『三国志』といえば赤壁の戦いを思い浮かべる人は多いでしょう。今から10年ほど前に『レッドクリフ』という赤壁の戦いを描いた映画が話題になったことを覚えているという人も少なくないのではないでしょうか。 複雑に交差する三国の思惑…。蜀の諸葛亮(しょかつりょう)と呉の周瑜(しゅうゆ)の激しい駆け引き…。圧倒的に不利だった戦況を見事な奇策によって覆し、80万の曹操(そうそう)軍をわずか数万の孫権(そんけん)・劉備(りゅうび)連合軍が打ち破る…。ページを繰る手に汗がにじんできたという人もいるでしょう。 ところで、この赤壁の戦いというものは、実際のところどのようなものだったのでしょうか。その実態を探るべく、正史『三国志』の方を少し覗いてみましょう。 監修者 kawauso 編集長(石原 昌光) 「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本