビュー最後にプレゼント情報あり】 パフォーマンス

                                  Maison book girl、初のベスト盤『Fiction』を機に辿る歩み「良いと思うものを作り続けていれば好きな人の心に刺さると信じて」
                                • interview with Kode9 | ele-king

                                  まずは2曲め “The Break Up” を聴いてみてほしい。最先端のビートがここにある。 振り返れば00年代半ば~10年代初頭は、グライムにダブステップにフットワークにと、ダンス・ミュージックが大いなる飛躍を遂げた画期だった。そんな時代とつねに並走しつづけてきたプロデューサー/DJがコード9である。レーベル〈Hyperdub〉のキュレイションを見てもわかるが、その鋭い嗅覚はここ10年でもまったく衰えることを知らない。7年ぶりの新作『Escapology』は、彼のルーツたるジャングルはもちろん、ゴムやアマピアノといった近年のトレンドまでもを独自に咀嚼、じつにカッティング・エッジな電子音楽を打ち鳴らしている。2022年のベスト・アルバムのなかの1枚であることは間違いない。とりわけクラブ・ミュージック好きは絶対にスルーしてはいけない作品だろう。 他方 『Escapology』 は、深いテーマ

                                    interview with Kode9 | ele-king
                                  • Liturgy | ele-king

                                    ピンクパンサレスやニア・アーカイヴズがドラムンベースを、オリヴィア・ロドリゴや WILLOW がポップ・パンクを再編集しリヴァイヴァル・ヒットさせたというのは、つまりマチズモの解体や柔軟なサウンド演出には少なからず女性性に立脚した視点が必要だったということだろう。ヒップホップにおいてジャージー・クラブのリズムを導入し、ラップ・ゲームに軽やかさという新たなムードを打ち立て TikTok を賑わせているのは、海外だとアイス・スパイスであり国内だと LANA である。クィアな世界観を持ち込むことで、ラウド・ロックにおいて近いことを成し遂げているのはマネスキンかもしれない。 では、メタルといういささか異質なジャンルにおいてはどうだろうか。メタルは基本的に重さ/速さ/激しさといったエクストリーム化を志向するため、軽やかさというベクトルを欲していない。けれども、実は一部のジャンル内ジャンルにおいては、

                                      Liturgy | ele-king
                                    • コンポージアム特別対談:挾間美帆(作曲家)× 小室敬幸(音楽ライター) 【前編】
現代音楽とジャズの邂逅 〜ターネジの音楽をめぐって〜

                                        コンポージアム特別対談:挾間美帆(作曲家)× 小室敬幸(音楽ライター) 【前編】
現代音楽とジャズの邂逅 〜ターネジの音楽をめぐって〜
                                      • ビートルズとストーンズのいないロック名盤100選|脱輪

                                        1 ガセネタ/Sooner or Later やはりここからはじめなければならない。はじめたとたんにおわってる。ロックは誕生後10年で可能性のすべてを爆発させ、以降はその長い長い余波が続いているだけ、というテーゼが高速のやけくそで垂れ流される。 2 サカナクション/シンシロ どういう意味なのか知らない。真摯にロック、だとしても僕は笑えない。デビュー前から泣いてたサカナクションはシャツの袖で涙を拭いても泣きまくってるのは、社会の病みじゃなく個人のエモーション。円谷幸吉的スポ根美学の結晶。 3 西岡たかし/満員の木 日本のロックが英米の翻訳だとして翻訳の過程で立ち現れる割り切れなさにこそ独自性が発見されるという観点から、西岡たかしの評価はあまりに低すぎる。関西フォークに隠された狂気がどろどろ。「終わりの季節」の彼岸っぷりはどうだ? 4 Sex Pistols/Great Rockn’roll

                                          ビートルズとストーンズのいないロック名盤100選|脱輪
                                        • Amazon.co.jp: 現代音楽史-闘争しつづける芸術のゆくえ (中公新書, 2630): 沼野雄司: 本

                                            Amazon.co.jp: 現代音楽史-闘争しつづける芸術のゆくえ (中公新書, 2630): 沼野雄司: 本
                                          • 『「TAR ター」 ネタバレ解説1 底なしに深い映画を時系列に沿って解読・考察!』

                                            「TAR ター」 ネタバレ解説1 底なしに深い映画を時系列に沿って解読・考察! | MOJIの映画レビュー TÁR(2022 アメリカ) 監督/脚本    :トッド・フィールド 製作:トッド・フィールド、スコット・ランバート、アレクサンドラ・ミルチャン 撮影:フロリアン・ホーフマイスター 編集:モニカ・ウィリー 音楽:ヒドゥル・グドナドッティル 出演:ケイト・ブランシェット、ノエミ・メルラン、ニーナ・ホス、ゾフィー・カウアー、ジュリアン・グローヴァー、アラン・コーデュナー、マーク・ストロング、シルヴィア・フローテ、アダム・ゴプニク 「ター」、観れば観るほど深みにはまる、すごい映画でした! 最初は普通にレビューを書こうとしたのだけど、この映画は解釈次第でどういう映画かがまるっきり変わっちゃうので。 自分の考えを整理するためにも、ネタバレ解説を書くことにしました。 時系列に沿って、自分なりの考

                                              『「TAR ター」 ネタバレ解説1 底なしに深い映画を時系列に沿って解読・考察!』
                                            • 大槻ケンヂ「今のことしか書かないで」(第10回)天気がいいとかわるいとか

                                              たまに街で「あ、大槻さん」と声をかけられることがある。概ね皆さん好意的で「応援しています」などと言ってくださる。たまに、前にも書いたが「大槻さんは現代のソクラテスです」などと言い出す人もいて驚かされることもある。 逆に……と言うか、いつだったか「ファンです。本読んでます」と男性に声をかけられたので「ありがとう。音楽の方もよろしくです。ニューアルバムも出て……」と返したところ、「いいえ、聴きません!」とキレ気味にかぶせられて戸惑ったこともあった。 「え」 「聴きません! 僕は現代音楽しか聴かないんです」 そう言って“ファン”の方は背を向けて去っていった。 人と人との距離感とは複雑なものだなぁ、と思った商店街の午後であった。 距離感ということでいえば春先に近所の公園でファンだという方に声をかけられた。そして「大槻さん、〇〇です」と名乗ってくださったのだが、ちょっとわからない。 「え? 〇〇さん

                                                大槻ケンヂ「今のことしか書かないで」(第10回)天気がいいとかわるいとか
                                              • 映画「VAMP」を兄・小中千昭とともに作り上げた小中和哉監督にインタビュー、「人でいられなくなる限界」まで描くことで「人間って本当はこういうところもある」を確認する

                                                2019年8月23日(金)から始まった「第6回 夏のホラー秘宝まつり 2019」のオープニング上映作品が、耽美系のダークファンタジー映画「VAMP」です。この作品は脚本を「ほんとにあった怖い話」「ウルトラマンガイア」「serial experiments lain」「神霊狩/GHOST HOUND」などドラマ・映画・アニメなどの脚本家や作家として活躍する小中千昭さんが担当。監督は小中千昭さんの弟であり、「ウルトラマンネクサス」「四月怪談」「ぼくが処刑される未来」など様々なジャンルで活躍する小中和哉さんが担当しています。 今回は小中和哉監督に、「VAMP」という作品について、そして兄弟での作品作りや、これまでに手がけてきた作品についてと、いろいろなお話をうかがってきました。 GIGAZINE(以下、G): 本作「VAMP」はどういう経緯で作られることになったんですか?小中監督の映画としては前

                                                  映画「VAMP」を兄・小中千昭とともに作り上げた小中和哉監督にインタビュー、「人でいられなくなる限界」まで描くことで「人間って本当はこういうところもある」を確認する
                                                • 90年代以降の世界の中の日本音楽

                                                  (1) 日本では、1991年にバブル経済が崩壊した。だが、少なくとも音楽の受容(商品、情報双方の)に関しては、その後も一種のバブル的な状況が続いた。その象徴的な存在ともいうべきタワーレコードの渋谷店が現在の場所に移動したのは95年3月のことである。店舗だけで9フロアもあり、その広大なスペースを埋めるために、古今東西のCDが有能なバイヤーによって、あらゆる手段を用いてかき集められた。日本のタワーレコードの特殊性は、何よりもまず、その品揃えの異常なまでのレンジの広さによっている。 とりわけ重要なことは、ニューヨークのタワーレコードに対するOther Music(タワーのすぐ傍にあり、タワーには置いていないアンダーグラウンドな商品を揃える)のような存在を、自らの内に抱え持ったことだった。かつてはマニアックなショップでしか見つけられなかったような、アバンギャルドでエクスペリメンタルなアイテムを取り

                                                  • 第169回 LUNA SEA / X JAPAN SUGIZO 氏【前半】 | Musicman

                                                    今回の「Musicman’s RELAY」は立川直樹さんのご紹介で、LUNA SEA / X JAPANのSUGIZOさんの登場です。オーケストラプレイヤーのご両親のもと、幼い頃からバイオリンの英才教育を受けたSUGIZOさんはロックとの出会いをきっかけに、多くのアーティストやジャンルから影響を受け、表現者としてのその美意識を磨き上げていきます。その後、奇跡的な出会いから結成したLUNA SEAは、2000年の終幕を挟みつつ、昨年30周年を迎えました。同時にソロアーティストとして、また2009年に加入したX JAPANのギタリストとしても活動するSUGIZOさんに、自身を形作った先人たちのお話から、積極的に取り組まれている環境保護活動や社会活動について、そしてLUNA SEAのニューアルバム「CROSS」までお話を伺いました。 美の師匠・立川直樹という存在 ──前回ご登場いただいた立川直樹

                                                      第169回 LUNA SEA / X JAPAN SUGIZO 氏【前半】 | Musicman
                                                    • CRCK/LCKS、凄腕セッション集団から〈歌を届けるバンド〉への成長譚 | Mikiki by TOWER RECORDS

                                                      CRCK/LCKSは元々、菊地成孔のイヴェントのためにジャズ・ミュージシャンが集められたバンドだった、という事を知る人はもう多くはないかもしれない。たった一夜のライヴのために組まれたバンドは、2015年の結成以来、一度のメンバー・チェンジと3枚の作品(『CRCK/LCKS』『Lighter』『Double Rift』)を経ただけではなく、〈SUMMER SONIC〉への出演やNegiccoのツアー・サポートなどで、一見流動的に、しかし着実にその知名度を広めていった。 結成当時は〈メンバー全員がジャズ・ミュージシャン〉という謳い文句もあったが、小田朋美がceroのサポート・メンバーに起用されたり、小西遼があっこゴリラやTENDRE、Charaのサポート・メンバーに抜擢されたり、石若駿がKID FRESINOバンドやくるりに参加したりと、それぞれが着実にジャズからポップスのシーンの真ん中へと足

                                                        CRCK/LCKS、凄腕セッション集団から〈歌を届けるバンド〉への成長譚 | Mikiki by TOWER RECORDS
                                                      • “バンドの再結成”をめぐる取り留めない何やら - ブンゲイブ・ケイオンガクブ

                                                        以下の文章は、「Number Girlの再結成が、結局ライブを1回も観ないまま終わってしまった」「最近Pavementとサニーデイ・サービスのライブのチケットを買った」の2つの内容で言い切れるものを、よりこねくり回して出てきた文章なので、実に主観的で、別に何か客観的に示そうとしてたりとかそういうものではない、ただの日記帳的なものでしかありませんのであしからず。 一応、結果的に2個目のチャプターに多少のカタログ要素ができました。 #1 なんかNumber Girlの再結成に乗れないまま再解散した #2 バンドの再結成に新作は必要か? 【再結成後の作品で名盤】リスト(10枚) 1. 『Discipline』King Crimson(1981年) 2. 『Urban Hymns』The Verve(1997年) 3. 『The Rising Tide』Sunny Day Real Estate(

                                                          “バンドの再結成”をめぐる取り留めない何やら - ブンゲイブ・ケイオンガクブ
                                                        • 聞こえない音に耳を澄ませて ~ 武満徹の創る沈黙の響き|riluskyE

                                                          好きな日本映画 ~ 1980年以前黒澤や小津などの巨匠を除き、1980年代以前と限定して日本映画で好きな作品を選ぶとしたら、岡本喜八「日本のいちばん長い日」、市川 崑「鍵」、内田叶夢「飢餓海峡」、熊井啓「忍ぶ川」、蔵原惟繕「憎いあんちくしよう」、舛田利雄「赤いハンカチ」などはすぐに思いつきますが、俳優で選ぶならさらに100作近く挙げねばならなくなるでしょう。 戦後1950年代~70年代末までは、娯楽産業として始まった映画が20世紀芸術へと高められていく転換期だったと思います。だからこそ、その時期に作られた「新しい」映画には心の奥深くに残り続ける強い影響力があるのだと思います。 過渡期である80年代にも、印象に残る優れた日本映画はたくさんあるのですが、90年代以降は、映画を作る世代と見る世代が大きく交代して、作風や題材も時代の流れに応じて変化していったように思えます。 以上お断りをしたうえで

                                                            聞こえない音に耳を澄ませて ~ 武満徹の創る沈黙の響き|riluskyE
                                                          • 藤井風の持つ絶対音感とは何か?|あんこ  編集/ライター

                                                            藤井風さんには絶対音感があります。彼は音楽を楽譜がなくても耳で聞いただけでピアノで再現し、その場で移調して演奏しながら歌う即興演奏もできます。なぜこのようなことができるのでしょうか? 彼が幼少時から、どのような音楽教育を受けてきたのか詳細はわかりません。けれども大方の予測は付きます。なぜなら私には絶対音感があるからです。藤井風さんと全く同じという訳ではありませんが、絶対音感についてわかること、感じることを過去に書いたものの中から抜粋、加筆修正してみました。 絶対音感があると、どんな風に音楽が聞こえるのか?絶対音感とは楽器で基準音A(ラ)を鳴らさなくても、鳴っている音や和音の音名が答えられるというものです。いわば自分の脳の中に音叉の様なものがインプットされていて、楽譜を見ただけで頭の中にメロディやハーモニーが鳴るのです。ただし、この絶対音感は個人差があり精度も異なります。 絶対音感があると何

                                                              藤井風の持つ絶対音感とは何か?|あんこ  編集/ライター
                                                            • John Cage, Apartment House | ele-king

                                                              実験音楽や即興を中心とする英国のレーベル、〈アナザー・ティンバー〉が2021年8月にリリースした4枚組ボックス・セット。当時75歳のジョン・ケージが1987年から亡くなるまでの1992年に取り組んだ最晩年の楽曲群『Number Pieces』全43曲のうち、“Four”から“Fourteen”までを英国の現代音楽アンサンブル・グループ、アパートメント・ハウス (Apartment House)が演奏している。このボックスセットに収められているどの曲も基本的に音の引きのばしでできているので、なんとなく聴いている分にはとりとめのない印象だ。実際、どのトラックを再生しても、そこから聴こえてくるのはなんらかの楽器の音が放つ、ただまっすぐな響きとその重なり合いのみである。これらの曲を「ドローンのような」と表することもできないわけではないが、現代音楽の精鋭たちが奏でるこの一様なテクスチュアには思いのほ

                                                                John Cage, Apartment House | ele-king
                                                              • DUMB TYPEパフォーマンス作品連続上映会(トークイベント抄録をアップしました!) - 御茶ノ水RITTOR BASE

                                                                DUMB TYPEパフォーマンス作品連続上映会「トークイベント」抄録 東京都現代美術館にて開催された「ダムタイプ|アクション+リフレクション」と連動し、2019年11月25日から12月1日まで御茶ノ水Rittor Baseで行った「ダムタイプ パフォーマンス作品連続上映会」。各日の最終回には作品のクリエイションにかかわったメンバーをお招きしてトークイベントを開催しました。その抄録を掲載します。 Day 1 -「036-Pleasure Life」 after talk with 山中透 (2019年11月25日) ●古橋悌二との出会いとダムタイプへの参加 ──「036-Pleasure Life」の話に入る前にお伺いしたいのですが、山中さんは“ダムタイプの創設メンバー”という言い方をしていいのでしょうか? 山中 そうですね。ダムタイプは元々は京都芸大(京都市立芸術大学)の学生を中心に結成さ

                                                                  DUMB TYPEパフォーマンス作品連続上映会(トークイベント抄録をアップしました!) - 御茶ノ水RITTOR BASE
                                                                • チック・コリア参加!現代最高峰フラメンコ・ギタリスト、ニーニョ・ホセレ新譜『Galaxias』

                                                                  タグ 1960sファンクパゴーヂパナマパプアニューギニアパラグアイパレスチナパンクパンデイロパーカッションヒットチャートヒップホップビッグバンドピアノピアノトリオファドフィリピンバーレーンフィンランドフォークフュージョンフラメンコフランスフリューゲルホルンフリージャズフルートブラジルブラジル音楽ブルガリアブルースプエルトリコプレイリストパキスタンバンドリンベトナムニュージーランドチベットチュニジアチューバチリチルアウトディジュリドゥデンマークトランペットトルコトロンボーンドイツドラムスナイジェリアナミビアニュースバンドネオンネオソウルノルウェーハイチハイライフハワイハンガリーハンマーダルシマーハープハーモニカバイアォンバヌアツバハマバルカン音楽バンジョープログレベナンチェロ写真ルクセンブルクルーマニアレアグルーヴレゲエレバノンレユニオンロシアロックヴァイオリンヴィオラ・ダ・ガンバヴィブラフ

                                                                    チック・コリア参加!現代最高峰フラメンコ・ギタリスト、ニーニョ・ホセレ新譜『Galaxias』
                                                                  • 松村圭一郎×若林恵スペシャルトーク「いま、あたりまえの外へ」 前編

                                                                    『文化人類学の思考法』、おかげさまで四刷です。みなさま本当にありがとうございます。 さて、4月20日に本書の刊行記念トークイベントを青山ブックセンター本店で行いました。 今回はその様子を、一部ですが、3回に渡ってみなさまにお届けいたします。 文化人類学者の松村圭一郎さんと『WIRED』日本版前編集長の若林恵さん。お二人の見つめる世界を少しでもお伝えできれば幸いです! なんで“あたりまえ”の外へ出る必要があるんだ 松村:最初のイベントの対談相手として、今回は若林さん以外考えられなかったんです。だって若林さんからいただいた推薦文、表紙でこんなに大きく使わせていただいたので。タイトルよりもスペースを取っているくらい。スペース的には、若林さんの本じゃないかって思ってしまいますよね。 若林:自分が書いた本みたいに見えるという。本当にありがたいことです(笑) 松村:編者名より推薦者の若林さんの名前が大

                                                                      松村圭一郎×若林恵スペシャルトーク「いま、あたりまえの外へ」 前編
                                                                    • 【2020年・年間ベストアルバム記事リンク集】(随時更新) - Closed Eye Visuals

                                                                      【2020年・年間ベストアルバム記事リンク集】(随時更新) 各媒体から発表された2020年「年間ベストアルバム」記事のリンク集です。 (英語メディアの場合は元記事でなく日本語の説明付きで整理してあるものを選ぶようにしました) 備忘録としてここに載せておきます。 なお、海外の《音楽雑誌・サイト》に関しては、集計サイト Album of The Year ‪https://www.albumoftheyear.org/ratings/6-highest-rated/2020/1 が概ね網羅してくれています。 英語に抵抗がない方はこちらも読むことをお勧めします。 《音楽雑誌・サイト》 (Web掲載分のリンク) Rough Trade(100) http://amass.jp/141216/ Uncut(75)11/10発行(1月号掲載) http://amass.jp/141308/ Decib

                                                                        【2020年・年間ベストアルバム記事リンク集】(随時更新) - Closed Eye Visuals
                                                                      • ワタリウム美術館|WATARI-UM

                                                                        禅の教えを世界に広めた導師であり、精神と物質の差異を無化してしまう「霊性」という理念を提起して近代日本思想を刷新した鈴木大拙(1870-1966)。 晩年、アメリカで講義を行う大拙のもとに、この後、現代音楽に革命をもたらすジョン・ケージ、現代文学に革命をもたらすJ・D・サリンジャーなどが集った。大拙の教えは、正真正銘、現代芸術の一つの源泉でもあった。それは決して偶然ではなかった。 大拙の生涯の伴侶となったビアトリスは、東洋思想に淵源する近代の総合宗教、神智学を信奉していた。神智学もまた、精神と物質の差異を無化してしまう「心」から、さまざまな感覚にしてイメージ、色彩にして形態が発生してくる様を具体的に説き、絵画の主題として「抽象」を選んだ表現者たちに甚大なインスピレーションを与えていた。「抽象」と東洋思想が何重にも交錯するなか、ヨーゼフ・ボイスの作品群が、ナムジュン・パイクの作品群が、続々と

                                                                        • ムガームジャズの継承者エルチン・シリノフ 新たな音楽世界への扉を開く名盤

                                                                          タグ 1960sファンクパゴーヂパナマパプアニューギニアパラグアイパレスチナパンクパンデイロパーカッションヒットチャートヒップホップビッグバンドピアノピアノトリオファドフィリピンバーレーンフィンランドフォークフュージョンフラメンコフランスフリューゲルホルンフリージャズフルートブラジルブラジル音楽ブルガリアブルースプエルトリコプレイリストパキスタンバンドリンベトナムニュージーランドチベットチュニジアチューバチリチルアウトディジュリドゥデンマークトランペットトルコトロンボーンドイツドラムスナイジェリアナミビアニュースバンドネオンネオソウルノルウェーハイチハイライフハワイハンガリーハンマーダルシマーハープハーモニカバイアォンバヌアツバハマバルカン音楽バンジョープログレベナンチェロ写真ルクセンブルクルーマニアレアグルーヴレゲエレバノンレユニオンロシアロックヴァイオリンヴィオラ・ダ・ガンバヴィブラフ

                                                                            ムガームジャズの継承者エルチン・シリノフ 新たな音楽世界への扉を開く名盤
                                                                          • 2021年下半期・メタル周辺ベストアルバム - Closed Eye Visuals

                                                                            【2021年下半期・メタル周辺ベストアルバム】 前回の記事作成時には聴いていなかった上半期リリース作品も含む 上半期の記事はこちら closedeyevisuals.hatenablog.com Dream Unending:Tide Turns Eternal Justin De Tore(Innumerable Forms、Devil‘s Dareなど)とDerrick Vella(Tomb Mold、Outer Heaven)によるドゥームデスバンドの1stフルアルバム。Justinはドラムスとボーカル、Derrickはギターとベースを担当し、二人はこのバンドの音楽性を“Dream Doom”と形容している。 2010年代に活発になり注目を集めるようになった初期デスメタルリバイバルは、バンド数の多さや豊かな音楽的広がりもあって外からは掴み所なく見えるかもしれないが、大勢としては幾つか

                                                                              2021年下半期・メタル周辺ベストアルバム - Closed Eye Visuals
                                                                            • 空気を造形する楽器 ジョエル・ライアン by dj sniff

                                                                              text by dj sniff photos courtesy of dj sniff 今から21年前、大学生だった私は仲良くしていたチェリストの徳澤青弦に「すごいサクソフォンの人が来日するから」と誘われて一緒に神奈川県民ホールにコンサートを観に行った。クラブミュージックやそのサンプリングネタのジャズやソウルしか聞いていなかった私はその日に出演した大友良英とSachiko MのFilamentそしてエヴァン・パーカー、ジョエル・ライアン、ロレンス・カサレイ、ポール・リットンからなるカルテットのライブに大きな衝撃を受け、その日から即興音楽家になることを決めた。と、書きたいところだが、コンサート中ずっと「わけがわからない音楽だな」と思い、ラップトップの人たちはそのうちにビートをかけるのだろうと期待していたものの、結局そんな展開にはならずにがっかりして帰って行ったのをよく覚えている。しかしこの

                                                                                空気を造形する楽器 ジョエル・ライアン by dj sniff
                                                                              • 「音楽的あるいはコンセプチュアル的に興味があるものを全部かけ合わせながらも一枚の作品にしたかった」《Thrill Jockey》から新作を発表したクレア・ラウジーに訊く“属性から解き放たれるために” | TURN

                                                                                「音楽的あるいはコンセプチュアル的に興味があるものを全部かけ合わせながらも一枚の作品にしたかった」 《Thrill Jockey》から新作を発表したクレア・ラウジーに訊く“属性から解き放たれるために” クレア・ラウジーがシカゴの老舗レーベル《Thrill Jockey》と契約した、というニュースに心が躍った人は少なくなかったのではないだろうか。それはさながら、サム・ゲンデルが《Nonesuch》から作品を出したり、《Light in the Attic》がルー・リードの異色のアンビエント・アルバムをリイシューしたりする動きと構造は似ている。つまり、ジャンルと時代の境目がとうに瓦解していることの裏付けであることはもちろんだが、先祖返りではないが、ロックもジャズもソウルもフォークも現代音楽も電子音楽も……それらがハイブリッドになっているというのではなく、最初から当たり前のように同列で存在してい

                                                                                  「音楽的あるいはコンセプチュアル的に興味があるものを全部かけ合わせながらも一枚の作品にしたかった」《Thrill Jockey》から新作を発表したクレア・ラウジーに訊く“属性から解き放たれるために” | TURN
                                                                                • 椹木野衣 美術と時評86:歴史の遠近をすり抜けて ―「S氏がもしAI作曲家に代作させていたとしたら」展からの考察 - ART iT(アートイット)

                                                                                  マガジン > 連載 > 椹木野衣 > 椹木野衣 美術と時評86:歴史の遠近をすり抜けて ―「S氏がもしAI作曲家に代作させていたとしたら」展からの考察 連載目次 人工知能美学芸術研究会「S氏がもしAI作曲家に代作させていたとしたら」展(The Container、東京)より 資料 ‒ S氏からN氏への指示書(複製)2014年、コピー、紙、21.0×29.7 cm 撮影(以降すべて):皆藤将 最近は時の流れが奇妙に早いというか、これもSNSなどによる副次的な効果なのだろうか。事件や事故、様々な出来事が次々と伝えられるそばから忘れられ、なかには歴史的にみて意義重大なものが混じっても、さしたる吟味がされることもなく、端からひとしなみに消費されていく。その様子には、少なからぬ違和の念を禁じえない。2014年に報じられ、大きな衝撃を与えた作曲家、佐村河内守(敬称略、以下同)が自作と称して別人に代作さ

                                                                                    椹木野衣 美術と時評86:歴史の遠近をすり抜けて ―「S氏がもしAI作曲家に代作させていたとしたら」展からの考察 - ART iT(アートイット)