首都高で炎上するタンクローリー=08年8月3日、東京都板橋区雪道から転落したツアーバス=08年1月4日、青森市 08年に起きたトラックやバス、タクシーによる重大事故の背景に、運転手に無理を強いる労務環境や会社の不十分な安全管理といった問題が潜んでいたことが、国土交通省が3日に公表した調査結果でわかった。警察の捜査に頼らず、事故の背景に踏み込んで再発防止策と教訓を導き出すための初の独自調査だ。 航空や鉄道、船の事故は、同省の運輸安全委員会が独自調査で再発防止に取り組んでいる。だが、自動車は対象外で、原因分析は警察に多くを頼らざるを得なかった。一方で被害者らからは、運転手の「前方不注意」「ハンドル誤操作」といった直接の原因を責めるだけでは不十分で、ミスを生み出した背景をあぶり出し、会社に対応を促す必要性があると指摘されていた。 そこで国交省が、08年に全国で発生した事故の中から「社会