いま、海外の研究者や映画業界関係者などから、日本の「ヤクザ文化」について注目が集まっている。 ヤクザの不当行為を取り締まる「暴力団対策法」は、2022年で施行から30年を迎えたが、同法と、2010年以降に全国の自治体で施行された暴力団排除条例によってその活動は大きく様変わりした。さまざまなシノギを失ったヤクザは、高齢者を餌食とした卑劣なオレオレ詐欺などにも手を出し、逮捕者が続出している。 一方で、海外に広がっているのはこうした事実とは異なるヤクザ像だ。 ◆ ◆ ◆ アメリカで論文『ヤクザの正当性』を作成? 《ヤクザは震災の時に炊き出しをして、被災者に寄り添った。犯罪者ではなく、男気のあるジェントルマンたちだ》 「このようにとらえている海外の研究者は多いですよ。海外では、ヤクザは男気のある任侠集団というイメージも強く、アメリカのある調査チームは『ヤクザの正当性』という論文を作成しようとしてい