本稿では、MSCI CHINA(MSCI ACWI=オルカンの中国株部分)の構成銘柄を批判的に検討します。 「我々日本人が資産形成のために中国株を含む全世界株株に投資することは問題ないのか?」 「MSCIやFTSEの指数に含まれている中国株であれば安全だと思考停止していいいのか?」 これらを考える一助になればと思い秋の3連休に書いています。 本稿は今年の4月に公表された米下院中国特別委員会の報告書(と昔アジア株担当をしていた筆者の知識)を下敷きにしています。また、深センで発生した痛ましい男児刺殺事件を受け、現在の日中関係のもとでの中国株というアセットについて踏み込んで考える材料を提供したいという思いもあります。 中国株(=MSCI CHINA指数)の特徴-多様な類型と国有企業 設立地と市場を異にする6種類の中国株 中国株は難解なアセットである。今年の2月に長い記事にしたが、 MSCIやFT