私的堕落論: 冨樫の強い堕落と、板垣の弱い生贄 日本に帰ってきたら、週間少年ジャンプで「HunterXHunter」が再開していた。 いやね。ちかごろ原稿書けてない私がこんなコト言うのもなんですが、 やはり冨樫先生、すごいと思うのですよ。 何が凄いって、日本中に長期休載を罵られながらも、マイペースでマンガを描いて、数年に一度だけ平然と掲載するという、あの神経の強さは凄い。並みのプロだったら申し訳なくて鬱病か内臓疾患になるところだ。 * 坂口安吾が「堕落論」という名エッセイを書いている。その中で、弱さと強さをひっくり返す論理が展開する。 ・戦前の日本の花と散る特攻精神は、《弱い》。 ・戦後のアメリカ進駐軍にチョコレートせびれる神経は《強い》。 こんな風に、言い切ってしまう。 この意味で、「締め切りを平気で敗れる堕落」の《強さ》というのは凄いものがある。 * 例えば、板垣恵介の漫画、「