芸術活動を支援する「骨董通り法律事務所」に所属する寺内康介弁護士の協力のもと、連載中の「ポップカルチャー×法律 Q&A」シリーズ。 第5回は「クラウドファンディング」を取り上げる。近年はカルチャーシーンにおいても、新たにプロジェクトを立ち上げる際の資金調達方法として一般化してきた印象がある。資金的なバックアップに乏しいアーティストのみならず、一定の知名度や人気を得た後であっても、話題づくりを兼ねてクラウドファンディングを実施するケースもある。 方法としてはありふれてきたからこそ、安易に利用するのは考えものだ。クリエイターはこのサービスの要点を理解したうえで使わなければ、ファンとの不和を生むだけでなく、訴訟リスクを抱えることにもなりかねない。 今回のテーマを考えるにあたり、現在進行系のプロジェクトではあるが、象徴的な事例を一つ挙げよう。VTuber事務所「ライヴラリ」による『餅月ひまり初オリ