夕時を過ぎれば、サラリーマンらが「ちょっと1杯」と繰り出す東京・新橋。都内きっての“オヤジ街”が「オヤジによるオヤジ狩り」に揺れている。 サラリーマンの聖地とも言われる東京・新橋が「オヤジ狩り」の恐怖に揺れている。人通りの多い駅前などで、暴力団を装ったコワモテの男らが突然、「お前のせいで麻薬取引に失敗した。どうしてくれる」とすごみ、キャッシュカードなどを奪う事件が頻発しているのだ。仕事のストレスの憂さ晴らしに、お寒い懐と相談しながら「ちょいと一杯」のつもりで立ち寄ることの多い新橋。“オヤジ街の悪夢”に、警察当局も「弱者を狙う卑劣な犯罪」と警戒を強めている。コワモテにすごまれ被害者は… 「覚醒(かくせい)剤取引の邪魔だ」 JR新橋駅にほど近い複合施設「日比谷シティ」(千代田区内幸町)のベンチに腰掛けていた公認会計士の男性(35)がスーツ姿の男らに声をかけられたのは、年の瀬が迫った昨年12月2