SIMカードを差し替えなくてもオンラインで携帯電話会社を変更できる「eSIM」の普及促進に総務省が力を入れている。2021年4月2日に意見募集を始めた有識者会議「スイッチング円滑化タスクフォース」の報告書案では、スマホ向けのeSIMについて「2021年夏ごろを目途として導入することが適当」と結論づけた。 格安スマホでも同時期に実現へ eSIMは欧米を中心に海外で利用が進んでいる。総務省が普及促進に力を入れるのは当然として、業界関係者が驚いたのは導入時期である。eSIMが一般に広がれば、海外旅行客や訪日外国人が入国時に契約を切り替えやすくなる。2021年夏の東京五輪・パラリンピックを見据えた判断とみられるが、やや性急な印象も受ける。議論の最中(2021年3月)に海外からの一般観客受け入れを断念することも決まった。 確かにKDDIの「povo(ポヴォ)」やソフトバンクの「LINEMO(ラインモ