マルコス復権、「夢であって」 弾圧受けた被害者ら―フィリピン大統領選 2022年05月11日07時10分 フィリピンの故マルコス独裁政権時代に死亡した妹プリさんの遺影を見詰めるテヘロさん=3月22日、北イロコス州 【マニラ時事】フィリピン大統領選でマルコス元上院議員が勝利した。父親の故マルコス元大統領の独裁政権下で行われた市民らに対する弾圧で、拷問を受けたり命を落としたりした被害者とその家族にとって、マルコス一族の復権は受け入れ難い現実だ。被害者らは「怖い」「夢であって」と声を落とした。 強権への抵抗薄れたか ドゥテルテ政権が地ならし―比大統領選 独裁政権末期にマルコス氏が知事を務めた北イロコス州。農業を営む男性バギンさん(47)は1984年の出来事が忘れられない。一緒にいた父ジュンさん(70)が30人の兵士に捕らえられ、拷問を受ける姿を目の当たりにした。 兵士らは「(共産ゲリラの)新人民