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読書日記に関するエントリは295件あります。 セルクマ映画 などが関連タグです。 人気エントリには 『【映画感想】「すずめの戸締まり」に色々と疑問や不満を感じたので語りたい。 - うさるの厨二病な読書日記』などがあります。
  • 【映画感想】「すずめの戸締まり」に色々と疑問や不満を感じたので語りたい。 - うさるの厨二病な読書日記

    「すずめの戸締まり」を観てきた。 リアルで知人から「面白かったか?」と聞かれたら、「けっこう面白かった」と答えると思う。 これはこれで素直な感想だ。 ただリアルではたぶん話さない、クソ面倒臭い疑問や不満もあるので、聞いてもいいという人は良かったらお読みください。 ※前振り。 www.saiusaruzzz.com ※以下ネタバレ注意。 ミミズは歴史を貫いて、この地に流れ続けるものである。 自分は「すずめの戸締まり」は、その場所に住む人、生きてきた人の「集合的記憶」をどう扱うべきか、という話として観た。 人の記憶(歴史)というのは、その地で育ってその地そのものになる。 その記憶の集合体が方向性を誤ると、より巨大な災厄(という名前の力)になる。だからその記憶を正しく積み上げ、その地と共存していく。 自分も自然と歴史とその地に住まう人間の関係はこういうものだと思う。(この話を具体的な事例に落とし

      【映画感想】「すずめの戸締まり」に色々と疑問や不満を感じたので語りたい。 - うさるの厨二病な読書日記
    • 上坂すみれの濃厚“読書”日記 & この際読んでほしい「ロシアの本」3選+α 社会主義グルメに偏愛ドストエフスキー!  - ARTIST×FANのWEBマガジン Fanthology!

      声優・歌手として活躍し、4月からはTVアニメ『イジらないで、長瀞さん』でヒロイン・長瀞(ながとろ)さんを演じ、同アニメのオープニング主題歌『EASY LOVE』も担当する上坂すみれさん。そんな上坂さんがロシアの文化に造詣が深いことはファンの間では有名です。そこで、今回は上坂さんに、最近の読書事情と巣ごもり中の「おすすめのロシアの本」をお聞きすると共に、それらの本で味わえるロシアの魅力についてたっぷり語っていただきました。 撮影:石川咲希(Pash) 取材・文:遠藤政樹 記事制作:オリコンNewS 「ジャイアント馬場」に「“ヘンタイ” 美術史」 タイトル買いの醍醐味 ――まずは上坂さんの読書タイプから探っていきたいと思います。おうち時間が増えている影響で本を手に取る人が増えている印象ですが、上坂さんは最近、どんな本を読まれましたか? 読んでいなかった“積ん読”系を片付けがてら読んだり、もう一

        上坂すみれの濃厚“読書”日記 & この際読んでほしい「ロシアの本」3選+α 社会主義グルメに偏愛ドストエフスキー!  - ARTIST×FANのWEBマガジン Fanthology!
      • 回心のパウロか、令和の郭沫若か?橋本愛が文春「読書日記」で綴った”反省の弁”が異様な迫力… - INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

        週刊文春の書評コーナーには「読書日記」があり、朝井リョウ、酒井順子、鹿島茂、瀬戸健、吉川浩満、そして橋本愛が交代で執筆している。 その橋本愛氏がこの前、批判を受けたという。 www.tokyo-sports.co.jp article.yahoo.co.jp nlab.itmedia.co.jp nordot.app thesilentforest-jp.com biz-journal.jp …で、この騒動を受けた後の「読書日記」リレー当番が回り、橋本氏が描いたのが激烈な”自己批判文”。 橋本愛、自己批判す(週刊文春読書日記)これが冒頭。 そして締めくくりは 橋本愛、自己批判す(週刊文春読書日記) 週刊文春 2023年4月6日号[雑誌] 文藝春秋Amazon サウロは地に倒れ、「サウル、サウル、なぜ、わたしを迫害するのか」と呼びかける声を聞いた。 5「主よ、あなたはどなたですか」と言うと、

          回心のパウロか、令和の郭沫若か?橋本愛が文春「読書日記」で綴った”反省の弁”が異様な迫力… - INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-
        • 【大河ドラマ「鎌倉殿の13人」キャラ語り】魔性の女・りくの魅力は「私のことを殺そうとしたでしょ?」という言葉にある。 - うさるの厨二病な読書日記

          ついに時政とりくが退場か。寂しいな。 特にりくは、こんなに面白い女性キャラをみたのは久し振りだと思うくらい魅力的なキャラだった。 りくという女性が、よく理解できなかった。 自分にとってのりくの面白さと魅力は、まったく理解できないところにある。理解するとっかかりすらない。 りくの言動は一貫性があるようでない。表層的には野心と上昇志向がモチベーションのように見えるが、本当に「偉くなりたい」と思っているようにも見えない。 一体、りくは本当は何を求めているのか。何がりくにとって重要なのか。 野心なのか、恐怖なのか、悲しさなのか、不安なのか、愛情なのか。 そのどれにも見えるし、どれにも見えなかった。 りくの言っていることややっていることは、馬鹿馬鹿しいとしか思えない。しかし、何故か愚かには見えない。 何もかもわかってやっているように見えるのだ。 息子を殺したのも平賀朝雅だと分かっていて、畠山を滅ぼせ

            【大河ドラマ「鎌倉殿の13人」キャラ語り】魔性の女・りくの魅力は「私のことを殺そうとしたでしょ?」という言葉にある。 - うさるの厨二病な読書日記
          • 【映画感想】「THE FIRST SLAM DUNK」は、原作と何が違うのかを熱く語りたい。 - うさるの厨二病な読書日記

            *本記事には映画「THE FIRST SLAM DUNK」、漫画「SLAM DUNK」のネタバレが含まれます。ご注意ください。 【映画パンフレット】 THE FIRST SLAM DUNK 監督:井上雄彦 声の出演:仲村宗悟、笠間淳、神尾晋一郎、木村昴、三宅健太 スラムダンク 東映 Amazon 噂にはちらほら聞いていたが、まったく別物で驚いた。ストーリーが土台から違う。 「主人公を宮城に変えた」というより、「描きたいことがまったく違うので、必然的に主人公が変わった」のではと思った。 原作者による「原作が解釈違い」である。こんなことがあるのか。 映画版と原作の違いは、23巻の水戸のセリフが表している。 映画「THE FIRST SLAM DUNK」と漫画「SLAM DUNK」の違いは、完全版23巻で水戸が言ったセリフに尽きる。 かつての花道なら、絶対に殴っているよ。試合なんか関係なしに。

              【映画感想】「THE FIRST SLAM DUNK」は、原作と何が違うのかを熱く語りたい。 - うさるの厨二病な読書日記
            • 【漫画感想】「アスペル・カノジョ」を6巻まで読んだが、物語の構図に大きな疑問がわいて読めなくなった。 - うさるの厨二病な読書日記

              *最終巻まで読んで、色々と考えた最終的な感想。 www.saiusaruzzz.com *タイトル通り批判的な感想です。 アスペル・カノジョ(1) (コミックDAYSコミックス) 作者:萩本創八,森田蓮次 講談社 Amazon 「アスペル・カノジョ」を6巻まで読んだ。 どうにもこうにも読むのが苦痛になったので、読むのを止めた。 その理由を自分の頭の整理がてら書きたい。 読むのを止めた理由は、「発達障害の描写」とは関係がない。むしろその点については、発達障害の一事例を知れたのでとても良かった。 横井や恵に自分と重なる点が多くあり、作内で二人も言っているが、「自分だけじゃなかったんだ」と思うことが何回かあった。 この話が「発達障害自体がテーマ」(つまり恵のほうが主人公)だったら、たぶん最後まで興味を持って読んだと思う。(実際、恵の症状を知る三巻くらいまでは読んでいて面白かった) 自分にはこの話

                【漫画感想】「アスペル・カノジョ」を6巻まで読んだが、物語の構図に大きな疑問がわいて読めなくなった。 - うさるの厨二病な読書日記
              • 「スピノザ 人間の自由の哲学」 スピノザの人生、思想、哲学とは何なのかを分かりやすく教えてくれる。「入門書」の銘に偽りなし。 - うさるの厨二病な読書日記

                スピノザ 人間の自由の哲学 (講談社現代新書) 作者:吉田量彦 講談社 Amazon ちゃんと「入門」書だった。 スピノザについて、前から知りたいと思っていたので読んでみた。 哲学の入門書は「入門」と銘を打っていても、とても「入門」レベルではないことも多い。 自分が求める「その人物と思想の入門書」は ①最初に、その人の思想の全体像が提示されている。 ②その人がどうしてそういう思想に至ったかの、背景(生い立ちや経歴など)が紹介されている。 ③各著作はその思想の中でどこに位置しているか、各々の著作にどういうつながりがあるかが書かれている。 ④できれば、その人物の人柄が分かるようなエピソードが入っていると愛着が持てていい。 複雑な思想を理解するための全体マップが、まずは欲しい。 「スピノザ 人間の自由の哲学」は①から④までが頭に入った後に「各著作の入門編」に続く、自分が理想とする「入門書」だった

                  「スピノザ 人間の自由の哲学」 スピノザの人生、思想、哲学とは何なのかを分かりやすく教えてくれる。「入門書」の銘に偽りなし。 - うさるの厨二病な読書日記
                • 読書日記 「バカの研究」|深津 貴之 (fladdict)

                  本書は、あきれるほどおバカな本だ。なぜなら「バカとは何か」という問いを、ノーベル賞受賞者(ダニエル・カーネマン)ら世界最高峰の頭脳達にぶつけた、インタビュー集だからだ。 世界の英知を結集して、エベレスト級のバカを定義するという、あまりにもリソースを無駄遣いした本といっても過言ではない。とてもフランスっぽいエスプリのきいたバカである。 各人ごとに異なるバカの定義を、あえて総括すると……バカとは自信たっぷりで、自らの過ちを疑わず、意見を翻さず、周囲を巻き込み、ひどく迷惑をかける存在であり、知性やIQとは関わらず発生するモノらしい。 SNSにおけるバカ本書はバカを多面的に観察したバカの万博であるが、特に面白かった(noteの設計に役立ちそうだった)のは、フランソワ・ジョストによる「SNSにおけるバカ」の章。 ジョストによれば、SNSはバカの生産マシーンとして、3つの特徴を持つ。 ・人間の生活がス

                    読書日記 「バカの研究」|深津 貴之 (fladdict)
                  • 【大河ドラマ「鎌倉殿の13人」】山本耕史が語る「三浦義村はどんな人物か」が面白すぎる。 - うさるの厨二病な読書日記

                    昨日も滅茶苦茶面白かった。 ここまでアッと言う間だった。 あと二回かあ。もっと続いて欲しいと思ってしまう。 と思いながら、今朝、三浦義村を演じる山本耕史のインタビューを読んだ。 「演じる役だから考える」ということとは別に、単純に「演じる俳優が自分の役を他人として見た時に、どういう人間と考えているのだろう」ということに凄く興味がある。 山本耕史から見た義村像は、「そこが義村の面白さだよな」と何度も頷くものだった。 *以下引用は全て上記インタビューより。太字は引用者による。 義村は、自分の得になることのためなら何でもする人という感じがするんです。 だから、幼なじみである義時はもちろん嫌いじゃないし、無二の親友だとも感じてはいるのですけれど、彼のために自分を犠牲にするかといったら絶対にそんなことはしない。 そこが義村のドライなところというか、怒りを感じたとしても、それをどのようにぶつけるのかとい

                      【大河ドラマ「鎌倉殿の13人」】山本耕史が語る「三浦義村はどんな人物か」が面白すぎる。 - うさるの厨二病な読書日記
                    • 【漫画感想】「鬼滅の刃」22巻まで読んですごいと思ったところを、黒死牟のエピソードを例に話したい。 - うさるの厨二病な読書日記

                      鬼滅の刃 1 (ジャンプコミックスDIGITAL) 作者:吾峠呼世晴 発売日: 2016/06/17 メディア: Kindle版 今さらだけど、「鬼滅の刃」の既刊22巻までとアニメシーズン1を観た。 もうさんざん色々と言われつくされていると思うが、それでも自分の感じ方を書きたくなるくらい面白かった。 「鬼滅の刃」ですごいなと思った点は、ひとつのエピソードで問題として語られていることが、他のエピソードで自由に補完できるところだ。 自由度が高い、というと事象について余り説明を入れず解釈の幅を持たせるやり方が一般的だが、この話はエピソードのつながりを読み手に任せることで、自由度に幅を持たせている。 1ピースだけでも楽しめるし、全部組み合わせて何かを作って楽しめる、寄せ木細工のように組み合わせを楽しめる。 特に上弦の月のエピソードはこの傾向が強い。 黒死牟こと継国巌勝は、弟の縁壱への嫉妬と強さへの

                        【漫画感想】「鬼滅の刃」22巻まで読んですごいと思ったところを、黒死牟のエピソードを例に話したい。 - うさるの厨二病な読書日記
                      • 【小説考察】アガサ・クリスティ「そして誰もいなくなった」の事件と犯人を細かく検証してみた。 - うさるの厨二病な読書日記

                        *本記事には、アガサ・クリスティ「そして誰もいなくなった」の重大なネタバレが含まれています。本編未読のかたは、本編から読まれることをお勧めします。 そして誰もいなくなった (クリスティー文庫) 作者: アガサ・クリスティー,青木久惠 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2012/08/01 メディア: Kindle版 購入: 1人 この商品を含むブログ (13件) を見る *文中の引用元は清水俊二訳。 青木久恵訳も参考に確認。 事件の時系列 本編と告白書の検証 本編と告白書を読んでの疑問 「そして誰もいなくなった」の物語内ルール 犯人の検証 ルールに基づいて、「犯人になれない人」を除外。 真犯人の検証 「そして誰もいなくなった」は、なぜこんなに面白いのか。 事件の時系列 (調べたけれどうまく貼れず……見づらかったらすみませぬ。) 本編と告白書の検証 「そして誰もいなくなった」は、犯人の

                          【小説考察】アガサ・クリスティ「そして誰もいなくなった」の事件と犯人を細かく検証してみた。 - うさるの厨二病な読書日記
                        • 【映画感想】「ミッドサマー」 「旧劇場版エヴァンゲリオン」とテーマが被っているが、結論が違うところが面白かった。 - うさるの厨二病な読書日記

                          *本記事には「ミッドサマー」のネタバレが含まれます。未視聴のかたはご注意下さい。 ずっと観たいと思っていた「ミッドサマー」を観た。 ミッドサマー(字幕版) フローレンス・ピュー Amazon 観る前は「2時間30分か。長いな」と思っていたが、観始めたら面白くて目が離せなくなった。 残り30分のところで「もう残りが30分しかないのか」と思ったが、こういう感覚は久し振りだ。 この映画で一番良かった点は、世界観や語りたいことが終始一貫しているところだ。 観ていて「この場所(ホルガ村)でこの事象が起こったら、こうはならないのでは」と思う箇所がほぼなかった。 ホルガ村という場所の思想(設定)が細部まで行きわたることで、ストーリーが成り立っている。 この話の主人公はホルガ村なのだ。 人間はホルガ村という生命体の一部である細胞に過ぎず、生命体の内部での役割・機能しかない。 細胞なので死も生(性)も管理さ

                            【映画感想】「ミッドサマー」 「旧劇場版エヴァンゲリオン」とテーマが被っているが、結論が違うところが面白かった。 - うさるの厨二病な読書日記
                          • 【ドラマ感想】NHK大河ドラマ「麒麟がくる」とは何だったのか。 - うさるの厨二病な読書日記

                            昨日、NHK大河ドラマ「麒麟がくる」の最終回を見た。久しぶりに大河ドラマを完走した。 最初に感想を言うと「イマイチだった」 自分が「このドラマはここがいいな」と思う部分と「そこはどうだろう?」と思う部分の力点の置かれ方が、特に後半は真逆だったところが「イマイチ」という感想になったポイントだ。 最も「どうだろう?」と思った部分は、話の動きが少なすぎるところだ。 後半は「光秀が誰かと話して、その話の内容が今後の展開をそのまま説明していてその通りにストーリーが動く」ほぼこの作りだった。 これには二つ問題があって ①会話のみの劇である。 ②ストーリーを見せるのではなく、説明してしまっている。 どちらもストーリー性を重視するドラマでは致命的だと思うけれど(①は、例えば日常生活を見せるドラマなど、ジャンルによってはいいと思う)そのどちらもやってしまっている。 それ以前に、いくら何でも色々な人に気軽に会

                              【ドラマ感想】NHK大河ドラマ「麒麟がくる」とは何だったのか。 - うさるの厨二病な読書日記
                            • 【小説感想】村上春樹「ドライブ・マイ・カー」を読み直して気付いた文章の凄さ。 - うさるの厨二病な読書日記

                              ゴールデン・グローブ賞を受賞した記念に、「女のいない男たち」に収録されている「ドライブ・マイ・カー」をもう一度読み直した。 女のいない男たち (文春文庫) 作者:村上春樹 文藝春秋 Amazon 監督の濱口竜介は、原作に強く惹きつけられて映像化したくなったらしい。 確かに凄く印象的な作品だ。 村上春樹の文体と言えば独特のシニカルさがあって、「やれやれ」を始めとしてよく特徴を上げる人が多い。(それだけ特徴があるというだけで凄い) 個人的には、ある時期から文体を変えたのかな?と感じている。 元々「影響を受けた小説三選」に「ロンググッドバイ」を上げているように、ある程度ハードボイルドの影響を受けているのだと思う。 (文体としての)ハードボイルドとは何ぞや、という村上春樹の考えは「ロンググッドバイ」の後書きに詳しい。 ヘミングウェイはその登場によって、アメリカ文学の文体の可能性を革命的に大きく押し

                                【小説感想】村上春樹「ドライブ・マイ・カー」を読み直して気付いた文章の凄さ。 - うさるの厨二病な読書日記
                              • 【映画感想】「ジョーカー」 「狂っているのは世界なのか、私なのか」という永遠の命題に答えた傑作。 - うさるの厨二病な読書日記

                                *この記事は映画「ジョーカー」の結末までのネタバレが含まれています。 今さらだけど「ジョーカー」を見た。 凄くよかったので、未視聴の人は、感想を読む前に見て欲しい。 読みやすさを優先して断言調で書いているが、ただの個人的な感想だ。 ジョーカー(字幕版) ホアキン・フェニックス Amazon 「狂っているのは世界なのか、私なのか」という命題。 映画の始まりで、アーサーが福祉カウンセラーの前で自問する。 「狂っているのは僕なのか? それとも世間?」 これがこれから始まる「ジョーカー」という話の命題だ。 「狂っているのは世界なのか、私なのか」 というお題は、厨二である自分にとっては非常に重要なので、この時点で話に引き込まれた。 哲学などは基本的には、ずっとこの話をしていると言っていい。 人にとって究極のテーマである「世界と自分との関係性」について話します、と言っている。 「ジョーカー」はこの問い

                                  【映画感想】「ジョーカー」 「狂っているのは世界なのか、私なのか」という永遠の命題に答えた傑作。 - うさるの厨二病な読書日記
                                • 伊藤昌亮「ひろゆき論ーなぜ支持されるのか、なぜ支持されるべきではないのかー」を読んだ感想。 - うさるの厨二病な読書日記

                                  世界 2023年3月号 岩波書店 Amazon 伊藤昌亮「ひろゆき論」を読んだ。 この記事で一番良かったところは、自分自身の感覚や感情はおいておいて、「ひろゆきの言動への支持が広がるのは何故か」という理由を解き明かすことを重視しているところだ。 記事を読もうと思ったきっかけも「『自分が理解しがたい言動が支持される構図』を考えようという姿勢がある」という紹介を読んだからだ。 自分がこの記事の要点だと思ったのは、この部分だ。 (リベラル派の「弱者リスト」の構成員に含まれない)人々は、リベラル派のプログラムで救済されることはない。 (引用元:「ひろゆき論ーなぜ支持されるのか、なぜ支持されるべきではないのかー」伊藤昌亮 世界2023年3月号 P186/太字・括弧内は引用者) 自分が読み取った限りだと、「ひろゆき論」の主旨はこうだ。 ひろゆきを支持しているのは、いわゆる「ダメな人」である。 「ダメな

                                    伊藤昌亮「ひろゆき論ーなぜ支持されるのか、なぜ支持されるべきではないのかー」を読んだ感想。 - うさるの厨二病な読書日記
                                  • 【大河ドラマ「鎌倉殿の13人」感想】「義時、本当にお疲れ様」それしか出てこない。 - うさるの厨二病な読書日記

                                    *ネタバレ注意。 ついに終わってしまった。「鎌倉殿の13人」が。 あれほど様々な人が出てきて、色々なことがあったにも関わらず、「鎌倉殿の13人」は自分にとっては最初から最後まで義時の物語だった。 伊豆の名のない家の次男坊に生まれて、気がいいだけの父親と気宇壮大な兄、気の強い姉と妹に挟まれて、家の中でさえ目立たない地味な存在だった。 義村が最後にぶちまけていたように、冴えない真面目であることだけがとりえの、その真面目ささえも、時に空気の読めなさや不器用さとして出てしまうような男だった。 表向きのことは人付き合いのいい父親や人を惹きつける明るさのある兄が引き受け、面倒な裏方のこと、細かいことは全部押し付けられる。それも「自分はこういう人間だから」と特に不平不満も言わずに損な役回りを引き受ける、そういう男だった。 立ち位置が変わっても、義時はずっと変わらなかった。 「おなごは皆きのこが好き」と言

                                      【大河ドラマ「鎌倉殿の13人」感想】「義時、本当にお疲れ様」それしか出てこない。 - うさるの厨二病な読書日記
                                    • 【ファイナルファンタジータクティクス】キャラについての雑談。オヴェリア&ディリータ、アルガス、ガフガリオン。 - うさるの厨二病な読書日記

                                      年末に「突撃軍曹」を聞きながら作業をしていたら、突然語りたくなったので話したい。 オヴェリア&ディリータの関係について この二人はお互いにそれなりに好意はあると思うのに、お互い、相手をまったく見ておらず、会話が噛み合っていないのが初プレイのときから気になっていた。 Chapter4の「ディリータの想い」で語られたディリータのオヴェリアへの想いは本音だと思う。 ただなぜディリータがオヴェリアを唐突に(としか思えない)好きになったかというと、「お前は俺と同じだ」という理由がほぼすべてではと思っている。 ディリータは自分の手で「ふさわしい王国を得て、人生が光り輝く」オヴェリアを見ることによって、「人生が光り輝く自分」を確認したかった。オヴェリアはディリータにとって、「不遇な身分に生まれ人に利用され続けた自分の人生を、いかに自分の思い描いたものにできたか」を確認するための鏡だった。 ディリータもオ

                                        【ファイナルファンタジータクティクス】キャラについての雑談。オヴェリア&ディリータ、アルガス、ガフガリオン。 - うさるの厨二病な読書日記
                                      • 【小説感想】「ノーカントリー・フォー・オールド・メン」はどんな話なのか。殺し屋シガーが何者なのかを考えながら語りたい。 - うさるの厨二病な読書日記

                                        *ネタバレ感想です。未読のかたはご注意ください。 ノー・カントリー・フォー・オールド・メン (ハヤカワepi文庫) 作者:コーマック マッカーシー 早川書房 Amazon 「ノー・カントリー・フォー・オールド・メン」(以下「ノーカントリー」)は映画化もされてマッカーシーの作品の中でも特に有名だ。 「ブラッド・メリディアン」とも「国境三部作」とも「チャイルド・オブ・ゴッド」とも「ザ・ロード」とも違う、(基本的には)犯罪エンタメ小説である。 物語の外枠である、麻薬カルテルの金を横取りした男が、その金を取り返そうとする殺し屋に追われるというストーリー部分が滅茶苦茶面白い。 展開がスピーディで容赦がないので、ページをめくったらどうなるかが予想がつかない。 「ノーカントリー」を読んで気付いたが、余分な描写を極限まで削っているマッカーシーの文体はエンタメ小説と相性がいい。 コーマック・マッカーシーの文

                                          【小説感想】「ノーカントリー・フォー・オールド・メン」はどんな話なのか。殺し屋シガーが何者なのかを考えながら語りたい。 - うさるの厨二病な読書日記
                                        • 【小説感想】「作家は、社会から不当な扱いを受けることを覚悟しなければならない」迫害されたノーベル文学賞作家が描く収容所生活「イワン・デニーソヴィチの一日」 - うさるの厨二病な読書日記

                                          ソ連時代にノーベル文学賞を受賞したソルジェニーツィンの「イワン・デニーソヴィチの一日」を読み終わった。 イワン・デニーソヴィチの一日 (新潮文庫) 作者:ソルジェニーツィン 新潮社 Amazon 「文化革命時代の中国でこっそり読まれていた」と知って読み出したのだが、思いもよらずタイムリーな読書になってしまった。 後書きや作者本人の言葉を読むと、本作は「ロシアという国の特徴とロシア人の典型、ロシアの国民性」を描こうとするロシア文学の系譜につらなるものだ。 ドストエフスキーが「ゴーゴリの『外套』は、ロシア人の一類型を描いている」と評したように、ロシアの作家は他の国の作家よりも「ロシア人とは何なのか、どういう国民性なのか」にこだわっている印象が強い。 2022年2月26日の読売新聞朝刊で、ドストエフスキーの新訳(光文社版)を行った亀山郁夫がロシアの国民性について語っている。 ロシアには古来、個人

                                            【小説感想】「作家は、社会から不当な扱いを受けることを覚悟しなければならない」迫害されたノーベル文学賞作家が描く収容所生活「イワン・デニーソヴィチの一日」 - うさるの厨二病な読書日記
                                          • 『友だちをやめた二人』(今井福子) - 児童書読書日記(仮)

                                            友だちをやめた二人 (文研じゅべにーる) 作者:今井 福子出版社/メーカー: 文研出版発売日: 2019/08/01メディア: 単行本タイトルとカバーイラストから、友だちをやめて恋人になるということかと脊髄反射で理解し、いや、普通に考えて親友になるってことだよねと思い直してから読みました。そしたら、いろんな段階をすっとばして右の子が左の子に「いま、わたしといっしょに×××くれる?」という激重なおねだりをしてきて驚愕。2019年の百合児童文学は、こちらの想定を軽々と飛び越えてくれるので油断できません。 気弱な性格の七海は、自分とは正反対の活発な性格の結衣とずっと仲良くなりたいと思っていました。家が近くて同じクラスになることも多く、一緒に捨て猫を拾ったりといったふたりの思い出もあるのに、5年生になってもいまひとつふたりの距離は縮まりません。 人は異質な他者に魅力を感じるものなので、捨て猫をみた

                                              『友だちをやめた二人』(今井福子) - 児童書読書日記(仮)
                                            • 「進撃の巨人」最終巻まで読んだ感想。「進撃の巨人」のここが好きだった。 - うさるの厨二病な読書日記

                                              「進撃の巨人」最終巻34巻を買った。読んだ。終わった。終わってしまった。 進撃の巨人(34) (週刊少年マガジンコミックス) 作者:諫山創 講談社 Amazon こういう終わり方になるとは思わなかったし、最終回を読んだ直後は「こんなに綺麗に終わっていいのかな?」「現実的に考えたら、こんなに綺麗に終わるはずがない」とも思った。 でも今は「進撃の巨人」はこれでいいのかな、と思っている。 「進撃の巨人」には感じていることがたくさんあるが、そのうちのひとつが「話自体がいい奴」だ。 「進撃の巨人」の根底から伝わってくるのは、仲間思いで自分の弱さに悩んで、誰かを踏みつけなくてはいけない時も、滅茶苦茶葛藤して強い痛みを感じるような「何だかんだ言ってとってもいい奴な話」なのだ。 この辺りが最後の最後で自分とはちょっと合わなかった、と思うけれど、「進撃の巨人」は元々こういう話だった、という納得感はある。 「

                                                「進撃の巨人」最終巻まで読んだ感想。「進撃の巨人」のここが好きだった。 - うさるの厨二病な読書日記
                                              • 「新しい世界 世界の賢人16人が語る未来」の感想とメモ(後編)~トマ・ピケティ、マルクス・ガブリエル、マイケル・サンデルなど~ - うさるの厨二病な読書日記

                                                www.saiusaruzzz.com 前編の続き。 第三章「不平等を考える」 第四章「アフター・コロナの哲学」 第五章「私たちはいかに生きるか」 の感想とメモ。 青字が引用箇所で太字は引用者。 新しい世界 世界の賢人16人が語る未来 (講談社現代新書) 発売日: 2021/01/20 メディア: Kindle版 ダニエル・コーエン(チュニジア) トマ・ピケティを指導した教師。 興味深いのは、産業革命でマルサスの法則が逃れられたと思ったら、今度は人類が「イースタリンの逆説」(年間所得が増えても生活の満足度は上がらない)という別の法則に支配されるようになったことです。(略) 農業が中心だった時代、人はマルサスの法則を理解できていませんでした。今は経済成長が無駄だと言っても、それを認めようとしない人がほとんどです。経済成長こそ進歩だと信じきっているからです。 でも、進歩の部分はほんの一部に過ぎ

                                                  「新しい世界 世界の賢人16人が語る未来」の感想とメモ(後編)~トマ・ピケティ、マルクス・ガブリエル、マイケル・サンデルなど~ - うさるの厨二病な読書日記
                                                • 紙の書籍のデジタル化について考えること - 読書日記

                                                  次のツイートについて、それなりに反響があったので、若干補足がてら考えたことをメモしておく。 NDLのデジタル化品質の話から転じて、マイクロからのデジタル化批判まで話が広がっているが、話題となった資料 https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/966461/6 のデジタル化日は2006-03-31 とあるので2005年度だろう。この時期にマイクロからデジタル化するより低コストで大量のデジタル化が可能な選択肢があったかどうか。 — Toshiyasu Oba (@tsysoba) December 28, 2020 元々の問題は、当該資料の小さい字が読めないが、それについて改善を求めるための窓口も明確ではない、という話をTwitterに投稿された方がいたところから始まっていて、その指摘自体については、特に反論の余地はなかったりする(とはいえ、まだ新たにデジタル化す

                                                    紙の書籍のデジタル化について考えること - 読書日記
                                                  • 「こんな俺にも素敵な彼女ができた」となぜ男が語りづらいかは、「グリフィスがなぜゴッドハンドになったか」を考えればわかるのでは説。 - うさるの厨二病な読書日記

                                                    この話は前に考えて自分の中ではまとまってしまっているのだけれど、整理しがてらもう一度考えたい。 *個人がどうというより「社会的規範としての男らしさ」が深く関わる話だと思うので、以後この記事では「男」「女」という語を、「社会的規範として機能している男(女)らしさ」の略語として用いていることを了解して読んでください。 「こんな私にも素敵な彼くんが」マンガ [あとで何か書くかも] 男は「こんな俺にも素敵な彼女が出来た」より、「こんな素敵な彼女がいるのに俺ときたら」という意識になりやすいような。「助けてもらうだけの無能力な俺では駄目」という感覚が「男の辛さ」なのかなと思う。 2021/02/17 07:07 b.hatena.ne.jp 結論から書くと、自分は男にとって「自分が無能(力)である」という感覚や認識は、毒性が強い忌避すべきものなのではと考えている。 無力感や無能感に対する耐性の低さ、「

                                                      「こんな俺にも素敵な彼女ができた」となぜ男が語りづらいかは、「グリフィスがなぜゴッドハンドになったか」を考えればわかるのでは説。 - うさるの厨二病な読書日記
                                                    • 2020年2月1日三田図書館・情報学会月例会 「教育と図書館の関係について考える」(根本彰慶應義塾大学文学部教授)感想 - 読書日記

                                                      慶應大学三田キャンパスで開催された、三田図書館・情報学会月例会に、根本彰先生の「教育と図書館の関係について考える」という発表を聞きに行ってきた。 レジュメが論文形式で書かれていることを考えると、何か別の形で発表される可能性もあるので、内容について詳しく紹介するのはやめておく。 (2020-02-03 補記)当日の資料は、根本先生が事前に次のご自身のブログで公開されていたので補記しておく。 三田図書館・情報学会月例会「教育と図書館との関係を考える」発表原稿(オダメモリー) 資料へのリンク 当日の発表も、大筋は資料の通り。ただし、前半に集中的に口頭での補足が入って、終盤はかなり端折った展開になっていたので、資料だけ読むと、若干印象が異なるかも知れない。(補記ここまで) 一応、内容をざっくり言うと、「図書館」という枠組みを一旦踏み越えて、個人が自分の知を構築していく営みと、社会がそれを共通の確立

                                                        2020年2月1日三田図書館・情報学会月例会 「教育と図書館の関係について考える」(根本彰慶應義塾大学文学部教授)感想 - 読書日記
                                                      • 読書日記:今週の筆者は劇作家・演出家、平田オリザさん 「違い」大切に 面倒でも対話を | 毎日新聞

                                                        *4月7日~5月11日 ■<対話>のない社会(中島義道著・1997年)PHP研究所・640円(電子書籍のみ) 日本人はなぜ言葉の裏や場の空気ばかり読み、対話を避けるのか。日本的な「思いやり」や「優しさ」を強要する社会の危うさを指摘した現代日本文化論。 ウイルス禍で社会の分断が進み、ネット上ではとげとげしい言葉が飛び交っている。開店している店舗に嫌がらせをする人々、それを揶揄(やゆ)する「自粛警察」なる言葉も生まれた。 私が生業(なりわい)とする文化、芸術の世界も例外ではない。私だけではなく、多くのアーティストが窮状を訴えるが、そのたびにツイッター上では、「いまは非常時だ。文化など二の次だ」という言葉を浴びせかけられる。いや、実際には、ここに書くのもはばかられるような、もっと汚い言葉も投げつけられる。

                                                          読書日記:今週の筆者は劇作家・演出家、平田オリザさん 「違い」大切に 面倒でも対話を | 毎日新聞
                                                        • 「そんな仕事」に恋してる | 読書日記 | 南沢奈央の読書日記 | Book Bang -ブックバン-

                                                          撮影:南沢奈央 祖父と祖母が、父方も母方も亡くなってから、おじいちゃんおばあちゃん世代の人と接する機会がぐんと減ってしまった。 だけどわたしは、おじいちゃんおばあちゃんが好きだった。『老人ホームに恋してる。』というタイトルを見た時に、ふと思い出した。 周りが就職活動をしていた時期、わたしは既に女優の仕事をしていたけれど、本当にこの仕事でいいのか、他にやりたいことがあるとしたら何の仕事だろう、と考えたことがあった。そのとき思い浮かんだのが、「介護士」だった。 介護職に興味を持っていた一方で、「大変」「体力仕事」「精神的にきつい」「長時間労働」「給料低い」といったマイナスのイメージも強い。 「本当にそれだけかは自分の目で確かめたい」とインターンシップに参加したのは、本書の著者・大塚紗瑛さんだ。芸大卒である著者の背中をさらに押したのは、同じく芸大卒で介護職員をやっている方の「福祉の仕事はクリエイ

                                                            「そんな仕事」に恋してる | 読書日記 | 南沢奈央の読書日記 | Book Bang -ブックバン-
                                                          • Ruby Advent Calendar 2022 part2 (15日目): 「Webで使えるmrubyシステムプログラミング入門」 (mrubyシスプロ本) 読書日記 (※2年越し) - shioimm || coe401_

                                                            Ruby Advent Calendar 2022 part2 15日目の記事です🎄 昨日は@rsym1290さんによる「AWS SDK for Ruby V3のスタブを使ってみる」でした。 まえがき 2020年11月25日に発売された udzuraさん著・Webで使えるmrubyシステムプログラミング入門 (mrubyシスプロ本) の読書記事です。 実は本書の執筆中、レビューに参加させていただくという大変貴重な機会をいただいていたのですが、出版当時はまだわたしが自ブログを持っていなかったためにブログ記事を書くことができていなかったのでした… 時は流れて今年、mruby組み込みWiresharkを作ろうと思い立った(参考: RubyKaigi 2022に現地参加 & 登壇しました)際、その実装の参考にしようと再読してみたところ改めてめちゃめちゃたのしく勉強になったため、この機会に大変大変

                                                              Ruby Advent Calendar 2022 part2 (15日目): 「Webで使えるmrubyシステムプログラミング入門」 (mrubyシスプロ本) 読書日記 (※2年越し) - shioimm || coe401_
                                                            • 新型コロナウイルスも、感染者も“悪”ではない。病の隠喩によって奪われる人間の尊厳【読書日記18冊目】 | ダ・ヴィンチWeb

                                                              2020年4月某日 怒り狂っていた。 感染した人間に申し訳なさを抱かせる空気に。 強まる同調圧力に、相互監視に。「人間vs.ウイルス」「ウイルスに打ち勝とう」「みんな一致団結して頑張ろう」といったスローガンのもと、「自粛」の「要請」に「従わない」人をさも「思いやりのない」人間かのように仕立てる空気に、「声かけ」と称して自由を抑圧する権力に、怒りや思想の表明を強要する人間たちに。 何もかもを「敵」「味方」のふたつに分かつ人間に、勝手に期待しておきながら問題が起きると崇拝していたはずの存在に平気で罵詈雑言を浴びせる人間に、他人を攻撃しないと自分を保てない人間に、大上段から他人を断罪する人間に、自己責任論に終始させる人間に、それらを強さだと思っている人間に。 あらゆる怒りを身体が割れんばかりに溜めても、それを発露させる余力さえない非力な人間の私に。 疫病が蔓延し始めたことを知ったのは1月末で、そ

                                                                新型コロナウイルスも、感染者も“悪”ではない。病の隠喩によって奪われる人間の尊厳【読書日記18冊目】 | ダ・ヴィンチWeb
                                                              • 「精神科医が教える 良質読書」の書評。 | べっちのほのぼの読書日記

                                                                オススメ度:☆☆☆☆ こんにちは。べっちです。 今日は、名越康文さんの「精神科医が教える 良質読書」(かんき出版)をご紹介させていただきます。 この本はどんな本?この本は、自分の限界を超える読書法について書かれた本です。 自分の限界を超える読書法について参考になる部分が多かったので、今回紹介しようと思いました。 著者の紹介名越 康文(なこし やすふみ) 1960年、奈良県生まれ。精神科医。相愛大学、高野山大学客員教授。 専門は思春期精神医学、精神療法。 近畿大学医学部卒業後、大阪府立中宮病院(現:大阪府立精神医療センター)にて、精神科救急病棟の設立、責任者を経て、1999年に同病院を退職。引き続き臨床に携わる一方で、テレビ・ラジオでコメンテーター、映画評論、漫画分析など様々な分野で活躍中。 著書に『心がフッと軽くなる「瞬間の心理学」』(角川SSC新書)、『自分を支える心の技法 対人関係を変

                                                                  「精神科医が教える 良質読書」の書評。 | べっちのほのぼの読書日記
                                                                • 『「後回し」にしない技術』 読書日記 - 私に似たあなたへ

                                                                  こんばんは竜之介です。 実は、 『毎週土曜日の19時頃に更新する』と ブログタイトルの下あたりに書いているのですが 他の誘惑に負けて更新を後回しになってしまい 予定通りの時間に完成できていないことが日常茶飯事になっています。 そこで今日は、 やるべきことを後回しにして 『「後回し」にしない技術』 という本を読んできたので 読書日記をつけることにします。 本のタイトルと著者 あらすじ 選んだきっかけ(読書の目的) 読書前の内容予想 要約(意訳) 予想とあっていたか答え合わせ 考えた事(気づいたこと) 生活にどのように落とし込むか どんな人におすすめか おわりに 本のタイトルと著者 タイトル:「後回し」にしない技術 著者:イ・ミンギュ (著), 吉川南 (翻訳) 出版社:文響社 「後回し」にしない技術 作者:イ・ミンギュ 文響社 Amazon あらすじ 憧れの「すぐやる人」になるにはどうしたら

                                                                    『「後回し」にしない技術』 読書日記 - 私に似たあなたへ
                                                                  • どうして過去の私的な体験を書かねばならないのか。『レズ風俗』著者・永田カビさんが、書くことは生きることだと教えてくれた【読書日記11冊目】 | ダ・ヴィンチWeb

                                                                    青い小さな箱の中で、黙々と文字を書く。大阪は谷町六丁目の「ことばを食べるカフェ みずうみ」という、壁一面真っ青なスペースで展示をすることにした。でも仕事にかまけて全く準備ができず、展示当日の今日になって準備をしているというわけ。だから、展示と銘打つには恥ずかしいクオリティだけれど、何回も失敗して恥をかけばいいのだと開き直った。冷房のリモコンを見つけられず、じんわり汗をかく。暑いし、焦っている。もうすぐオープンの13時。 ただし、焦っているのは今日に限ったことではない。今月は展示のほかにもお洋服づくりも進めていて、本業の執筆も1カ月で60本承った。周りの人たちに「最近楽しそうだね」「イキイキしているね」「やりたいことをやれていていいね」と言われるし、楽しくはあるのだけど先行きが本当に不安だ。理由はわかっている。気づかないフリをしている。 13時になっても人は来ず、「みずうみ」のオーナーさんと

                                                                      どうして過去の私的な体験を書かねばならないのか。『レズ風俗』著者・永田カビさんが、書くことは生きることだと教えてくれた【読書日記11冊目】 | ダ・ヴィンチWeb
                                                                    • 「モスクワ裁判の被告は、なぜ嘘の自白をしたのか」という謎に迫る心理劇「真昼の暗黒」 - うさるの厨二病な読書日記

                                                                      真昼の暗黒 (岩波文庫) 作者:アーサー ケストラー 発売日: 2009/08/18 メディア: 文庫 スターリンの時代に行われた、モスクワ裁判をモデルにした本。 党の最高幹部であり英雄だったルバショフは、「党を裏切り、ナンバーワンの暗殺をもくろんだ」という嘘の自白をして処刑される。 ルバショフはなぜ、それまでの自分の名誉を踏みにじるようなでっち上げられた罪を認めたのか。 先日読んだ笠井潔の「テロルの現象学」で、「党派観念」の例示としてあげられていて興味を持った。 「党派観念」に基づいて生きている人間がどういう思考回路をしているか、ということが克明に語られている。 自分が一番、「こういう考え方をしているのか」とわかりやすかったのは、ルバショフがリチャードに「党」とは何かを説明するシーンだ。 党は誤謬を犯さない。(略) 私もきみも誤謬を犯すことはある。 党は違う。党はだね、同志、きみや私や、

                                                                        「モスクワ裁判の被告は、なぜ嘘の自白をしたのか」という謎に迫る心理劇「真昼の暗黒」 - うさるの厨二病な読書日記
                                                                      • 『バカの壁』 読書日記 - 私に似たあなたへ

                                                                        こんばんは竜之介です。 先週の外出から体調が回復してきました。 2週間前の更新から 1つは読書日記を書いておきたかったので 今日は読書日記を書いていきます。 本のタイトルと著者 あらすじ 選んだきっかけ(読書の目的) 読書前の内容予想 要約(意訳) 予想とあっていたか答え合わせ 考えた事(気づいたこと) 生活にどのように落とし込むか どんな人におすすめか おわりに 本のタイトルと著者 タイトル:バカの壁 著者:養老孟司 出版社:新潮社 バカの壁 (新潮新書) 作者:養老孟司 新潮社 Amazon あらすじ 「話せばわかる」なんて大ウソ! イタズラ小僧と父親、イスラム原理主義者と米国、若者と老人。 互いに話が通じないのは、そこに「バカの壁」が立ちはだかっているからである。 いつの間にか私たちを囲む様々な「壁」。 それを知ることで世界の見方が分かってくる。 バカの壁 (新潮新書) | 養老孟司

                                                                          『バカの壁』 読書日記 - 私に似たあなたへ
                                                                        • 『小さいことにくよくよするな!』 読書日記 - 私に似たあなたへ

                                                                          こんばんは竜之介です。 今日は読書日記を書きます。 私がとても好きな本です。 本のタイトルと著者 あらすじ 選んだきっかけ(読書の目的) 読書前の内容予想 要約(意訳) 予想とあっていたか答え合わせ 考えた事(気づいたこと) 生活にどのように落とし込むか どんな人におすすめか おわりに 本のタイトルと著者 タイトル:小さいことにくよくよするな 著者:リチャード・カールソン 出版社:サンマーク出版 小さいことにくよくよするな! 作者:リチャード・カールソン サンマーク出版 Amazon あらすじ 「小さいことにくよくよしない!」癖を身につけると、人生は100%完璧にはならなくても、あるがままの現実を抵抗なく受け入れられるようになる。 本書に書かれた戦略をためしてみれば、穏やかに生きるための二つのルールが身につく。 1.小さいことにくよくよするな。 2.すべては小さなことだ。 この考え方を人生

                                                                            『小さいことにくよくよするな!』 読書日記 - 私に似たあなたへ
                                                                          • 『戦略読書日記』の最終章 楠木建さんと読書の関係は興味深い - 「行動と見識」KOUSHIのブログ

                                                                            こんばんは。 本日もこのブログにお越しいただきありがとうございます。 今日も楠木建さんの『戦略読書日記』の話を続けます。 この本は隅から隅まで面白いのですが、それぞれの章のタイトルも小気味よいのです。 例えば、 6章 「バック・トゥー・ザ・フューチャー」の戦略思考『最終戦争論』石原莞爾著 10章 身も蓋もないがキレがある 『ストラテジストにさよならを』 広木隆著 21章 センスと芸風 『日本の喜劇人』 小林信彦著 これらのタイトルをみただけも興味をかきたてられませんか。 そしてワクワクしながら本文に突入していき、自分の期待を上回る洞察に圧倒される。この繰り返しで400ページ超を一気に読み切りました。 まったく関連のない21冊かと思いきや、これらの本の中に楠木建さんの思考や信念が強く反映されている、ということが分かります。 何より楠木建さんが「センス」を重視しているということが、いやというほ

                                                                              『戦略読書日記』の最終章 楠木建さんと読書の関係は興味深い - 「行動と見識」KOUSHIのブログ
                                                                            • 褒める練習としての 読書日記 - 私に似たあなたへ

                                                                              こんばんは竜之介です。 昨日、予定通りに更新できなかった理由を振り返った所 何について話そうか困ったので テーマ探しに読書を始めたところ 目的を忘れて思いのほか没頭してしまった。 という恥ずかしい理由に至ると同時に、 特に変わったことがない日が続くとき ブログを書く手があまり進まない という特性を自覚しました。 それに対して改善の余地があると感じたので 1つの改善案を見つけてきました。 何も思いつかないときは読書日記にする というルールを設ける事です。 なぜ読書日記が最適だと思ったのか これから文章化していきましょう。 なぜ、書評ではなく読書日記なのか? 読書日記でホメる練習ができる 読書日記の構成について おわりに なぜ、書評ではなく読書日記なのか? 『そもそも書評と読書日記ってどう違うの?』 『どっちも似たようなものじゃない?』 ごもっともな疑問だと思います。 私自身、 書評と読書日記

                                                                                褒める練習としての 読書日記 - 私に似たあなたへ
                                                                              • ブログを始めたころは、たった一人のために書いていた。 - うさるの厨二病な読書日記

                                                                                ブログを始めたのは、この世のどこかにいる自分みたいな人間に読んで欲しかったからだ。 自分みたいな人間というのは、秒速だったら秒速を、クリスティだったらクリスティを、ゲームだったらゲームのことがとにかく好きで好きで、自分がそれをどう読んだか(観たか)を話したい、他の人がどう思っているかを聞きたくて仕方がない。 そんな人間のことだ。 この人は作品を倍速で観たりしない。要約を読んで済ませたりもしない。 むしろ三回くらい連続で見たり読んだりする。 気になった箇所は何回も巻き戻して繰り返し見るし、好きなセリフは暗記する勢いで読む。 この登場人物はどういう人間なのか、なぜこんなことを言うのか、なぜあそこで沈黙したのか、こいつは本当はこんなことを考えているのではないか、この事象にはこんな意味があるんじゃないか、いやそれだと辻褄が合わないから、もう一度、一から観て(読んで)みよう。 そういうことを、ひどい

                                                                                  ブログを始めたころは、たった一人のために書いていた。 - うさるの厨二病な読書日記
                                                                                • 「新しい世界 世界の賢人16人が語る未来」の感想とメモ(前編)~ユヴァル・ノア・ハラリ、エマニュエル・トッドなど~ - うさるの厨二病な読書日記

                                                                                  それぞれの分野で活躍している第一人者たちが、コロナがもたらす変化と未来について語るインタビュー集。 新しい世界 世界の賢人16人が語る未来 (講談社現代新書) 発売日: 2021/01/20 メディア: Kindle版 その人たちの考えのごく触りを知って、興味のきっかけになる本だなと思った。 それぞれの話で興味を持った箇所のメモと感想。 青字が引用箇所。太字は引用者。 総合的な感想としては、詳細は違えどだいたい16人全員、似たことを話しているところが面白かった。(あくまで自分の読み取りなので、興味や視点が偏っているかもしれない) ①コロナはコロナそのものの脅威はあるが、それ以上に今までの生活がいかなるものだったかの見直しとして機能する。 (1)自分たちがコロナに対応できないリーダーを選んだのは(もしくは誕生を阻止できなかったのは)何故なのか。 (2)今までの「世界中旅行に行き、色々なものを

                                                                                    「新しい世界 世界の賢人16人が語る未来」の感想とメモ(前編)~ユヴァル・ノア・ハラリ、エマニュエル・トッドなど~ - うさるの厨二病な読書日記

                                                                                  新着記事