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美術と歴史に関するquasimoto_sanのブックマーク (4)

  • 美術史のミソジニーと折り合いをつける

    400年も500年も昔の美術作品を調べていると、ときどき21世紀人から見るとぎょっとするような主題のものがある。 パッと思いつく限りでも、ギリシャ・ローマ神話には「それって女性側からしたらどうなん?」となるような話が満載だし(テセウスに捨てられるアリアドネとか、ゼウスに犯されるエウロパとかレダとか)、キリスト教主題だって自分らの父親を誘惑する娘たちってどうなのってなるし(ロトと娘たち)、世俗主題でも純潔を汚された乙女が自殺するのが美談になってるし(ルクレティア)。それが絵やら彫刻やらであらわされて、当時の文献で「まことに美しい」とか書かれていたら、そりゃ絵はそうやろけどこれ相当ヤバい話やで? みたいになりますわな、こちとら21世紀人なんで…。 現在都内の大学で西洋美術史を教えているのだけど、こういう話を紹介するのは難しい。難しく感じているのはこちらだけかもしれないけど、とりあえずいちいち「

    美術史のミソジニーと折り合いをつける
  • E.H.ゴンブリッチ『美術の物語』 - logical cypher scape2

    西洋美術史の入門として名高い1冊 実際、読みやすく丁寧でとても面白い 読み継がれる名著とはこういうものか、と また、自分は美術については19,20世紀くらいしか知らなかったので、改めて通史を読んで勉強になった。 このの特徴はいくつかあるが 「物語」としては、それぞれの時代や流派において美術の目的がなんであったか、ということを追いかける作りになっている。 ともすると、絵画などのよしあし・巧拙を「実物そっくりかどうか」で判断してしまうことがあるけれど、そもそも実物そっくりであることが美術の目的でなかった時代もある。というか、このを読んでいると、おおむね交互に現れてくるという感じがある。 エジプトがスタートに置かれているが*1、エジプトでは「見たまま」ではなく「知っている」ことが描かれた。目とはこういうもの、顔の輪郭はこういうもの、足はこういうものといった知識に従って描かれていた。 その後、

  • bigakukenkyujo.jp

  • 流れない美術史:アンリ・フォシヨンの思索の現代性:オピニオン:Chuo Online : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

    大河としての歴史? 普通歴史といえば、過去から現代へと一の川のように流れていくものだとイメージされるだろう。そして歴史の一分野である美術史もまた、古代から中世、近代から現代へと移り変わってきたものだと考えられている。もし美術史の知識がある方なら、ロマネスクからゴシックへ、ルネサンスからバロックへという「様式」の歩みを思い浮かべられることだろう。邦訳されて日でも多くの読者を得ているH.W.ジャンソンやE.H.ゴンブリッチの西洋美術史が、まるで大河小説のような悠々たる流れを感じさせるのもむべなるかなである。この「大きな物語」としての美術史が、美術を愛好するわれわれにとって大きな歓びのもとであることは間違いない。 さてここに、そのような美術史のイメージに異議を唱え続けた美術史家がいる。第2次大戦のさなかに没したフランスの美術史家、アンリ・フォシヨンである。彼は1881年にフランス東部の古都デ

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