4月13日に訃報がもたらされました。1989年に市場導入された初代NA型ロードスターの開発主査である平井敏彦さんが11日にご逝去され、すでに家族および近親者によって葬儀は済まされたというものでした。享年87。心よりご冥福をお祈り申し上げます。 1935年に山口県に生まれ、1961年に東洋工業(マツダ)に入社した平井さんは、乗用車の基礎設計に従事するエンジニアでした。しかし、1970年代後半に急速に会社の業績が悪化したため、技術者から率先して販売の最前線に立つべく、北陸地方の販売会社にセールス出向しました。その際、販売の現場において大手ブランドとの値引き合戦を目の当たりにし、「こんなことをしていては疲弊するだけではないのか。大手と同じようなクルマを作っていたら、マツダを選ぶ理由がない」と感じたそうです。その後、FFファミリアの大ヒットにより、マツダはなんとか自立を保つことができ、ファミリア、