いよいよドイツのアンゲラ・メルケル首相の時代が終わろうとしている。2021年9月の議会選挙で次の首相が決まるであろう。しかし、いま出ているキリスト教民主同盟、緑の党、社会民主党のどの候補が新しい首相になろうとも、コロナ禍と大規模災害復旧の最中、かなり難しいかじ取りになるのは間違いない。 メルケルやフランスのオランド、サルコジ、フィヨン、ド・ヴィルパン、イギリスのブレアといった、筆者とほぼ同世代の政治家が去るのは寂しい気がする。まだロシアのプーチンが残ってはいるが。しかし、この世代が世界の政治において、是非はあろうが、大きく貢献したことは確かである。 欧州で極右・極左は左右統合が生み出した この世代には1つの特徴がある。それは、それ以前の世代と違って、右派や左派といった言葉に対する抵抗感がそれほどないということである。だから左派政党あるいは右派政党に属していても、その間の中道というものを目指