スノーピークの2023年度売上高は、約257億円と前年比で16.4%の落ち込みを見せた。営業利益は74.3%減の約9億円、最終利益に至っては99.9%以上も減少し、わずか100万円となった。 コロナ禍ではアウトドアブームに乗って人気を博していたスノーピークだが、急に客が離れてしまったようだ。一方でアウトドア市場自体は堅調に推移しており、他アウトドア関連企業の業績も著しく悪化はしていない。アフターコロナでスノーピークが“敗者”となってしまった理由を探っていく。 コロナ禍前の5年で売り上げは2倍以上に スノーピークは1958年に創業した金物問屋をルーツとする。創業者は登山を趣味としていたが、当時の登山用品に不満を持ち、翌59年に登山用品の製造販売を開始した。63年には「スノーピーク」を商標登録。88年には当時一部でブームとなっていたオートキャンプ用品の販売を開始した。 スノーピークの存在が一般