日本のエンタメ史に輝く伝説のヒット作はいかにして生まれたのか。エンタメ社会学者の中山淳雄氏がテレビ、マンガ、ゲーム、音楽などのプロデューサーたちにインタビューした最新刊『エンタの巨匠 世界に先駆けた伝説のプロデューサーたち』から一部抜粋してお届けする。今回登場するのは『ドラゴンボール』『ドラクエ』を仕掛けた鳥嶋和彦氏。手に触れた物をすべて黄金に変えるといわれたギリシャ神話のミダス王のごとく、まさに「漫画のミダス王」のような伝説の編集者だ。 ▼関連書籍(クリックで別サイトへ) 『エンタの巨匠 世界に先駆けた伝説のプロデューサーたち』 中山淳雄氏(以下、中山) 自己紹介をお願いします。 鳥嶋和彦氏(以下、鳥嶋) 鳥嶋和彦です。集英社で少年ジャンプの編集を長くやってきまして、鳥山明さんの『Dr.スランプ』『ドラゴンボール』などに関わっていました。2015年に白泉社の社長に就任して、その後この1年