髙村 え、小さい頃ですか? 岡村 どんなお子さんでしたか? 髙村 集団が大嫌いで、みんなで仲良くお遊戯をするのが本っ当に大嫌い。いつも逃げてました。 岡村 人嫌いってことですか? 髙村 じゃなくて、みんなでつるんで何かをするのが大嫌いな子。 岡村 つまり、人に興味はあるけれど、群れたりはしなかった。 髙村 その通りです。基本的に、私は自分が空っぽだから、何でも受け入れられるし、「私が、私が」というのもない。何でも面白い。何でも興味がある。群れはしないけれど、1歩も2歩も引いたところで、いつもじーっと周りを見ている。そういう子どもでした。 岡村 小さい頃から読書好きだったそうですが、やっぱり小説家になるのが夢だったわけですか? 髙村 全然全然、まったく。自分が何になりたいとか、どんな大人になりたいとか、一切考えたことがなかった。本当に空っぽ。だから観察する。観察者にはなれるんです。空っぽだか