[32]五輪まで1年、路上生活者はどこへ? 都市再開発で追われる人々 稲葉剛 立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科客員教授 東京五輪の開催まで1年を切った。 観戦チケットの抽選には応募が殺到したが、アスリートや観客・ボランティアの熱中症対策、お台場海浜公園の水質・水温問題、新国立競技場や有明アリーナの建設現場での労働環境の問題、建築用の木材調達で熱帯林が破壊されているとNGOから指摘されている問題など、課題は山積である。 今年7月には米国の元五輪サッカー代表選手で、パシフィック大学教授のジュールズ・ボイコフさん(『オリンピック秘史~120年の覇権と利権』著者)と、2028年のロサンゼルス五輪開催に反対している市民グループ「NolinpicLA」のメンバーが来日。7月23日には東京で五輪反対運動を続ける「反五輪の会」のいちむらみさこさんとともに外国人特派員協会で記者会見を行って、東京大会