別杯とは、別れを惜しんで飲む酒のことですから、違います。 正しくは、戦国時代からの風習。出陣する時に杯を手に持ち、みんなで高く掲げ、それを飲んで、杯をたたき割る! そしていざ出陣! 下が、起源らしい。 大永元年(1521年)九月一日、福島正成は二万の大軍を率い、富士川沿いに河内路を北上し始めた。 穴山氏がこれを先導する。一方小山田氏は北条家を抑えるとして協力しなかった。 十六日、信虎に破れ降っていた大井氏が降伏。再び大井氏は今川につくことになる。 月末、西郡(富士川西岸)の河内路から東郡(笛吹川東岸)の甲駿往還までの盆地南部で、多くの国人が帰順。 河内路と甲駿往還に挟まれた山岳地域を九一色と呼ぶ。ここには九一色衆呼ばれる辺境武士団が存在した。 九一色衆は古くから九一色十家と呼ばれる土豪らがとりまとめていたが、このとき十家は去就が割れた。 さて、ここからが逸話。 この十家のうち、上九一色の河