新連載・宮武和多哉の「乗りもの」から読み解く: 乗り物全般ライターの宮武和多哉氏が、「鉄道」「路線バス」「フェリー」などさまざまな乗りもののトレンドを解説する。 路線バスの運行を維持しようにも、運転手の不足で減便・路線の廃止を行わざるを得ない……。こんな状況が全国各地で相次いでいる。 その中で、大阪府の南東部を拠点とする「金剛自動車」(以下:金剛バス)が下した決断は、減便・廃止ではなく「3カ月後(2023年12月20日)をもって、路線バス全線(全15路線)ならびに、事業そのものの廃止」。同社は既に貸切バス・タクシーなどからも撤退しており、創業97年目にして、実質的な会社の閉業を迎える。 「路線バスの大幅縮小・会社ごと撤退」という事例は、過去にないわけではない。しかし、金剛バスのホームエリアである大阪府の南東部(富田林市・太子町など)は総計で15万人以上もの人口があり、電車なら大阪市内に30
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