4月1日、2020年度の将棋界で活躍した棋士を表彰する、第48回将棋大賞が発表された。MVPにあたる最優秀棋士賞をはじめとする各部門の賞と共に、昨年度の将棋界を振り返ってみたい。 2020年度の将棋界はまさしく「4強」を中心に動いていた 最優秀棋士賞は藤井聡太王位・棋聖の受賞となった。下馬評では渡辺明名人との一騎打ちになるのではと見られていた。記者投票の結果は8対5で藤井に軍配が上がったのは、タイトル数でこそ渡辺が上でも、棋聖戦五番勝負における直接対決の結果及び、一般棋戦の優勝数(藤井が銀河と朝日の2棋戦、渡辺はなし)が考慮されたのだろう。